ゴルフ場で雷警報が聞こえたら乗用カートで逃げても大丈夫?

最終更新日:2018/04/29

ゴルフ場でラウンド中に雷の警報が鳴った時、逃げるか隠れることになりますが、どこまで逃げれば良いのでしょう。

乗用カートを使ってもハウスまでは10分以上はかかるでしょうから、間に合わないかもしれません。

そこでコース内で雷警報が鳴った時の対処法について紹介します。

ゴルフ場で雷雲が湧いたら乗用カートでも逃げられない?

前触れもなく突然ゴルフコースの中で雷が鳴ったら皆さんどうしますか?

逃げる、隠れる、そのまま待つ、この3つの方法しかないと考えられます。

雷は地域やコースの立地によっても違いますが、発生から落雷までの時間はほんのわずかです。

入道雲が湧き起こってしまったら、コース内からクラブハウスまで逃げられる保証はありません。

例え乗用カートがあったとしても、落雷までのタイムリミットが分からないので、雷から逃げ切れる可能性は少ないはずです。

そのため逃げることができないのであれば、どこかに隠れるしかありません。

ここで大事なことは、落雷が発生するまでの時間の目安です。

山岳コースの中には、晴天だったのにわずか10分で雷雲が発生して、天地創造なみの落雷が何本も身近に落ちたというケースがあります。

また都市近郊の河川敷コースでも、いわゆるゲリラ豪雨とともに、前触れなく雷鳴が轟き、まさに逃げる暇もなかったといったケースもあります。

このように隠れる場所まで移動するにしても、コース内にいるプレイヤーには、どのくらい時間的余裕があるのかは分からないものです。

ゴルフ場で雷警報が鳴ったらカートで避雷針のある小屋へ向かう

目の前で雷雲が湧き起こると、ゴルフカートを使ったとしても、時間的に雷から逃れることはできないと考えたほうが良いでしょう。

しかし雷が頻繁に起こるゴルフ場では、その雷の発生に備えて様々な対応をしています。

例えば、数ホール毎に避雷針のある小屋や茶店が用意されていて、逃げ込むことができるようにしていること。

「逃げられるの?」と思うかもしれませんが、避雷針設置の小屋を用意しているゴルフ場は、雷雲発生の予測情報をリアルタイムで受けられるようになっています。

雷発生を予測する情報を元に「プレーの中断」を指示するサイレンを鳴らします。

またナビ付きのカートの場合には、モニターに雷発生の情報と避難についての指示の出るものもあります。

とにかく指示が出たら、ボールやクラブをそのままにして、すぐに避難を開始しなければなりません。

近くに避雷針の小屋があれば、まずはその小屋を目指します。

その目安となるのは、サイレンの音の種類にあります。

雷警報がゴルフコース内で鳴ったらカートの避難は無理?

ゴルフ場の中で雷雲が発生する時は、サイレンが鳴ります。

サイレンが聞こえたらその場でプレーを中止し、落雷を呼び込む金属性のゴルフクラブはその場に置いて逃げなければなりません。

サイレンが長く鳴った時は、緊急を要するという知らせです。

雷がいつ自分に落ちてきてもおかしくない状況です。

ただし雷雲が目前に迫っていなければ、カートで避雷針の設置されている小屋を目指しましょう。

決して樹木のそばに立たないようにしてください。

雨を避ける時、大きな樹木のそばに立つことはありますが、地面よりも高いところに雷は落ちます。

小さな立ち木であっても落ちると、4メートル以内は側撃雷を受ける可能性が高まります。

側撃雷は、樹木に落ちた雷が、横に立っている人間に飛んでくる状態です。

逃げる時間がなければ、カートから離れましょう。

カートには、雷を呼び込む金属品がたくさんあります。

昔はキャップに帽子札をつけていたものですが、その名札を留める安全ピンに落雷が落ちたという事例もあるほどなので、ゴルフ場内では金属製品を身につけていると危険です。

すばやく外しながら、次の行動に移るようにしましょう。

ゴルフ場の乗用カートは雷を絶縁することはできない!

長くサイレンが鳴った時は、プレーを即中断して雷に備えます。

サイレンが鳴ってから絶対に居てはいけない場所は、フェアウェイの真ん中です。

落雷による事故の第1位は、見晴らしの良いコース内の真ん中での受傷です。

平らな場所で自分自身が一番高くなると、雷を呼び込むことになります。

地面と同じ高さになれば安全というわけではありませんが、少なくとも周囲に何もない場所で金属性のクラブを持っていることは非常に危険です。

ましてフェアウェイの真ん中で、気にせずにプレーを続けたら、危険であることは誰でも分かるはずです。

乗用カートを利用したとしても、全速力で走ってクラブハウスまで戻れる範囲は、出だしの1ホール程度と考えたほうが良いかもしれません。

つまりコース内では、安全圏のハウスに戻る前に雷の被害を受ける可能性があると言うことです。

ちなみにカートは自動車と違って、雷を絶縁することはできないので、現状で一番安全と思われる場所に隠れるしかありません。

雷レーダーと契約しているゴルフ場だとカートで避難できる

雷の発生を予測するレーダー探知とゴルフ場が契約していると、リアルタイムで雷情報が届きます。

この場合は、これから雲が湧き起こることをデーターで解析するため、多少の時間的余裕があります。

ただし山岳コースで、警報後すぐに入道雲に覆われて、まだ雨や風が流れる前に落雷が発生することもあるので、確実に時間的余裕があるとは言えません。

こうした雷を予測する警報の場合、断続的なサイレンが聞こえてきます。

ゴルフプレーを中断し、なるべく急いで避雷針のある小屋に向いましょう。

また乗用カートがあり、クラブハウスまで戻れる位置であれば、そちらを選択したほうがより安全です。

雷の警報として使うサイレンもしくはフォーンが長い音で1回の場合は、緊急避難を警告しています。

短く断続的な音は、プレーの中断を知らせているので、金属類から離れて退避します。

ただし断続的なサイレンの後で、再度警報音と同じ長いサイレンがなった時は、安全が確認されたことを意味し、プレーの再開の合図です。

雷のためにゴルフを止める時の乗用カートで戻る方法

ゴルフ場で雷が鳴るのは1回とは限りません。

何度も繰り返し雷の警報音が鳴る場合、落ち着いたプレーができない、ラウンドが楽しめないと感じる人もいることでしょう。

ましてセルフコースで、自分でカートを運転している場合は、どこに避雷針がついている小屋があるのかを知らない場合もあります。

複数回の雷警報があれば、ラウンドの途中でも中断することを考えても良いのではないでしょうか。

キャディ付きでラウンドしている場合は、隣のコースを横切る最短ルートで戻ることもできます。

しかしセルフの場合は、勝手にカートを走らせると、ボールの飛来事故の原因となります。

さらにクラブハウスに戻る最中に、プレーの中断からラウンド中止になると、かえってややこしいことになります。

そのためプレーを中止する場合は、まず次のティーグラウンドに進みましょう。

そこからハウスに電話連絡するか、もしくはティーグラウンド付近に設置してある有線電話でスタート室に中止の連絡をします。

そうすれば安全に戻れるコースを案内してくれるはずです。

もし連絡がつかない場合は、前進しかありません。

前方の組に事情を説明してパスしてもらいましょう。

なおホールを戻ることは大変危険ですので、自分の判断でバックすることはやめてください。

ゴルフ場の雷被災を防ぐためカート走行できる距離の判断材料

ゴルフ場で雷が発生したら、市街地とは比べ物にならないほど危険です。

乗用カートで逃げるにしても、そのカートが雷を呼び込むことになります。

「逃げる、隠れる、そのまま待つ」のどれを選択するかはその時によって違いますが、サイレンの長さで判断することはできるはずです。