ゴルフカートには必ず目土袋が乗せてあります。
この目土袋とはゴルフショットでコース上の芝を削ってしまったときなどに使う目土を入れてある袋です。
目土袋の使い方は、ゴルフの基本的なマナーです。
ですから目土のかけすぎはダメなど正しい使い方を覚えておきましょう。
なぜ芝に目土をするの?
ゴルフで芝に目土をするのがマナーとなっていますが、なぜ目土をするのでしょうか?
ゴルフではショットでダフったり、ダウンブローでショットした際にターフ跡ができたりとショットで芝を刈ってしまうことがあります。
その際できたディボットに目土をします。
そうすることでサッチを抑制し、分解を促進します。
そして新芽や茎を覆うことで芝を保護する役割にもなります。
また表面のデコボコを直すことで、次の人のショットの迷惑になりません。
ゴルフルールではディボットにボールが入った場合でも動かすことはできないので、そこから打たなければなりません。
デコボコしたところにボールが止まるとその人のショットに影響が出てしまうのです。
アイアンで大きく削られた芝生は約半年は何かしらの跡となってコース上に残ります。
誰かが1回でもマナー違反をしたら、約半年間たくさんの人に迷惑をかけることになるのです。
目土をすることで芝に必要な砂の層ができ、ほふく芝が伸びて芝が早く再生します。
だから良かれと思って目土をたくさんする人がいますが、目土のかけすぎはいろいろな意味で良くないのです。
芝の目土をかけすぎるとどうなる?
目土をすることは、ゴルファーにとって大切なことですが、目土は適切な量を地面に入れることが大事です。
目土は、ディボットができた地面を平らにすることが主要な目的です。
しかし目土をかけすぎると、地面が少し盛り上がってしまいます。
それは芝生を埋めているつもりかもしれませんが、ディボットに砂が溜まった状態になってしまいます。
もしその砂の部分にボールが止まった場合、小さなバンカーに入ってしまったような状態になってしまいます。
バンカー=ハザードなので、上手くフェアウェイに飛ばせたのに不利な状況に陥ってしまったのです。
トーナメントのプロのショットで芝の塊が飛んでいくようなシーンを見たことがありませんか?
洋芝になると芝が切り取られたような状態になります。
その切り取られた芝を戻して土を足してあげることで、すぐ芝が再生してくれます。
ゴルフ場や自然のことを考えて、目土をかけすぎないように意識しながら行うようにしましょう!
かけすぎではない目土の量の目安は?
どのくらいが目土のかけすぎなのかいまいち分からない人もいるでしょう。
ここで適切な目土の量の目安と正しい目土の仕方をお教えします。
大抵のゴルフ場ではカートに目土袋がぶら下がっています。
適切な目土の量は、その目土袋の中に入っている小さなシャベル1杯分くらいです。
もちろんディボットの深さや大きさによって多少は変わってきます。
ディボット跡に少し山になるくらいに目土を入れると良いです。
山になるくらい入れると、ちょっとかけすぎたような気持ちになるかもしれません。
しかしそのまま山にしておかず平らに均すために軽く踏みつけるので問題ありません。
しかし砂を固めるように強く踏みつけてしまうと、先に話したようにミニバンカーのようになってしまうので注意してください。
山になった目土を軽く均す程度と覚えておくと良いでしょう。
この均す過程を忘れてしまうと、後続のプレーヤーの迷惑になるので気をつけましょう。
もしフェアウェイを歩いている時に目土されたところが山になっているのを見かけたら、軽く踏んで均してあげると、ゴルファーとしてよりスマートです。
芝生も喜んでくれるでしょう。
芝の目土はプレーヤーの仕事
キャディ付きゴルフの際は、目土袋を同行しているキャディさんが持ち歩いてくれています。
そのため目土=キャディさんの仕事と思っている人が多いようですが、違います。
目土はプレーヤーの仕事と考えてください。
もちろん余裕がなかったりした場合に、キャディさんに頼むのはありです。
しかし気も留めずに進んでいくのはゴルファー失格です。
プロのツアートーナメントでは、キャディさんが主に切れた芝を戻したり目土をしていますが、酒井美紀選手は自ら目土をしているのを良く見かけます。
またステップアップツアーの選手達は個人の目土袋を持ってラウンドしています。
最近ではセルフプレーが主流になっているので、目土を自分でする機会の方が多いです。目土袋はカートに1つだけ備え付けられています。
それをラウンドしている4人で使い回すのは結構大変です。
ですからカートを運転している人が、目配り、気配りをするようにしましょう。
目土はプレーヤー本人の仕事ですし、それを同伴者同士でサポートするようにしましょう。
目土をしなかったり、かけすぎたり、均さなかったりするのを見かけたら注意してあげるのも同伴者のサポートになります!
マイ目土袋保持者は真のゴルファー
目土がマナーになっている理由、目土のかけすぎはダメだという注意事項など目土に関することを理解できました。
次なるステップは、「より気遣いのできるプレーヤー」になることです。
そのためには、マイ目土袋を購入しましょう。
芝生を守る、また他のプレーヤーのショットのために目土が大事なことは分かるけれど、カートに置いてある目土袋を使うとなると、自分のセカンドショットの地点まで目土袋を持っていく必要があります。
4人のプレーヤーで使うので、共有の目土袋を独占してしまうのもまたどこか気が引けてしまいます。
だからと言って目土をしないのはより気が引けてしまいますよね。
ですから思い切って、マイ目土袋とシャベルを購入してはどうでしょうか。
個人用に販売されている目土袋はカートに置いてある目土袋より小ぶりなものが多いです。
また意外かもしれませんが、多くのゴルフメーカーが目土袋を販売しています。
好きなデザインの方が持ち運ぶ時にも格好良く見えますし、より使う気にもなるので、好きなメーカーの好きなデザインを購入することをオススメします。
シャベルとあわせて2000円前後で購入することができます。
常に自分の側にあるので、目土をしていない箇所を見つけたらサッと目土をすることもできますよね。
目土のかけすぎ以外の注意点
マイ目土袋を購入したら、俄然目土にやる気が出ます。
そこでマイ目土袋を購入したときのために、目土のかけすぎ以外にも注意点があるので教えておきます。
通常スタートのティーグラウンドの近くの目土箱に目土が盛ってあります。
各ゴルフ場で芝の種類が違うので、ラウンドするコースごとに目土袋の中身は変えるようにしてください。
ラウンド終了時に目土が余りますが、同じ砂だからと決してバンカーに砂をこぼしたりしないでください。
砂の種類も違いますし、芝の種が入っているので、迷惑極まりない行為になるので要注意です。
ラウンド終盤にきて目土が余りそうだったら、他のディボット跡をも埋めてなるべく使いきるようにするのが理想です。
それでも余ってしまったら、ラウンド後キャディさんやゴルフ場のスタッフへ伝えて共有の目土袋に移し変えてもらうと良いでしょう。
今回マイ目土袋を持ち、目土の仕方も注意点も全て学びました。
次回のラウンドからあなたはよりスマートな真のゴルファーに変身することでしょう。
目土のプレーファーストの優先順位
目土はマナーとして非常に大切だとお話しましたが、ラウンドに慣れていないゴルファーが目土に気を使いすぎてスロープレーになってしまったらどうでしょう。
マナーを守っているのだからと思ってくれるでしょうか?
そんなことはありません。
ですからある程度経験を積み、プレーに余裕が出てきてから待ち時間を使ってスロープレーにならない範囲でするようにしましょう。