ゴルフというスポーツは、ゴルフ場でプレーするのに服装の決まりがあります。
ゴルファーなら知っているでしょうが、襟付きシャツにスラックスと言った感じです。
またドレスコードに厳しいところであればタックインしなければなりません。
しかし近年そのドレスコードに反した服装で登場するプロゴルファーが増えてきています。
襟なしのシャツはゴルフでありなのでしょうか?
それともなしなのでしょうか?
考えていきます。
ゴルフでOKな服装とNGな服装
まずはゴルフのドレスコードについて見ていきましょう。
ゴルフでOKな服装とは、以下の4つです。
①襟付きのトップス(ポロシャツなど)
②袖付きのトップス
③ロングパンツ(チノパンやスラックス)
④ゴルフシューズ
⑤加えて女性はスカートやショートパンツ、ワンピースの着用が認められています。
対してゴルフ場でNGな服装は以下の通りです。
①襟なしのシャツ(Tシャツ等)
②袖なしのシャツ
②ジーンズ、ジャージ、カーゴパンツ
③サンダル、スニーカー(ゴルフシューズ以外全て)
ゴルフ場によっては短パンを認めていないところもありますが、近年は猛暑の関係もあり認めているゴルフ場も増えてきています。
また短パンがOKでもハイソックスの着用が条件となっている場合もありますので、事前のゴルフ場へ確認するようにしましょう。
ゴルフシューズもメタルやスパイクシューズは認められていません。
ソフトスパイクやスパイクレスのゴルフシューズを履くようにしましょう。
ゴルフの服装のOKとNGを比べて分かるのは、ラフな格好は基本的にNGと言うことです。
襟なしの服装でプレーしたプロゴルファー(ミシェル・ウィ)
先に紹介したように大抵のゴルフ場の服装マナーには襟付きのシャツが挙げられています。
しかし近年襟なしの服装をするプロゴルファーが話題に上がっています。
まず最も話題になったのがミシェル・ウィです。
女子プロゴルファーのタンクトップ姿は欧州ツアーでも目にするほど珍しいことではありません。
しかし米女子ツアー競技「HSBC女子チャンピョンズ」でのミシェル・ウィの服装には誰もが度肝を抜かれました。
襟なしのタンクトップにも驚きですが、背中は競泳水着のレーサーバックのように大きく露出し、体にぴったりとフィットした斬新すぎるデザインのゴルフウェアを着用していました。
Tシャツのような襟なしの服装を女子ツアーで目にすることは度々ありますが、ここまで激しいのはツアー史上初めてです。
ゴルフウェアと言うよりもテニスウェアに近いデザインです。
この時もメディアに大きく取り上げられ賛否両論ありましたが、実はゴルフウェアについては規則で決められているわけではないので、競技会や団体、ゴルフ場で決められたルールに沿っていれば問題はないのです。
襟なしの服装でプレーしたプロゴルファー(マリア・ベルチェノワ)
ゴルフの発祥地とされる欧州ツアーでは服装が厳しいようですが、実は欧州ツアーでも襟なしの服装でプレーしたプロゴルファーがいます。
マリア・ベルチェノワです。
襟なしのタンクトップタイプのワンピースを着用してプレーしました。
これもまたミシェル・ウィ同様、ゴルフウェアよりもテニスウェアに近いデザインのものです。
基本的にナイキとウェア契約をしている選手がこのような服装で登場することが多いようです。
彼女はロシアでゴルフ雑誌の記事や執筆、グラビアモデルをこなすプロゴルファーでもあるので、自身の人気や注目を集めるためにこのような服装でプレーしたのかもしれません。
モロッコでの開催であったので、この服装は暑さ対策としては合理的な選択とも言えます。
ゴルフの服装に厳しい欧州ツアーでのこの挑戦のお陰で、他の欧州ツアー選手も枠にとらわれないウェア選びがしやすくなったと一部報道では言われています。
彼女はウェアだけでなく、ゴルフではあまり見ないツバの広い大きな帽子を着用したことでも注目を浴びたことがあります。
襟なしの服装でプレーしたプロゴルファー(ジェイソン・デイ)
実は女子ゴルフツアーよりも服装に厳しい男子ツアーでも襟なしの服装でプレーしたプロゴルファーがいます。
それは世界ランキング1位にもなったジェイソン・デイです。
彼もまたナイキとウェア契約をしている選手です。
「SBSトーナメント・オブ・チャンピオンズ」では襟なしの小さなスタントカラーのシャツを着用しました。
一見ゴルフウェアと言うよりTシャツと言った感じの服装です。
話題には挙がりましたが、これもまた規則で決められているわけではないので問題はありませんでした。
男子ツアーでもこのような服装が認められてくるとなると、今後はドレスコードよりも機能性重視の服装が優先されるようになるかもしれません。
またツアーでのショートパンツの着用は認められてはいませんが、練習ラウンドでの選手のショートパンツの着用は認められることになりました。
猛暑の中での練習ラウンドになるので合理的な判断と言えますが、レジェンドたちはこのような変化に首をかしげているかもしれません。
日本女子ツアーはゴルフウェアなら問題なし
日本女子ツアーでも襟なしの服装が度々話題になります。
過去に森田理香子選手や葭葉ルミ選手が、襟なしのゴルフウェアとして販売されているTシャツを着たことで問題になりました。
しかし日本女子ツアーを運営管理するLPGAの規定には、「Tシャツについては女性らしファッション性のあるもの(ゴルフメーカーがゴルフウェアとして販売しているものは可)であれば着用しても良い」と明記されています。
しかし皆さんに勘違いしないで欲しいのが、これはツアーの規定として明記されているものと言うことです。
襟付きの服装をドレスコードとしているゴルフ場や一般的な競技会のルールに適用する場合はNGになります。
ミシェル・ウィやマリア・ベルチェノワのような服装はアマチュアゴルファーでは言語道断です。
下手するとプレーどころか入場すら拒否される可能性があります。
「ゴルフウェアとして販売されているから着ても問題ないでしょう。」と言う言い訳は、アマチュアゴルファーにはまだまだ通用しないことがほとんどなので注意してください。
アマチュアゴルファーは冒険しないで
日本のほとんどのゴルフ場では「原則襟付き」と言うルールがあります。
ミシェル・ウィが着用した襟なしの服装は一般のゴルファーはNGなのです。
当然プロは良いのにアマチュアはどうしてダメなのと言う疑問が湧くでしょう。
プロゴルファーにはスポンサーの問題や他にも様々なプロならではの事情が絡んできます。
対して一般のゴルファーの服装をNGとしたところでそんな事情は全く絡まないのでゴルフ場は厳しく取り締まります。
しかし彼女のような服装がプロゴルフ界でも認知されてくるようになると、一般のゴルファーの服装のルールもいずれ変わってくるかもしれません。
実際に認められていなかったショートパンツが認められるようになりました。
つまり襟なしの服装が認められるようになると、さらにファッション性の高いウェアが増えてくる可能性もあります。
オシャレゴルファーにとってはうれしい改革と成り得るかもしれません。
しかし先走ってはいけません。
一般ゴルファーの現状はまだNGだと言うことを忘れないようにしてください。
ゴルファー人口の減少が改革を進めている
世界的にゴルファー人口減少が問題になっています。
そのための改革として2019年よりゴルフルール規則がより理解しやすいように、よりプレーしやすいように変わります。
ひょっとしたらドレスコードの厳しさに敬遠している若者を取り入れるために、服装に関する決まりも緩和される日が来るのもそう遠くないかもしれません。