アイアンはアドレスで決まる。ライ角は自分に合っている?

最終更新日:2019/12/06

初心者ゴルファーはまず、アイアンから練習を始めることが多いです。

そこで繰り返すミスショットは、アドレスができていないからと周りから言われたことありませんか。

今回はアドレスの重要性や起こりやすいミスについてまとめます。

また知っておくべきアイアンのライ角についても説明します。

アイアンはコントロールショット!アドレスが全て

ゴルフを始めたばかりだと、うまく当たらず飛距離も出ず、悔しくて仕方ないでしょう。

初心者の場合、ボールをとにかく飛ばそうと思いっきりクラブを振り回し、スイングの形ばかり気にしてしまいます。

その気持ちは誰しも始めたばかりのときは持つので問題はありませんが、そこからどうやって早いタイミングで次のステップに上がれるかが重要です。

ドライバーは飛距離を求めるクラブであるのに対し、始めに練習するアイアンはコントロールを求めるクラブです。

そのためクラブを振り回すのではなく、再現性の高い自分のスイングをした結果、どの番手でどのぐらい飛距離が出るかを把握することが大切なのです。

安定したスイングをするためには、アドレスがとにかく大切です。

方向性、ボールのインパクト位置、スイング時のクラブの動きはほぼ全てアドレスで決まります。

後に説明するインパクト時のライ角が適正かどうかも関わりますが、動きのスタートを決めるアドレスをまずは大切にしましょう。

アドレスのミスは、人それぞれ違いますが、良く初心者に起こりがちなミスを次の項目で紹介します。

アイアンのアドレスで起こりやすいエラー

早速、初心者に起こりやすいアドレスのミスについて紹介します。

丸スタンスが広すぎる

初心者の場合、クラブを振り回してしまうため、極端にスタンスが広くなりがちです。

スタンスが広くなると安定感はありますが、腰の回転運動が妨げられてしまいます。

アイアンの場合は肩幅の範囲を目安に個人差によって調整しましょう。

●フェースの向きがターゲットに向いていない

ゴルフクラブはその形状からフェースの向きを正しく把握することが難しいものです。

基本的には、アイアンの場合スコアラインと呼ばれる線をターゲット方向と垂直に合わせます。

ただしライ角よりもアップライトに構えるとフェースは左を向き、フラットに構えると右を向くことを知らなければなりません。

フェースにウッドティーをテープで固定して、どちらの方向を向いているのか、慣れるまで番手ごとにチェックしましょう。

●ボールの位置

初心者が疎かになるのが、ボールの位置です。

基本、ショートアイアンは体の中心よりも気持ち右、ミドルアイアン、ロングアイアンになるに連れ、ボール半個から1個分左にずらしていきます。

また、ボールとの距離も少しずつ遠くなっていくよう注意しましょう。

前傾角度や視線の持って行き方によって距離感が大きく変わりやすくなります。

番手ごとの距離感を正しく把握できるように、最初は目印を置いて練習をすることをおすすめします。

アドレスではなく、ライ角に問題があるケース

アイアンのライ角は自分に合っていないと、ショットの精度に大きく影響します。

まず、アドレス時にライ角が及ぼす影響についてです。

初心者の場合、アドレス時にライ角を基準に構える人が多くいます。

ライ角を合わせて、ボールとの距離、前傾角度を決めているのです。

それでは、ボールとの距離感だけでなく、前傾角度とアーム角がライ角によって制御されてしまいます。

本来、前傾角度は人それぞれ異なり、またアーム角も同様に適正があります。

これらは体の作り、大きさに影響されるため、柔軟に変えることは難しいです。

つまり初心者にとって理想的なアドレスは、アーム角を作ってから前傾角度、ボールとの距離をとり、膝のクッションを使い適正な位置にクラブを置けるようにするのが大切です。

次に、インパクト時のライ角です。

ここが最も重要で、アイアンはスイング中に少なからずトゥダウンが起こるからです。

また手元も少し浮かび上がることも影響します。

正しいライ角でインパクトしないとミート率はもちろん、方向性が安定しません。

それでは適正なライ角とはどういったものなのでしょうか。

なぜアイアンのライ角が合っていると方向性が安定するのか

初心者だと、あまりライ角は気にしないかもしれません。

アイアンがうまく打てれば真っ直ぐ飛ぶと考えているからです。

しかし先に話した通り、インパクト時にトゥダウンと呼ばれる現象が少なからず起きます。

アイアンは構造上、ソールの中心が地面をこすればスクエアに近いインパクトができるのですが、トゥ側が下がってインパクトすると、トゥ側だけが地面に当たってしまいます。

するとトゥだけ大きくブレーキがかかり、フェースが開いてしまうのです。

インパクト時にライ角がズレた場合、出球が変わってしまうことがこれだけで分かります。

逆にヒールだけが当たってインパクトしている場合、逆のことが起きます。

つまりライ角が合っていないと、どんなに適正なアドレスを取っていてもボールの方向性が変わってしまうということです。

ここの話で自分に合ったライ角が大切であることが理解できるはずです。

アイアンのライ角が適正か自分でチェックする

適正なライ角を知るには色々な方法がありますが、自分で簡単にチェックする方法を紹介します。

まずライ角をチェックする上で、ある程度スイングが安定して振れるようになることが前提条件です。

チェック方法はいたって簡単です。

ゴルフショップに行くと、打点を判断するためのフェースに貼るシールが販売されていると思います。

それと同じ原理で行える、ライ角のチェックシールも売っているでしょう。

使い方は簡単で、アイアンのソール面に貼りスイングするだけです。

もし販売されていなければ、フェースに貼るシールで代替えしてください。

半分に切れば、ソールに貼ることができます。

地面をこすった位置の色が変わるため、ヒールが当たっているのか、トゥが当たっているのか一目で判断できます。

2~3回スイングしてみてどこが当たることが多いのか確認するようにしましょう。

トゥが多いゴルファーはライ角を少しアップライトに、ヒールが当たるっゴルファーはフラットにすることを検討してください。

このシールを使ってチェックする際にひとつだけ注意点があります。

アドレス時にソールを強く当てすぎたり、構えるときに擦ったりするとスイング前段階で色がついてしまいます。

少しソールを浮かせてアドレスするようにしましょう。

アイアンのライ角はどのクラブでも調整できるわけではない

自分のアイアンが合っているかどうか分かったところで、早速ライ角の調整を試みたい気持ちになるかもしれません。

しかし残念なことに、すべてのアイアンがライ角を調整できるわけではないのです。

ライ角の調整は意外にアナログです。

専用の機器にセットしますが、手作業またはハンマーで叩くことで行っています。

つまり、人の手によって行われるわけです。

アイアンの素材は主に軟鉄、ステンレスのどちらかに分かれます。

素材の特徴から、軟らかい軟鉄性のアイアンであればライ角調整が行えます。

しかし硬いステンレス素材の場合、ライ角調整ができません。

まずは自分のアイアンの素材が何でできているか調べましょう。

ライ角がズレているのに調整ができない場合、買い替えを検討しなければなりません。

新品であれば自分に合わせてカスタマイズできるものが多いですが、中古だと別料金で調整になるケースもあります。

もしも中古品を購入する場合は、素材のチェックを忘れないでください。

実際にアドレスをとってみて、試し打ちできるのであれば打ってみるとより良いでしょう。

同じ中古のクラブでも、すでにライ角調整してあるものだと再調整ができない可能性もありますし、自分と同じ方向への調整であればそのまま使えることもあるため、その辺りも注意してみるようにしましょう。

アイアンはアドレスとクラブの適性を確認

アイアンのミスショットの原因をアドレスから、またクラブ(ライ角)の視点から話をしました。

早いうちから、知識を元に色々なミスショットの原因を探ることで上達は早まります。

アイアンだけと言わず、ドライバーやパターまで、その他のクラブについても深く調べてみてください。