ゴルフのハンディキャップについて詳しく知っておきましょう

最終更新日:2017/03/01

ゴルフを始めたばかりのときは、みんなに迷惑をかけないようにラウンドすることや、スコアを1打でも縮めたいことでいっぱいいっぱいです。

しかしそこからスコアもだいぶまとまるようになってきます。

そのレベルに来たときは、ゴルフに対してだいぶ本気になってきているでしょう。

そういったゴルファーたちは、ぜひ「ハンディキャップ」について詳しく知っておきましょう!

ゴルフのハンディキャップとは

ハンディキャップ(handicap/HDCP)、俗称ハンデはゴルファーたちの技量を示す尺度のことを言います。

シングル・ハンデの人は、空手で言う黒帯のようなものです。

ハンディキャップ5以下の人を日本では「片手シングル」と言い、ハンディキャップがゼロの人は「スクラッチゴルファー」と言います。

このような人たちは、ゴルフ仲間たちからは、神扱いされるレベルでしょう。

スクラッチゴルファーとは、平均的な難易度のコースで3~4ラウンドに1回の割合で、イーブンパー、もしくはアンダーパーでラウンドする実力があると言うことです。

さらにそのスクラッチゴルファーを超え、プラスハンディキャップとなり、PGAのトップツアープロになるとプラス5から6のハンディになるのです。

全盛期のタイガー・ウッズのスコアから計算したハンディキャップはプラス13.5だったと言われています。

ちなみに、シングルという言葉は、和製英語です。
英語では、”Single Digit Handicap Player”と言わなければ通じません。

欧米ではゴルフが上手な人のことを”ロー・ハンディキャッパー(Low Handicapper)”と言います。

 

ゴルフのハンディキャップの制度と存在意義とは

ハンディキャップは、もともと様々なレベルのゴルファーたちが一緒に競技をするときに、その技量に応じてハンディキャップを付けると言う発想で出来たものです。

それがハンディキャップが存在する大きな理由の一つで、存在意義でもあるのです。

トータルスコアからハンディキャップを引いたネットスコアで優劣を競うのが一般的です。
故に、公式ハンディキャップを持った人たちだけで競うなら、いろいろなゴルフレベルのゴルファーが参加するような競技であってもハンデ戦をすることで、公平に勝つチャンスを参加者全員に与えることができるのです。

つまりダブルペリア競技などのほぼ運で順位が決まるようなコンペにはない、完全公平な競技感覚をこれによって生むことができるのです。

しかし、同じ平均スコアの2人のハンディキャップが必ずしも同じにはなりません。

スコアのばらつきが大きく、大叩きをよくする人は同じ平均スコアであれば、ハンディキャップは低くくなります。

ハンディキャップとは基本的に、どのくらい良いスコアを出す能力があるのかを示す指標なので、その観点からいろいろと工夫されているのです。

 

ゴルフの新旧ハンディキャップの算出方法とは

平均スコアが82未満の人がシングルだと思っている人もいるでしょう。

しかしハンディキャップの計算は決まった概念でされるので、平均スコアにして85以下くらいであれば、シングルと言う可能性もあります。

その決まった概念とは、
①プレーしたコースの難易度とスコア(最近の10~20ラウンド)で算出します。
②大叩きしたホールのスコアはレベルに応じて上限値を定めて調整します。
③ベストスコアの50%で計算します。(全部のスコアがHDCP算出のベースではありません)

 

日本のJGAと米国のUSGAのハンディキャップの算出方法には①と②で今まで違いがありました。
しかし日本のシステムがUSGAのシステムに従って変更されました。

コースの難易度を数値化することのできるスロープシステムを導入したことが一番大きな変更点です。

コースレーティングは、そのコースがどのくらい難しいかを示す尺度で、数字が大きいと難易度が高く、小さいと低いということです。

アマチュアにとって難易度はスクラッチゴルファーと同じではありません。
初心者にとっては池やバンカーがたくさんあるだけで難しくなりますが、スクラッチゴルファーにとっては必ずしもそうではありません。

そうした実態からアメリカではスロープレーティングという尺度が生まれたのです。

 

ゴルフのハンディキャップ算出の計算方法とは

USGAインデックスの計算式は、

(スコア-コースレーティング)×113/スロープレーティング

です。

コースレーティングが72.0、スロープが126のコースで72を出した人であれば、このラウンドのインデックスは0になります。

では82でラウンドした人の場合は、10ストロークの差になりますが、スロープが考慮されるので、インデックスの差は9になります。

故に、スロープの大きなコースで平均的なゴルファーのスコアは評価が高くなるのです。
しかしこれはあくまでもトリプルボギー以上がどちらもないと仮定した場合です。
これに1ホールごとの最大ストロークが調整されるので、トリプルボギー以上を打ってしまうと調整されて変わってきます。

このように算出されるインデックスをベースに、最近の10~20ラウンドから良いスコア5ラウンドの平均値を出したものが、JGAシステムのハンディキャップ・インデックスになるのです。

ただし、USGAの規定は20ラウンドから良いスコア10ラウンドの平均値となっています。

 

公式ハンディキャップの取得方法とは

公式ハンディキャップの取得には組織や団体に所属する必要があります。
その上で規定に従ってスコアを提出しなければなりません。

その組織や団体とは、

・JGA加盟団体(8地区連盟)
・JAG正会員(加盟ゴルフクラブ)
・JGA個人会員、ジュニア会員
・都道府県ゴルフ競技団体
・(社)日本パブリックゴルフ場事業協会加盟ゴルフ場
・JGAが認めた組織や団体

です。

JGAのメンバーであるクラブの会員になるかJGAの個人会員になり、規定に従ってスコアを提出すれば、公式ハンディキャップが取得できる仕組みになっています。

しかしハンディキャップの査定は常に最新のスコアカード10枚を持ってなされます。
最低2年間に10以上のスコアの提出が求められます。

JGAの個人会員は入会金1万円、年会費1万円となっていますが、ハンディキャップ取得以外の各種恩恵ある特典も受けられます。

「JGA」が認めた組織や団体の中には、ネットでゴルフダイジェストへの無料会員登録をし、JGAハンディキャップ取得の申し込みをした上で、GDO経由のスコア登録を行い、JGA/USGAハンディキャップを取得できます。

また楽天GORAでも同様に無料でハンディキャップそ取得することができます。

公式ハンディキャップを持たない人がハンディキャップを取得する方法としては最も経済的で便利なサービスになっています。

 

ゴルフ上達の大きなモチベーションにつなげよう

前述してきたように、ハンディキャップとはゴルフの技量を数値にすることです。

目標スコアを持つことも、もちろんモチベーションにはなるのですが、目標スコアであると1回クリアしてしまえば目標達成になります。
そのあとにグンとスコアを落としてしまっても、「今日は調子悪かったからな」で終わってしまうでしょう。

その点ハンディキャップであれば、その月のラウンドの平均から算出されるので、毎回のラウンドを大切にしなければなりません。

説明してきた通り、最悪のスコアを出したり、大叩きしたホールが出てくるとハンディキャップに影響してきます。

ゴルフ上達の大きなモチベーションにも繋がりますし、ゴルフに大切な集中力も養うことができるでしょう。

毎月1日に更新される自分のハンディキャップを目標にすると、1回1回のラウンドをより大切にするようになるし、そのための練習にもより力が入るようになります。

昔は、大金を払って正会員にならなければ取得できなかったハンディキャップ取得も、ネット等でお金をかけずに取得でき、より身近なものになっています。

ゴルフにちょっとマンネリしてきた人や、ゴルフにより本気になってきた人は、ぜひハンディキャップの取得を考えてみましょう。

 

あなたはゴルフに何を求めますか?

ハンディキャップを取得するようになると、自分自身のゴルフにより厳しくなります。

何気にこなしていたルールに関しても、より正確なハンディキャップを知るために、しっかりと勉強するようになるでしょう。

しかし、スコアやハンディキャップのことばかりに集中してしまうと、ゴルフを楽しめなくなってしまいます。

スコアよりもハンディキャップよりも、ゴルフを楽しむということが一番大切だということを忘れないようにしましょう!