「ファストプレー!」
段取り良く、そして早くプレーすることはゴルファーが守るべきマナーの中でも最も大切なことです。
日本のゴルフ場ではハーフプレーに掛ける時間をお願いしているところが多いです。
皆さんは日頃どのくらいの時間でハーフラウンドを回っていますか?
一般的なゴルフラウンドでハーフプレーに掛ける時間
ゴルフラウンドで後ろの組を待たせるようなプレーをしていると「スロープレー」となり、ファストプレーに対する配慮ができないゴルファーとして考えられ、厳しいようですがゴルフをする資格が無いと言われることがあります。
スロープレーと判断されるのは、ハーフプレーで2時間30分以上のペースでプレーすることです。
一般的にゴルフ場でお願いされるハーフプレーに掛ける時間は2時間15分です。
ゴルフ場によっては1組の人数によって掛ける時間を変えているところもあります。
2人の場合は1時間55分、3人の場合は2時間5分となっています。
名門クラブの中には4人であっても2時間以内と言う時間を設定しているところもあります。
プライベートのラウンドではペナルティが科せられることはありませんが、公式競技等になるとスロープレーは初回で1打、2回目で2打のペナルティが科せられます。
また更に違反を続けると競技失格となるので注意してください。
実際にプロのツアートーナメントでもスロープレーによる罰則で優勝を逃した選手もいます。
ゴルフ場で設定されている時間は義務なのか
先に説明したように、多くのゴルフ場でハーフプレーに使う時間を設定しているところがあります。
その時間をオーバーすることでゴルファーに対して何かあるのでしょうか。
外国のゴルフ場では、ゴルフ場が設定している許容時間をオーバーするゴルファーに対してはプレーをさせないと明言しているところもあります。
故にそのようなゴルフ場では定めている許容時間はゴルファーにとって義務となります。
しかし日本のゴルフ場では許容時間内にプレーできないような人たちに対しても、目を瞑って何も言わないようなところが増えています。
初心者などハンディが高いようなゴルファーの場合は、プレーに時間が掛かるのは仕方がないと言う判断をしているのかもしれません。
例えば2時間30分でプレーする組があるとします。
他の組は2時間のペースでプレーすると全てのホールで平均4分待たせることになります。
当然そのゴルフ場でプレーしている組はそれ以外にもいます。
全ての人を約4分待たせていると考えると、黙認されていても許容時間にプレーするのは義務と考えるべきです。
ゴルフ場が設定している時間を守るためのハーフプレーの配分
ゴルフ場が設定している2時間や2時間15分でハーフプレーをするために、何もバタバタとする必要はありません。
まずはホール毎にどう時間を配分するかを考えてみましょう。
ご存知の通りゴルフコースはパー3やパー4、パー5とあります。
もちろんそれぞれに距離等も変わってくるので掛かる時間もおのずと変わってきます。
ティーグラウンドでの準備の時間やホール間の移動の時間も含めて、パー3で10分、パー4で15分、パー5で20分掛けることを目安にプレーするようにしてください。
しかしこれはあくまでも目安で、ゴルフレベルやコースの難易度によっても掛かる時間は違います。
中・上級者ばかりの組であれば、このくらいの目安でスムーズにプレーすれば2時間あれば十分ラウンドできます。
残りの15分はそれにボールを探したり、ミスショットなどのトラブル対応に使う計算です。
実際中・上級者のみであれば遅いくらいのペースと感じるかもしれません。
トータルで掛かる時間だけでなく、ホール毎に掛かる時間も考えながらプレーするように心がけましょう。
ハーフプレーで許容時間内にプレーできない理由
『わざと遅くプレーしてやろう!』と考えているゴルファーはいないでしょう。
ファストプレーを心がけているけれど、許容時間内に終わることができない人にはそれなりの理由があります。
初心者だからとか、ゴルフが上手くないからとか、実はそんなところに理由はないのです。
考えられる理由は以下のようなことです。
①プレーの準備が遅く行動に無駄が多い
②全ての動作が遅い
③ボールを探している時間が長かったり、多かったりする
どうでしょう。
これらはゴルフの上手い下手に関係のない内容ではありませんか?
①は自分の順番になるギリギリまで動作をせず、順番になって初めてクラブ選び等を始める人です。
②は移動をサッサとできなかったり、クラブや戦略をいつまでも考え判断が遅い人です。
③は打ったボールがどこへ行ったかを良く見ておらず、見当違いなところを延々と探してしまう人です。
無意識にこれらのような行動をしていると、どんなにファストプレーを心がけていても許容時間内にプレーすることはできないでしょう。
ハーフプレーで許容時間内にプレーするコツ
先に挙げたスロープレーの最大の原因は、「ショットをする準備に入るのが遅い」ことにあります。
同伴競技者のショットが終わるのを近くやカート等で待ち、それから行動を始めると言うパターンでプレーしている人はハーフプレーを許容時間内にプレーできません。
同伴競技者がプレーしている間に自分がボールを打つ準備を進めることはファストプレーでは必須です。
もちろん同伴競技者の邪魔にならない範囲で行わなければなりません。
ファストプレーをするためのコツを押さえましょう。
①要領良く、そしてスムーズにプレーを進める動きを身につける
②打ったボールがどこへ飛ぶかを良く見ておく
③テンポ良くサッサと歩く癖を付ける
①が最も重要で、ボールのところまで使う可能性のあるクラブを数本持っていくとか、同伴競技者の先の邪魔にならない位置へ移動しておく等、ちょっとした動きを考えることなくできるようにしておくことです。
ボールのところでライや距離を確認し、またクラブを取りにカートへ戻るようなことをしていては、時間も体力もいくらあっても足りません。
②と③はゴルフの基本中の基本となるので気をつけるようにしてください。
次もこの人と回りたいと思われるゴルファーに
せっかくラウンドするのですから、気持ち良く18ホールを終わりたいですよね。
しかしマナーの悪い人やスロープレーの人とラウンドするのは決して気持ちの良いものではありません。
マナーが悪いと不愉快な気持ちになりますし、スロープレーであると自分のペースが崩れたりします。
そんなゴルファーはゴルファーとして嫌われることが多いです。
当然ゴルフの楽しみ方は人それぞれなので、人のプレー等の印象の持ち方も変わってきます。
しかし嫌われるゴルファーのタイプには共通した問題点があります。
それは「ファストプレーに対する意識がない、もしくは低い人」です。
ハーフプレーを許容時間内に終わりそうにない場合でも急ごうとしなかったり、要領が悪くもたついていたりすると高い確率で嫌われます。
そのような人は次回のラウンドのお誘いを避けられることもあります。
『この人と回って楽しかった!』
『気持ち良かった!』
『また一緒にラウンドしたい!』
こう思われるようなゴルファーになるように心がけましょう。
進行役に注意されるのは警告と同じ
ゴルフ場には全てのゴルファーがスムーズにラウンドするために進行役がいます。
スロープレーになっていないか、明らかなマナー違反をしていないかなどを巡回して見守っている人です。
時にその進行役の人がプレーを急ぐように促す場合があります。
それは大抵他の組から苦情が来たときになるので十分気をつけるようにしましょう。