ゴルフクラブは大事に使っていても破損することがあります。
特にドライバーはヘッドが凹んだり割れたりしてしまいやすいです。
ヘッドが変形してしまうと、変な音がするようになったり飛距離が出なくなったりします。
そんな時皆さんならどうしますか?
ヘッドを交換しますか?クラブを買い替えますか?
そこで今回はヘッド交換についてまとめます。
ゴルフクラブのヘッド交換は高い!
結論からいうと、ドライバーのヘッド交換は色々な意味で「高く」つくことになります。
もちろん、後述するように、ゴルフ保険に入っていれば話は別ですが、自腹でヘッド交換となると何かと「高く」なります。
一般的にドライバーのヘッド交換費用は、そのクラブ自体のメーカー価格の60%程度が相場だと言われています。
たとえば1本10万円のドライバーだったとすると、ヘッド交換費用は6万円もかかってしまいます。
2年も3年も使ったドライバーだったら、6万円も出してヘッド交換するより、まるまる新品を買った方がいいと思えます。
それに、有名ゴルフメーカーのほとんどが、ヘッドだけの単品販売はしていません。
どうしてもそのヘッドが欲しいということなら、ショップやインターネットで中古品を探すしか手がありません。
しかしショップはともかく、ネット販売の場合、試打はもちろん現物を手にすることもできないまま購入することになりますよね。
有名メーカーの名前を騙った偽物ヘッドも出回っているから要注意ですし、装着していざ振ってみたら、感触がまるで違ったなんてこともあります。
ヘッド交換は、結果的に「高く」ついてしまうケースが多いのです。
品質の問題で割れたなら無償ヘッド交換ができる。
ヘッドが「品質の問題で割れた」というのは、なかなか厄介な事柄です。
メーカーにとっては信用問題ですから、そう簡単には「品質の問題」、換言すれば「欠陥品」だということを公には認めたがりません。
それでも、あくまでも欠陥品としてヘッド交換するというのであれば、第三者機関などでヘッドが割れた原因を調査・分析してもらうなどして欠陥を証明しなければなりません。
これは時間も費用もかなりかかります。
また、日本製のドライバーであれば大体、1年間の無償保証期間が付いているが、これだって厳密にいえば「通常使用」が前提だということです。
つまり、普通にゴルフボールだけを打っていることが条件で、万一、リシャフトしていたら「普通ではない」状態とされ、保証してくれないメーカーがほとんどです。
ただ、実際にはこのような杓子定規な対応ではなく、そのドライバーを買ったゴルフショップに割れたヘッドを持っていき、ショップからメーカーに連絡してもらえば、多くの場合、無償交換になる場合があります。
古いモデルのドライバーで交換ヘッドの在庫がないときは、最新モデルを2~3割引きで売ってくれることもあります。
ゴルフ保険に入っているなら見積もりと写真を手に入れましょう。
ゴルフ保険で補償されるのは「ゴルフ場またはゴルフ練習場内での事故」に限定されています。
だから、ヘッドが割れたりした場合はまず、ゴルフ場あるいは練習場で「事故証明書」を発行してもらう必要があります。
割れたヘッドは決して捨てずに持ち帰りましょう。
保険会社の多くが、割れたヘッドの写真を提出するよう求めてきますから、後で写真撮影するのに必要なのです。
あとは保険会社に連絡して、保険金請求手続書類と事故報告書を送ってもらいます。
書類には、そのドライバーを購入した店名や購入時期、金額などを記入する必要があるので、クラブを買った時は必ずレシートや保証書を保管しておくようにしてください。
次は見積りです。
できればクラブを購入した店へ行き、ヘッド交換に果たしていくらかかるのか見積書を作成してもらいましょう。
保険では、そのヘッドの新品の価格から、使用年数による消耗部分を差し引いた金額までしか支払われないのが普通です。
だから、保険金が出る前に勝手にヘッド交換してしまうと、交換代金が保険金でカバーできないことだってあります。
保証が効かないならクラブを買い替えた方がお得かも?
ゴルフ保険にも入っていないうえ、メーカー保証も効かないような状況なら、自腹を切ってヘッド交換することになりますが、前述したように、ドライバーのヘッド交換は何かと「高く」つきます。
ヘタしたら、ネットでとんでもない偽物ヘッドを購入させられることだってあるのです。
いろんなリスクを考えると、自腹でヘッド交換するのであれば、やはり新しいクラブを買った方がいいでしょうね。
そのドライバーの元々の値段がさほど高くなかったのなら、余計、新品クラブを買った方がいいでしょう。
それと、これはあまりオススメできませんが「ウラの手」を使う方法もあります。
ゴルフ練習場の中には保険に入っているところもあり、その保険を使わさせてもらうのです。
自分が保険に入っていない場合、フェースが割れた、シャフトが折れたといった旨を練習場のスタッフに申し出て保険請求の手続きをしてもらうわけです。
練習場の規模によっては保険に入っていないこともありますが、場合によっては自腹を切らずにヘッド交換できるかもしれません。
ゴルフ工房で地クラブメーカーのヘッドに交換するのもあり。
ご存知のように、地クラブは、大量生産の大手ゴルフメーカーとは違い、一本一本丁寧に作っています。
素材、品質、スペックなどにとことんこだわっており、値段も高いです。
ヘッド単体の販売もしていますから、その気になれば、地クラブのヘッドに入れ換えることもできますが、注意したいのは必ず新品ヘッドを購入することです。
地クラブは例えヘッドといえども、購入する特定のゴルファーに合わせたスペックで作られていますから、その中古品を別の人が買っても果たしてうまくマッチするかどうか分かりません。
もし中古ヘッドを買うのであれば、「買い取り保証システム」がある中古ショップで購入するようにしましょう。
これなら、実際に打ってみて合わなかったら、即、売ることができます。
地クラブメーカーは、頼めば、ヘッドのフェースの反発をルールぎりぎりまで削ってくれます。
当然、大手メーカーのヘッドに比べると高反発でよく飛びます。
それと、ロフト角の表示が正味で、仮に9度の表示ならほぼ9度に近いのです。
大手メーカーは表示角度に1度ぐらい足したのがリアルロフト角といわれていますから、地クラブに交換する際は注意が必要です。
ヘッドが変わればシャフトのしなりも変わるので要注意!
ドライバーのヘッドには、大別すると2つの形状があります。
フェースの上下方向が長い「デイープフェース」と短い「シャローフェース」ですが、どちらを装着するかで、当然、シャフトのしなりも考慮しなければなりません。
以前と同じ形状やスペックのヘッドに交換したとしても、大量生産されている製品ゆえ、「個体差」があるのが普通です。
つまり、ヘッド交換によって、シャフトに何らかの影響が出ることは十分考えられるのです。
また、ヘッドとシャフトの結合部分(ホーゼル)の構造の違いによっても、シャフトのしなりは大きく変わってきます。
ホーゼルの中にシャフトの先端が長く埋め込んである構造のヘッドもあれば、逆に、埋め込みが浅い構造のヘッドもあります。
例え、ヘッド交換した後のクラブが同じ長さにしてあっても、この埋め込み部分の違いは目に見えませんから、要注意なのです。
やはり、実際に手に持って振ってみないと良し悪しは分かりません。
リシャフトはあるが”リヘッド”はあまり聞かない
ドライバーのシャフトを交換するリシャフトは今や一般的ですが、ヘッドだけを交換する”リヘッド”はあまり聞いたことがありません。
「シャフトがイマイチ合わない」というのはよく耳にするのですが、「今のヘッドがしっくりこない」というのは、単にヘッドだけの問題ではなくクラブそのものの問題なのでしょう。
大手メーカーがヘッドの単体販売をしていないこともあるでしょうが、一般的に、クラブはヘッドを基準にシャフトをあれこれ選ぶことはあっても、その逆はしないということなのでしょう。
だから、ヘッドが割れて保険金が出たとしても、ヘッド交換だけで済まさず、思い切って新しいクラブを購入した方がよいのではないでしょうか。
ツアープロならいざ知らず、アベレージゴルファーがヘッド交換だけしても、スイングのバランスが崩れるだけかもしれませんからね。