ゴルフクラブは20年前のモデルでも現役として使えるのか?

最終更新日:2017/03/02

いざゴルフクラブを購入しようとなっても、高額なのでなかなかすぐにというわけにはいきません。

初心者となるとなおさらですよね。

そこで家族や知人から古いゴルフクラブを譲り受けたり、中古で安く購入したりとなんとか最初は安価でと考えます。

そこでもし20年前のモデルを貰ったとして、現役で使えるのかをクラブの種類ごとに教えましょう!

20年前のゴルフクラブ【パター&ウェッジ】

クラブによっても変わってきますが、パターに関しては20年前どころか40年くらい前のモデルであっても現役で使うことができます。

一番のご長寿ゴルフクラブといえます。

ピンのアンサータイプやピンパルといったピン型であれば、何の問題もなく普通に使えるでしょう。

実際に、ゴルフ経験の長い方でかなり古いモデルのパターを使用している人を良く見かけます。

パターは他のクラブと違ってなかなか替えたくないゴルフクラブなのです。

ウィルソンやマクレガーのL字型も使うことはできますが、これらはスイートエリアがかなり狭いので、使いこなすにはそれなりの技術が必要となってくるでしょう。

ですから初心者が安くで古いものを求めるのであれば、ピンのアンサータイプやピンパルといったピン型が良いでしょう。

次にご長寿なのはウェッジです。

誰もウェッジには飛距離は求めませんよね。
そしてウェッジは、今のモデルも昔のモデルも形状や構造に大きな差はありません。

ピンのアイ2は1980年代前半に作られているのですが、溝さえちゃんと残っているのであれば、問題なく現役で使うことができます。

またリンクスのマスターモデルもOKです。

この2つのモデルはロングセラーでマイナーチェンジしていますが、今も現行品が発売されているくらいです。

 

20年前のゴルフクラブ【アイアン】

アイアンに関しては15~20年前くらいのモデルであれば使おうと思えば使うことができます。

まずアイアンもウェッジ同様、溝がちゃんと残っていることが絶対条件です。

これぐらい前のモデルで、キャビティ構造になっているものであれば、優しさもしっかりと兼ね備えているでしょう。

アイアンもピンのアイ2ならば、現在のマッスルバックアイアンよりもスイートエリアが広いです。

キャロウェイの1995年のビッグバーサアイアンやその次のモデルのX12、X14は、今でも優しさを感じられるアイアンです。

これらのアイアンは、中古セットで購入したとしても、およそ2万円以下で購入できると思います。
程度によってはさらに安価になっているものもあります。

ただ前述したように、溝の有無だけはしっかりと確認するようにしましょう。

古いゴルフクラブを好む人や、初心者でアイアン購入を考えている人には古くてもオススメできるアイアンです。

しかしアイアンで現代モデルと同じくらいの優しさと飛距離を求めるのであれば、12年前のモデルくらいまででしょう。

 

20年前のゴルフクラブ【フェアウェイウッド&ユーティリティ&ドライバー】

フェアウェイウッドやユーティリティに関しては20年前のものはアウトです。

モデルによって15年前くらいのものであれば使うことができます。

マルマンの初代シャトルエースやマグレガーのマックテックナビシリーズ、ゼクシオなどであれば、その当時画期的な優しいクラブで登場しましたが、今でも変わらず優しさを感じることができるゴルフクラブでしょう。

アイアン型ユーティリティであれば、フォーティーンのHI-858は、現役モデルと差のない戦闘能力の高さを持っています。

現役モデル並みのやさしさを求めるのであれば、マックテックナビシリーズ、ナイキのT-100ユーティリティなどがオススメです。

ゴルフクラブの中で最も寿命が短いのがドライバーです。

ドライバーに関しては、20年前のものであると、完全に戦力外です。
ルール適合で飛距離をしっかりと出したいのであれば、7~8年前のモデルまででしょう。
少し古めのモデルで飛距離性能が高いのは、スリクソンのZR-30です。
これ以降クラブメーカーは、低重心に作った方が、スピン量が減って飛ぶということを知り、低重心ドライバーを主に製造しだしました。

飛距離にこだわるのであれば、10年以上前のモデルはやめましょう。

 

20年前のゴルフクラブって悪くない

古いゴルフクラブを使うと、変な癖が付くなどと書いてあるのをたまに目にします。

でも20年前のゴルフクラブを使用しても何の問題もありません。
と言うよりも、むしろ現在の軽いゴルフクラブよりも良いかもしれません。

ゴルフクラブに関しては、ヘッドの利いた方がグリーン上では止まりが良いです。

最近は、様々な性能がアップしているからと新しいクラブを買う人が多いでしょう。

もちろんそれは決して悪いことではありません。
しかし、ゴルフの右も左も分からないときに高額の新品クラブを購入するのはもったいないように感じます。

クラブの本当の性能も分からないような段階でゴルフクラブを替えるのは意味がないのではありませんか?

アイアンの性能の変化はそこまで大きくないとも言われています。

古いクラブを安く買ったり、譲り受けたりするのも良いですし、一度買ったクラブは10年くらいは使用して欲しいです。

ドライバーは別として、アイアンは昔に戻ってきているように思えます。
昔はスチールシャフトが多かったのですが、カーボンシャフトに人気を奪われていきました。
しかし最近はまたスチールシャフトが見直され復活の兆しを見せていますよね。

 

20年前と変わったのはゴルフクラブだけじゃない

20年前の日本ゴルフ界のスターは、ジャンボ尾崎選手でした。

ジャンボ尾崎選手のスイングと言えば強烈なダウンブローです。

当時はその打ち方が正解だったのです。

当時のゴルフクラブは、ドライバーのヘッド体積が280㎠前後で、シャフトはスチール、アイアンも軟鉄やステンレスの単一構造がほとんどでした。

しかし最近はソールにタングステンが入ったりとテクノロジーは進化しています。

それに伴いヘッドの重心位置が低くなったので、ダウンブローは向いていないのです。

現代のゴルフクラブは、重心がフェースセンターよりも下にあるので、上から打ち込むよりも、払い打つようなレベルブローで打つ方が飛距離が出るのです。

ダウンスイングの軌道はテークバックで決まります。

ダウンスイングをレベルブローにするには、テークバックではクラブを低く長くあげることが重要です。

低い軌道でクラブを上げると、インパクトの時にも緩やかな角度でインパクトを迎えるので、極端なダウンブローにならないのです。

20年前と比べると、ゴルフクラブにも変化があります。

もちろんそれに伴いスイングも変化していかないといけないということなのです。

 

ゴルフクラブの進化

大昔のゴルフクラブは、ウッドが中心のセットの構成でした。

ウッド7本、アイアン3本、パターという構成です。

その後ボールの素材、構造が進化するに従い、ターフを取って打てるアイアンを多く使うゲームに大きく変わったのです。

ゴルフクラブは近年大きな変化を遂げています。

20年前まではツアープロでもパーシモンウッドを使っていたものが、現在では大きなチタン製ヘッドにグラファイト・シャフト装着といったように完全に変化しました。

糸巻きからゴム製ボール普及後はアイアンがさらに進化を遂げ、近年のアイアン中心のセッティングになったのです。

最近はフェアウェイウッドやユーティリティが多用されるようになってきています。
結果、ロングアイアンを持たない人の割合が多くなってきました。

これはこれで、昔のウッド中心のセッティングに戻っているような気もしますが、意味合いは大きく違います。

また、ウレタンカバーの多層構造ボールの登場でドライバーのデザインも進化してきたのですが、ヘッドの大型化等、ドライバーの進化も行きつくところまで来てしまった感じはあります。

それでも10年先、20年先のドライバーはどうなっているのかとても楽しみです。

 

どのゴルフクラブでも相性が大事

20年前のゴルフクラブであろうが、最新モデルのゴルフクラブであろうが、一番大事なのは、自分が上手く使えるかということです。

自分の体格や筋力、柔軟性、そしてスイングの癖によって合うクラブは決まります。

ゴルフを始めたばかりではそれを知るのは難しいかもしれませんが、そこからクラブ選びはすでに始まっています。

「最新モデル」という甘い誘惑に負けず、いかに自分の技術を最大限に出せるクラブを持つかが一番重要だということを忘れないでください。