【ゴルフの豆知識】正しいバンカーならしの方法とそのルール

最終更新日:2018/06/04

バンカーショットが苦手な人は多いです。

『バンカー=ハザード』なので当然と言えば当然です。

バンカー内でミスショットが続くと、ボールを出せた後に同伴競技者に追いつこうと焦ってしまいます。

焦るあまりに砂を適当にならして立ち去るようではゴルファー失格です。

今回は正しいバンカーならしの方法とそのルールについて説明します。

バンカーならしのための道具

まず最初にバンカーならしのための道具について説明します。

バンカーならしのために使う道具は「レーキ」と言い、別名「トンボ」です。

バンカーの砂をならす際は必ずこの道具を使わなければなりません。

バンカーの際だから目立たない、跡や凹みが大したこと無いと勝手に自己判断し、足やクラブフェースで軽くならすなどの行為は絶対に止めてください。

それらはマナー違反どころかゴルファーとしての資格もない行為です。

またレーキが近くにないからという理由で、何もしないのは言語道断です。

砂をならさなかったら次のプレーヤーに大きな迷惑がかかります。

次の人のショットがバンカーに入り、足跡の中にボールが入ってしまっても砂をならすことはできません。

砂をならす行為はライの改善になってしまうので、ペナルティになるからです。

これ以上の迷惑行為はありません。

バンカー内に入ったら、レーキを使って砂をならし、元の状態にしっかりと直すようにしてください。

ゴルフマナーに関するバンカーへの入り方と出方

バンカーへボールが入った時に、あなたはバンカーのどこから入り、どこから出ていますか?

何も考えず、面倒だからとボールに近いところからガツガツ入っていませんか?

実はそれらはゴルフのマナーとしてはNG行為です。

なるべく近いところから入るのは大切なことなのですが、低い所から入ることがより大切なマナーです。

そして出る時は、バンカーならしをしてから、一番近い所かつ低い所から出ます。

バンカーの縁は崩れやすいので、高い所から出入りをするとボロボロと壊れてしまいかねません。

ボロボロに壊れた砂を修復するのには何倍もの時間と手間が掛かります。

バンカーショットの後は、打つ前の状態に戻すのがバンカーのマナーの基本です。

それなのにボロボロと崩してしまってはマナーどころではありません。

次に大事なのは後方から出入りすることです。

後方から入ることでボールの進行方向に足跡を付けず、自分のボールの状況を変える心配もありません。

意図的でなくとも変えてしまえば罰則ですし、周囲から怪しまれる行動は控えた方が賢明です。

ゴルフのバンカーならしの方法

バンカーならしは、ただ元通りにするだけではダメです。

実はこれにもゴルフのマナーがあります。

まず砂をならす方向は、ピンに向かうラインと平衡にならすこと。

次にレーキを遠くへ放るように自分から離すようにならすことです。

その後レーキのギザギザの歯の部分である程度平らにしたら、最後にレーキの平らな裏側で仕上げならしをします。

バンカーの砂のならし方の流れは以上です。

ここで勘違いが多いのが、レーキを引いてならしてしまっている人です。

バンカーで砂をならす際は、押してならすようにしましょう。

引いてならすと力が均等に入らないので、仕上がりにムラが出てしまいます。

コツは、足やボール跡の凹んだ部分に砂をかき集め、押し出すようにレーキを使うことです。

そうすると力がきちんと分散されます。

そして忘れがちなのが、レーキの裏側で仕上げることです。

最後に優しく表面をならすことで元の状態に完璧にできたことになります。

バンカーならしをしたらレーキはどこに置くのが良いか

意外と悩むのが、バンカーならしをした後にレーキをどこに置くのかです。

一般的にレーキはコースの外側、そしてバンカーの外側の縁に置いてあります。

海外のゴルフ場では、バンカー内に直角に置いてあるのが一般的です。

しかしレーキを置く場所はルール等で決まっているわけではないので、どれが正解とか不正解とかはありません。

ただゴルフのマナーとして「次の人のことを考える」ことです。

それはゴルファーが狙うような場所に置かないことです。

セカンドショットで皆さんはどこを狙いますか?

フェアウェイや花道などを狙いますよね。

そのような場所にレーキを置いてしまうとボールが当たってしまう可能性があります。

ボールが当たったばかりに、変にバウンドして悪い結果になることもあり得ます。

できるだけそのようなことが起きないように、考えてレーキを置くこともマナーの1つです。

「あのレーキがここになかったら」と言う状況を生み出さない場所を選んでレーキを置くようにしましょう。

バンカーに関するゴルフのルール

ゴルフ規則におけるバンカーとは、「『バンカー』はハザードのひとつで、地面から芝や土を取り払い、代わりに砂などを入れて作られた区域をいい、へこみになっている場合が多い」です。

ゴルフ規則ではバンカーはハザードとして扱われるので、ボールの処置はフェアウェイ等とは違います。

バンカーでの処置を間違い、ペナルティを科せられないためにも、一度ゴルフルールに目を通してみることをオススメします。

ただ覚えていて欲しいのは、バンカーについてのゴルフルール規則13の「球はあるがままの状態でプレー」という点です。

バンカーでの禁止事項は、砂にソールすること、バンカー内でボールを打つ前にバンカーならしをしてライを改善することです。

またバンカーの状態をテストしたり、自然物に触れたり、動かしたりしないことです。

これらをしてしまうと、2罰打を科せられるので気をつけましょう。

レーキやクラブをバンカー内に持ち込んで良いのか悩むところですが、それらを砂の上に置いても問題ありません。

むしろプレーファストのためにも推進します。

バンカーのルールが2019年に変わる!

実は近年ゴルフ人口が減ってきていることが問題視されています。

英国ゴルフ協会と全米ゴルフ協会は、そのために革新的なゴルフルールの改正を行うようです。

2017年の3月1日に「ゴルフ規則を近代化するための変更案」として発表しました。

その中でもバンカーのルールに絞って紹介します。

バンカー内で自然物を動かしたり、手やクラブで砂に触れてもペナルティは科せられません。

砂に触れても大丈夫ですが、クラブをソールしたり、ショット前にバンカーならしをしたりするのは変わらずダメです。

そしてバンカーからなかなか出られない、バンカー恐怖症の方へ吉報となるルール改正があります。

バンカーに入ったボールをアンプレヤブルとしてボールを拾い上げ、救済を受けることができるのです。

ボールが止まっていた位置とカップを結んだバンカーの後方延長線上にボールをドロップし、2打のペナルティでプレーを続けられます。

また救済でドロップする時には、これまで肩の高さからとされていたのが、「膝より上の高さ」に変更されます。

長年ゴルフをしてきた人には違和感のある改正内容かもしれません。

マナーを守るゴルファーが一番格好良い

シングルプレーヤーであっても、ゴルフのマナーを守れない人はゴルファー失格です。

初心者であっても、事前にしっかりと勉強し、ゴルフのマナーを守れる人はゴルファーとして上級者と並びます。

ゴルフにはバンカーだけでなく、グリーンなど様々なところに細かいマナーがあります。

初心者も上級者も、もう一度ゴルフのルールとマナーを確認してみましょう。