アイアンはティーアップして練習するとミートが上手くなる

最終更新日:2020/06/12

アイアンは正しいインパクトの形が作れないと、いつまで経ってもピッと止まる球筋にはなりません。

正しいインパクトをするためには、ティーアップする練習方法が効果的です。

今回はティーアップするアイアンショットの練習方法と注意点を紹介します。

アイアンショットの練習はティーアップすると上手くなる?

アイアンショットが上手くなるには、ティーアップしたボールでスイング練習をすると良いと言われています。

アイアンはレベルブローのスイングが基本です。

レベルブローのスイングは、練習場の人工芝の上にボールを置いて、払い打つようにインパクトをする打ち方です。

アイアンのソールが人工芝にぶつかって、グリップを握る手や肘に衝撃があるようなら、正しいレベルブローのスイングにはなっていません。

レベルブローのスイングの場合には、人工芝とアイアンのソールが擦れる「シュ」という音が聞こえるようなスイングが理想です。

ボールの接地している部分と、スイングの最下点が一致するイメージが正しいレベルブローのスイングと言えます。

練習すれば簡単にできそうに思えますが、練習するほどレベルブローから遠のいてしまうものです。

自分ではボールの真下とスイングの最下点が一致していると思っているのに、実際にコースでアイアンショットをするとダフリ気味に入って、芝を削り取ることがあるものです。

それを修正するのがティーアップした練習法です。

ティーアップしてアイアンショットを練習する効果

アイアンショットをティーアップしたボールで練習すると、フェースの正しいポイントでインパクトができるようになります。

フェース面の正しいポイントとは、スイートスポットと呼ばれるヘッドの芯になる部分です。

スイートスポットでインパクトするとボールがもっとも潰れて食いつくことから、スピン量が増えてピタッと止めることができる場合があります。

ピンポイントで攻めたいアイアンにとっては、理想的なボールを打てるわけですが、アイアンのスイートスポットはフェースの真ん中にあるわけではありません。

アイアンのフェースの形はトゥ側が広い扇型になっていて、ドライバーのように両端から均等な形をしているわけではありません。

一般的にはアイアンのスイートスポットはシャフト側に近いため、真ん中よりも少しだけ根元寄りにあります。

フェース面の大きなウェッジであれば気にならないかもしれませんが、5番アイアンだと打点が根元側によると、直径約4センチのゴルフボールがホーゼルにぶつかるような気がするはずです。

ティーアップしてスイートスポットでとらえるアイアンの練習

スイートスポットを意識したアイアンの練習をする場合、シャフトの近くが打点になるのでホーゼルに当たるとシャンクします。

それだけに安定したスイング軌道が大切になるのですが、人工芝の上のボールを打っていると、スイートスポットでインパクトする意識が薄れて、レベルブローのスイングに集中してしまうでしょう。

そこで安定したインパクトをするためには、ティーアップしたボールをスイートスポットでとらえる練習が必要です。

アイアンの練習では、ティーアップの長さは1インチあれば十分です。

1インチは約2.5センチで、個人差はありますが親指の太さ1本分です。

グリップエンドから親指1本分を空けて握ると、ティーアップしたことによるインパクトに支障はないはずです。

ボールは通常のアイアンショットと同じ位置にして、正しいスイング軌道を心がけます。

ただしグリップを1インチ短く握ったことで、スイング軌道は床面よりも1インチ高くなっていることを理解して練習をすれば、安定したインパクトができるようになるでしょう。

ティーアップして練習するとアイアンの悪い癖を消せる

実際にティーアップしたボールを打ってみると、普段のアイアンショットはフェースの下部でボールをとらえていることが分かります。

これはインパクトでボールの真下にリーディングエッジを入れようとしているからです。

ボールの位置に対してスイングの最下点を意識すると、インパクトゾーンを長く取ろうとします。

この場合のインパクトゾーンは、人工芝の上をソール擦れている長さのことです。

このインパクトゾーンを長く取ること事態に問題はありませんが、コース内で手前から入射するとダフリと同じ状態になります。

練習場の場合には、人工芝の上を滑ってレベルブローでインパクトができても、芝の上では抵抗を受けてヘッドがつっかかってしまい、正しいインパクトができません。

正しくないスイング軌道では、いくら練習を重ねても上手くならないばかりか、悪い癖がついてしまいます。

しかもこの悪い癖は、すでに体の中に染み込んでいると思ったほうが良いわけです。

そのような場合でも、ティーアップしたボールを打つと、この悪い癖を消すことができるようになります。

アイアンの正しい軌道の習得はティーアップで練習すると簡単

人工芝の上のボールを打ったとき、どれほど手前から入射しているかを簡単に確かめられる方法があります。

それは定位置にボールをセットして、その後ろにコインを1枚置くだけです。

正しいスイング軌道であれば、ボールだけを打つことができますが、もしも手前から入射してればコインも一緒に弾くことになります。

コインが弾けるようであれば、ボールを直置きして練習をするよりも、ティーアップしたボールを打ったほうが正しい軌道を習得できます。

ティーアップによってボールが地面から浮いていることで、ボールの真下にリーディングエッジを入れる必要はなくなるからです。

代わりにアイアンのフェースの芯で払い打ちをするので、無駄なスイング軌道はなくなっていくはずです。

ただしティーアップの練習では、気をつけなくてはならない注意点があります。

練習場の多くは自動アップティーが設置されているので、構えた時点でボールは左側にあるということです。

そうした左側のボールを打とうとすると、すくい打ちになりやすいため、スタンスがとれる練習場であるかを注意しなければなりません。

アイアンのティーアップの練習は安全の確保が大事

アイアンでティーアップしたボールを練習する場合、大抵打席の先端でスタンスをとることになるため、2階以上の打席だと危険な場合が大いにあります。

ゴルフの練習で命を賭ける必要はないため、確実に安全であるかを確認してから練習を始めるようにしましょう。

もしも利用する練習場に適当な打席がない場合には、ゴルフ量販店やネットショップで、練習用の穴あきマットとゴムティー、それにウレタンボールを購入すれば、自宅でもティーアップしたアイアンの練習はできます。

そもそもティーアップしたボールを打つ練習はスイング軌道を作るためですから、どれだけ飛んだか、目標に近づいたかの成果は必要ありません。

正しいインパクトが安定的にできるための練習ですから、室内用のウレタンボールでも十分に効果は得られます。

天井からカーテンを下げるか、ハンガーラックに毛布をかけてそこを狙えば防球ネット代わりになります。

また床面を打ちつけることがないので、アイアンを打ち込むことでの床材の破砕や騒音の心配もないはずです。

唯一気をつけなくてはいけないのは、スイング幅を確保することです。

ハーフスイングができるスペースさえ取れれば、自宅でのティーアップ練習でもスイートスポットでボールをとらえる成果を得ることができるでしょう。

ティーアップして練習すればアイアンは上手くなる

アイアンショットが上手くなるためには、とにかくフェースの芯で打つことを練習するべきです。

ティーアップしたボールを打つ練習をすると、ダフリ気味の入射の心配はなくなり、フェース面でボールをとらえることができるようになるからです。

ただし練習場を利用するときは、安全を確保することに注意が必要です。