アプローチが上達すれば、スコアアップは可能になります。
特にショートアプローチの頻度は、アプローチの7割を占めるとも言われているほどです。
そこでアプローチショットを自宅で練習できる器具、『アプローチ名人』を使った練習について紹介します。
アプローチ名人を購入して自宅でアプローチを練習!
アプローチが上手くなればスコアアップが期待できることは、誰もが知っていることですが、練習場に行くと多くの人がドライバー中心の練習になってしまうものです。
そこでショートアプローチであれば自宅でもできるので、環境を整えて空いている時間に練習してみてはいかがでしょう。
ものすごく大きな庭があれば屋外で練習できますが、この恵まれた条件をクリアできる人は極わずかです。
しかも自宅の庭であっても屋外での練習となれば、服装も含めてそれなりの準備が必要になり、思ったよりも練習回数は増えないものです。
そこで室内でアプローチ練習ができるように、練習グッズを購入して準備します。
用意するのは「アプローチ名人」です。
アプローチ名人は、パイプ枠を組み立ててネットを張るゴルフボールの的(マト)で、室内に設置できる練習器具です。
ほとんどのゴルフショップで販売されていて、梱包状態のサイズが80センチ×50センチなので持ち帰ることができます。
またインターネットで販売もされているので、気軽に購入することはできるでしょう。
アプローチ名人を設置する時に必要なスペース
アプローチ名人を購入する時注意したいのは、それだけでは練習ができないことです。
アプローチ名人は、サッカーのゴールのようなものなので、室内でゴルフボールを打つ時に必要な打席マットはついていません。
また室内スペースにもよりますが、アプローチ名人の枠外にボールが出た時、壁などにダメージを与えたくないようならガードするカバーが必要になります。
少し厚めのカーテンを壁から離して下げると、ボールの衝撃を防ぐことができるでしょう。
もしもガラスや家電品などに当たる不安があるようなら、室内練習用のウレタンボールを合わせて用意しなければなりません。
ちなみにネット販売であれば、20個入が1000円程度でウレタンボールは購入できます。
室内で必要なスペースは、ざっと距離が8歩、幅が2歩です。
飛球距離は4歩程度でも大丈夫ですが、アプローチウェッジをテークバックする時の振り幅も考えなければなりません。
また天井の高さは問題ありませんが、照明器具が吊り下げ型であれば、球筋に影響のないところを選ぶようにしましょう。
アプローチ名人で練習できる4つのショット
室内でアプローチショットをする前に、アプローチ名人の内容を確認しましょう。
梱包された箱の中には組み立て方の説明書はありますが、練習方法は記載されていません。
そのアプローチ名人は、ショットとしてはランニング、チップ、ピッチ、ロブの4つを打ち分けることができます。
ただ的としては6種類あるので、その4つのショットをさらに磨くことが可能になるでしょう。
スタンダードタイプは、ダーツのように丸輪の的が付いていて、まずは中心の赤丸を狙ってショットします。
的に当たったボールは落下すると、スキージャンプのランディング板のように手前側に転がってきます。
このランディング板を利用すると、ランニングアプローチを練習することができます。
落下する箇所に、ボールをピンポイントに上から落とす練習もできるので、転がす・上げる、2つの練習ができます。
ちなみに、この時の設置されているアプローチ名人のサイズは、高さ120センチ×幅60センチですので、ある程度ショットの精度が必要になります。
アプローチ名人が「名人」と言われる理由
アプローチ名人には的当てのスタンダードタイプの他に、ショットタイプがあります。
アプローチ名人の「名人」としての所以(ゆえん)は、このショットタイプにあります。
高さ100センチの縦長の的には、ランニング、チップ、ピッチ、ロブのポケットがついています。
正確なショットでこのポケットに入れることで、ボールコントロールを練習することができるのです。
もちろん室内でのアプローチだと、ロブを上げるといっても限度があります。
そのため球筋で判断するのではなく、打ち方を覚えて、繰り返し練習することがメインになります。
また打ち方を無視して、縦並びのポケットに順に入れていくことでも、ヘッドコントロールの練習になります。
要は、ヘッドコントロールを意識しながら毎日クラブを振ることで、思い通りにクラブを使いこなせるようになるのが、この用品の利点でしょう。
アプローチ練習で見えない着弾点を想像できると名人になれる
アプローチ名人のショットポケットを使った練習の一例です。
ランニングアプローチは、ランディング板となっている幕を伝って、ボールをランニングさせるイメージです。
ただし実際の芝とは違うので、ポケットに入ることがアプローチの成功というわけではありません。
あくまでも、ポケットに入れるゲーム感覚の練習で、ヘッドの使い方を覚えることがメインです。
ランニングアプローチで大事なことは、アイアンの番手が1つではないということです。
キャリーとランの割合が、ピッチングウェッジなら1対1、9番アイアンが1対2、8番アイアンが1対3と番手を変えながらショットの練習をすることです。
室内でも7番アイアンくらいまでは練習ができますので、仮に練習スペースの距離が4歩分あればポケットが飛球の頂点なので、キャリーは8歩分あることになります。
7番アイアンの割合は1対4なので、ランの距離は32歩分あるわけです。
こんな距離を想像しながらアプローチをしていると、バンカー越えのショットでも、高い球筋を出す必要なくピンそばに攻めることができるようになります。
アプローチ名人を使い続けて気がつく極意
アプローチ名人でショートアプローチを練習していると、気がつくことがあるでしょう。
なぜなら繰り返しショットをしているとパターン化するので、苦もなく同じアプローチを繰り返すことができるようになります。
まさに、この再現性を身体に覚えさせることが、アプローチ名人の求めるところです。
それからもうひとつ気がつくことがあるはずです。
ブレのないインパクトをしようと左手首を固めたショットをしていると、4つのパターンのショットに合わせることができないことに気がつきます。
結果的に柔らかい手首でクラブをコントロールすることが、正しいインパクトに繋がることが分かってきます。
一方で、アプローチ名人には向かない練習もあります。
ショートアプローチを想定しているため、フルショットには向いていません。
また通常のゴルフボールでも打てますが、横幅が狭いのでミスすると壁に穴が空くことがあります。
練習を始めたばかりの時に、大きなミスショットが出ることが多いので、マットレスや布団などでカバーする必要があるかもしれません。
また正しい距離感は、アプローチ用の練習場などで確認する必要があります。
アプローチ名人は、あくまでもゲーム感覚でフェースを合わせる練習器具だと言えるでしょう。
アプローチ名人と類似品との違い
アプローチ名人以外にも同系の趣旨の器具があります。
しかし練習をする時に組み立てて、練習が終われば収納が簡単にできるのがアプローチ名人の良いところです。
毎日練習するとしても来客などで邪魔になることもあるので、サッと出してパットしまう手軽さに優れているところが他製品との違いと言えるかもしれません。