ゴルフスイングが安定しないとしたら、スイングの最下点をチェックしてみましょう。
そこにはレベルスイングのショットの重要性と、打ち分けるためにコツなど、ゴルフにとって重要な要素が隠されています。
そこでレベルスイングをマスターするための練習法を紹介します。
レベルスイングのコツを知るとゴルフスイングが使い分けられる
ゴルフのスイングには3つのブローがあります。
ドライバーショットなどティーアップしたボールを高角度で打ち出すアッパーブロー、フェアウェイウッドなど芝上のボールを払い打つレベルブロー、ディボットなどに沈んでいるボールに打ち込むダウンブロー、この3つのスイングにはそれぞれの意味があります。
ティーアップしたボールにドライバーでアッパースイングをするのは、ドライバーのロフト角が関係しています。
ロフト角とはフェース面の角度のことで、ドライバーの場合は10度前後が多いようです。
ところがボールがもっとも飛ぶ打ち出し角は14度と言われていますから、ボールの側面を打っても「良く飛ぶ角度」で打ち出すことはできません。
そこでティーに乗せて地面より高い位置にボールを置き、通常通りに地面スレスレでスイングして、上がりかけたときにボールを打つのがコツです。
このときフェース面は14度になっているわけです。
ですからスイングとしては、ボールの手前で最下点を迎えるレベルスイングの形になり、ボールを打つのはフェース面が上を向くアッパーブローとなるわけです。
レベルスイングのコツが完璧なゴルフスイングを作る
芝面にあるゴルフボールを打つときは、いわゆる払い打ちのようなレベルスイングのショットをします。
クリーンに打つことで、芝の抵抗を受けることはなく、方向や距離にロスが出にくいのが特徴です。
芝面のボールは芝の上にわずかに浮いているので、正確なレベルスイングになっているとは限りません。
コンクリート板の上にボールを置いて、トップやダフリにならずに、クリーンに打つコツが分かると、完璧なレベルスイングのショットと言えます。
レベルスイングの難しいところは、自分はレベルスイングをしていると思い込んでいるところです。
実際にはボールの手前から入って、ダフリながらボールまでソールがスライドしているのに、気付かずにクリーンなショットができていると思っています。
そこで練習場の人工芝マットの上にボールがあると想定して、レベルスイングのショットを繰り返してみましょう。
人工芝にソールが擦れて「シュッ」と音が出ればレベルスイングになっています。
あとはボールの位置で擦れているかを確かめれば、ダフることなくスイングができていることになります。
レベルスイングのゴルフのコツでダウンブローを習得
荒れたライのときには、リーディングエッジがボールの下に入りにくいことがあります。
無理に入れようとすると、リーディングエッジがボールの側面に当たり、トップしてしまいます。
このような場面では、ボールを斜め上からつぶすように打ち込むダウンブローのスイングをしましょう。
ダウンブローのスイングは、鋭角的に打ち下ろすイメージが強いですが、それはバンカーショットなど特殊な場合だけの打ち方です。
ダウンブローで打つときは、レベルスイングの最下点をボールの少し前方に置きます。
アドレスの状態で言うと、ゴルフボールの左側にスイングの最下点を置くのです。
そうすればボールの側面を打つことになりますが、ヘッドが下方向に進んでいくことから、ボールに逆回転がかかりながら打ち出すことができます。
このときボールの左側のターフ(芝)が剥ぎ取られることになるので、グリップをしっかり握って抵抗に負けないようにすることがダウンブローのコツと言えます。
ゴルフのレベルスイングのお陰でアッパーブローのコツも習得
すべてのゴルフスイングはレベルスイングの変化形であって根本は同じものです。
レベルスイングのショットができれば、アッパーブローの打ち出し角を調整したり、ダウンブローでのバックスピン量を調節することもできるようになります。
そのためには正しいレベルブローのスイングができなければなりません。
正しいレベルスイングをするためには、スイングの最下点を知ることが必要です。
スイングの最下点は個人差があるので、すべてのゴルファーの最下点が同じ箇所になることはありません。
そこでまずは自分のスイングを安定させます。
ショートティーの高さでティーアップしたボールを打ち、クリーンなショットを心がけてください。
もちろん最下点で打つのですが、慣れるまではフェースの真ん中に当てることも難しいはずです。
そのうちコツをつかんで、目を閉じてでもスイートスポットでボールを捉えることができるようになります。
スイングが安定してきたら、次のステップに上がりましょう。
レベルスイングのコツをつかんだかどうかゴルフ練習場で確認
ティー打ちでレベルスイングができるようになったら、その精度を確かめるために、人工芝の上のゴルフボールを打ちましょう。
ボールの打音と同じくらい、人工芝にソールが擦れる音が聞こえていれば、一応は合格です。
ただし、ダフリ気味に入っていないか、ボールの手前にコインを置いてチェックしてみてください。
ソールが手前から入っていると、手前にあるコインにぶつかってしまうはずです。
またスイングに不安がってコインを意識すると、トップすることもあります。
最初は少し離れたところにコインを置き、徐々にボールに近づけながら、正確なレベルスイングのショットを行うようにしましょう。
このコインを置く打ち方もコツをつかめば、簡単なショットになります。
ボールの後方にある人工芝はないことにするのです。
そんなことは無理と思うかもしれませんが、ボールを人工芝の最後部に置くと、ダフリ気味のショットはマットのゴム枠で跳ねてしまうので、コツをつかむのに良い練習ができるはずです。
レベルスイングのショットでゴルフのコツを習得
すでに練習によってレベルスイングのコツはつかんでいると思いますが、最終的に精度の高いショットができないと、結果的にダウンブローやアッパーブローのときにミスをすることになります。
そこで究極の練習方法で精度を高めていくようにしましょう。
ゴルフ練習場の人工芝マットを外して、少し前方(左側)にずらします。
ボールはマットの右端に置いて、レベルスイングのショットを行うのです。
失敗すればマットの縁に当たってボールを打つことができません。
最初は怖さもあってトップ気味に入りますが、やがて慣れてきて、それこそ目を閉じてでもクリーンなショットが打てるようになります。
このずらしたマットで繰り返し練習すれば、レベルスイングのショットでミスを犯すことはなくなります。
そしてティーショットで高めの球筋も低めの球筋も自在に調節できますし、深いラフからのダウンブローのショットも、確実にボールを捉えることができるようになるのです。
レベルスイングのコツが分かればゴルフは簡単!
ゴルフスイングの基本であるレベルスイングのコツが分かれば、すべてのスイングができるようになります。
また打ち出すボールの高低差や、スピンのかかり具合なども意のままに打ち分けることができるようになるはずです。