アイアンのロフト調整を2度することにまつわるいろいろな話

ロフト角は距離、ライ角は方向性に影響します。

ロフト角は番手毎に10~15ヤード刻みで距離が打てるように設定されています。
それなのにアイアンのロフト調整をするゴルファーがいますが、なぜロフト調整をするのでしょうか。
そして、もし2度調整したらクラブの性能はどのように変わるのでしょう。

それでは考えてみましょう。

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なぜアイアンのロフト調整をするのか

アイアンのロフト角は基本的に番手毎に4度違い、それによって刻んで距離が出せるようになっています。

こうして番手毎にしっかりとロフト角が決まっているのに、敢えてロフト調整をするのはなぜなのでしょうか。

単純に考えて番手毎の距離が飛びすぎたり、飛ばなさすぎたりしてしまうのでメリットがあるようには思えませんよね。
しかしそれにはちゃんとした理由があるのです。

残念な話になるのですが、アイアンセットのロフト角は実はすべてがカタログ通りの数値になっていないのです。
実際に1本1本測ってみると、驚くことに結構アバウトなのです。

ゴルフクラブは多くの工程を手作業で行います。
そうなるとどうしても設定値から誤差が出てしまうのです。
もちろんほとんど誤差なく製造しているメーカーもあります。
しかしほとんどのメーカーはプラスマイナス1度、故に最大2度くらいの誤差は許容範囲内としているのです。

そこでロフト調整をすることによってこれを改善し、番手毎の距離の刻みを正確にするのが目的です。

アイアンを2度ロフト調整する危険性

ロフト調整をする理由を話したように、ロフト調整が必要なアイアンももちろんあります。
しかしロフト調整するにあたって注意しなければならないことがあります。

メーカー製造の段階で最大2度の誤差が生じると言いましたが、だからと言って2度ロフト調整をするのは危険な場合もあるのです。

中には2度のロフト調整はデメリットのほうが大きく、受け付けないゴルフ工房もあるくらいです。

なぜならロフト角を変えることでソールのバウンス角とフェースプログレッションが変わってしまいます。
それらが変わることで見た目はもちろん、クラブ性能に大きな影響を及ぼす可能性があります。

またロフト調整は全く傷をつけずに行うことはできません。
±1度くらいであれば使用時の強度に問題ないくらいの傷で済みますが、2度の調整になると本体メッキにヒビや裂け目が入ってしまう可能性があるのです。

カタログのスペックと大幅に違う場合や長年の使用でロフト角が立ってしまったなどの場合は仕方ありませんが、ストロングロフトにしたいがために2度のロフト調整をするのは大変危険なのでやめましょう。

アイアンのロフト調整を2度しても実は何も変わらない

ロフト調整を”2度立てる=飛距離が伸びる”と考えているゴルファーは多いのではないでしょうか。
そういった考えの人が多いことから、最近はストロングロフトのアイアンに人気が高まっているのではないでしょうか。

もちろんストロングロフトのアイアンはそういった仕様に作っているので、間違いなく飛距離は伸びます。

しかし2度のロフト調整をするのは少し話が変わってしまいます。

この調整、実は数値を合わせて満足しているだけなのです。
例えばロフト角30度のアイアンのロフトを2度立てるとロフト角は28度になります。
先に話したような危険性はあるのですが、もちろん2度立てることはできます。
しかしロフトが2度立ったと同時にバンス角度も2度減ってしまいます。
5度あったバンス角度は3度になってしまうのです。

これがどうなるのかと言うと、ヘッドの入射角度、その補正能力が2度分減ってしまうのです。
調整した2度分緩い角度で入射してしまうので、スピンは減っても力ないショットになってしまうので、結果飛距離が伸びることにはならないのです。

2度刻みのストロングロフトアイアンは間違い

間違ったゴルファーの考え方で一番多いのが、アイアンの飛距離を伸ばしたいと思うことです。

アイアンとは飛距離を出すクラブではなく、飛距離を正確に打ち分けるクラブです。
だからこそリアルロフトの設定はとても大事で、1度前後のロフト調整をする必要があるのです。

しかしどうやら間違った考え方をしているゴルファーが多いらしく、最近はストロングロフトのアイアンの人気が高まっています。
それに応えるようにメーカー側もロフト設計を極端にしてきています。

そもそもアイアンのロフト設計は番手毎に4度刻みと言うのが一般的でした。
しかし近年はロングアイアンになると2度刻みになっています。
さらに驚きなのが、なんとピッチングウェッジのロフト角が40度と言うモデルまであることです。

ロフト角40度は昔の8番アイアンのソールにPWと言う文字を刻印しているだけになります。
そのためPWの飛距離がそれほど出すぎてしまうと、その距離以下すべてをコントロールショットしなければなりません。
それはゴルフをさらに難しくしてしまうと思いませんか。
ドライバーならまだしも、アイアンに飛距離を求めるのはやめた方が良いでしょう。

ロフト調整できないアイアンもあるので注意して

アイアンのロフト調整を1度するも2度するも本人の価値観になりますが、アイアンによってはやりたくてもロフト調整できないものもあるので注意してください。

ヘッドの主素材が軟鉄であれば、比較的やわらかい素材なのでロフト調整をすることは可能です。
もちろんそれであっても2度のロフト調整への危険性は避けられませんが。

ヘッドが軟鉄以外の17-4ステンレスやSUS630ステンレス、チタンやマージング鋼、クロムモリブデン鋼などの素材でできている場合は、硬い金属になるのでロフト調整はできません。

ゴルフ工房やゴルフショップでロフト調整をする場合は、スタッフがロフト調整ができるかどうかを教えてくれるでしょう。

しかしご自身でロフト調整をする場合には自分のヘッドの主素材が軟鉄であるかどうかを確認して行うようにしてください。
大切なクラブがポキッと折れてしまったら、すべてが台無しです。

一度自分のアイアンを測定してもらおう

決してミスショットしていないのに、どうもアイアンショットの距離感が合わないと思っている人は、一度ゴルフショップやゴルフ工房へ行って、アイアンのスペック測定をしてもらってください。

製造段階でロフト角が正確でなかったり、長年使ってロフトが変化してしまっている可能性があります。

アイアンの距離感が合わないと、スコアメイクに大きく影響します。

ロフト角が2度違うと6ヤード変わってきます。
それだけ考えるとあまり大きくないように感じますが、番手間の距離で考えると大きな差になってしまいます。

番手間の飛距離の差が大きかったり、小さかったりしてしまっては、ベストシチュエーションでピンを狙えるところにセカンドショットを運んでも、上手くピンを狙うことができません。

ここまでしっかりと距離を大事にするのは上級者だけと思うかもしれませんが、長年染み付いた感覚はなかなか抜けないので、中級者でミスすることが多かったとしてもアイアンでの距離感は大切にしてほしいです。

ですから番手毎の距離に少しでも違和感があったらしっかりと測定してもらい、番手毎のロフト角が正確かどうかを見てもらいましょう。

そこで番手毎のロフト角が正確でなかったら、ロフト調整をしてもらう、場合によっては組み直しをしてもらうといいです。
なぜならシャフトの差込角度のズレが原因である場合があるからです。

たかがロフト角、されどロフト角

ドライバーでもアイアンでもウェッジでもロフト角と言うのは非常に大事です。

多少の差なんて気にしないなんて人もいるかもしれません。
しかしロフト角の合わないクラブを使っていてはコースマネジメントが上手くできません。

まだそこまでのレベルに達していないからと思うかもしれませんが、そこまでのレベルに達するためにもロフト角にまで気を遣うようにしましょう。