ドライバーが曲がるときはレディース用のロフト角がおすすめ

最終更新日:2020/03/13

ドライバーに限らずゴルフクラブにはレディース用があります。

外形的には一般のクラブと変わりませんが、中には女性に合うように作られているものもあり、その1つとしてロフト角の違いがあります。

今回はレディース用のドライバーのロフト角に注目してお話しします。

レディース用のドライバーはロフト角に特徴がある?

以前はレディース用というカテゴリはありましたが、閉鎖的と言われるゴルフ界も男女の区別をつけない傾向が強まっています。

服装に関するウェアやキャップなどは現在もレディースタイプとして用意されていますが、ボールやグローブなど直接プレーにかかわる用具は男女共用になってきています。

ところがドライバーにはまだまだレディース用と称される区分があります。

もちろんメーカーによっては区分を作っていないところもありますが、すでに性別で人を判断する時代ではないという世界的な潮流の中で徐々に共用を主体としてきたものと考えられます。

確かにサイズ表記や性能表記をしていれば、あとは自分で判断して購入するでしょう。

ゴルフに限らず日常生活においても、性別によってサイズや性能などを定める必要はないという考え方が一般化したからではないでしょうか。

ただしそれでもドライバーにはレディースを設定していることが多いのですが、その1つにロフト角が関係しているようです。

レディース用のドライバーは打ち出し角に近いロフト角がある

すでに前段で紹介したように、性別によってゴルフの技量や体力を判断する時代ではなくなっています。

女子プロゴルファーのレジェンドと言われるアニカ・ソレンスタムが、男子プロトーナメントに出場したのは2003年のことです。

それから20年の歳月が過ぎても、用具に男女の差が残っていることに違和感はありますが、一方でレディース用と銘打つドライバーは優れた性能を備えています。

ドライバーのロフト角は10度を切る9度や7.5度などもありますが、一般的に店頭で並ぶロフト角は10度から12度までです。

ところがレディース用のドライバーの中には、12.5度のロフト角が設定されているものもあります。

ロフト角は小さいほうが飛ぶと勘違いしてる人もいますが、打ち出し角が14度程度にできることが前提です。

ロフト角11度であれば3度のアッパーブローで打てる技術が必要なのです。

つまり下からボールをとらえられるスイングができなければ、なるべく打ち出し角に近いロフト角を使ったほうが良いのです。

レディース用ドライバーはロフト角11度以上で失速しない

ドライバーだけが高さのあるティーアップをするのは、14度の打ち出し角になるようにしているからです。

ドライバーがもっとも飛距離を出せる打ち出し角がおよそ14度だからであり、ドライバーのロフト角が11度であれば3度の補正が必要になります。

ティーアップしたボールを下から叩くことで、この補正の3度をカバーします。

実際にはティーアップしたボールよりも手前にスイングの最下点を定めて、そこをヘッドが通過してフェース面が上を向き始めたときにインパクトをするのがアッパーブローです。

打ち出し角が14度にならないと打ち出したボールは途中で失速するため飛距離ダウンになります。

ところがアッパーブローは慣れないと、スイングの最下点をボールの手前にすることができずにボールの側面を叩いてしまいます。

このようなインパクトをしているゴルファーは意外に多いわけですが、ロフト角11度以上のレディース用ドライバーを使えばボールの側面を叩いても適正な打ち出し角に近づけることができます。

レディース用ドライバーのロフト角とリアルロフト角の差

ロフト角11.5度と表記されているレディース用ドライバーをレベルブローでインパクトしても、実際の打ち出し角は15度近くになるようです。

レディース用ドライバーの多くは表記されているロフト角と、リアルロフト角に大きな差があると言われています。

その理由についてはメーカーによって違いますが、1つにはレディース用クラブを選ぶ購買層のプライドをくすぐることで、販売に繋げていることが想像できます。

リアルロフト角が15度で表記されたロフト角は11.5度ですから、その差は3.5度もあるわけです。

もはやロフト角を表記している意味がないような気はしますが、使用者の多くは失速しない分だけ飛距離アップになり、「飛ぶドライバー」と高評価を受けています。

ちなみにロフト角15度はスプーンのロフト角と同等ですから、低いティーアップにしてスイングの最下点に合わせてセットすることができるため、アッパーブローが苦手なゴルファーにとってはかなり扱いやすいクラブとも言えます。

レディース用のドライバーはロフト角以上の打ち出し角になる

そもそもレディース用のドライバーは、ヘッドスピードが遅めのゴルファーをターゲットにしているため、打ち出し角は14度よりも大きな15度~18度が良いという考えもあります。

仮に15度の打ち出し角が必要であれば、ロフト角15度のドライバーを使って引っぱたけば、ややこしいアッパーブローでスイングしなくても済みます。

ただし、一般のドライバーでロフト角15度は販売されていませんので、この場合はスプーンを使うことになるでしょう。

ところがレディース用ドライバーであれば、多くの人が思い込んでいる「飛距離が出る」ロフト角11度の表記で、レベルブローのスイングができるのですから、ドライバーに対する苦手意識もなくなるはずです。

ブリヂストンのレディース用ドライバーには、ロフト角11.5度で表記されていて、リアルロフト角15度のものがあります。

またダンロップの表記は12.5度ですが、リアルロフト角は15度のものがあります。

ほかのメーカーのドライバーは、ボールの位置が左足内側の延長線上であることから、リアルロフト角を13度でセッティングされているものが多いようです。

男性もレディース用ドライバーのロフト角を使ってみる

アッパーブローのスイングが苦手であれば、男性がリアルロフト角の大きなレディース用のドライバーのヘッドを使うと飛距離を伸ばすことができます。

スタンスの中心に狙いを定めてダウンスイングをして、仮想のボールを空振りしてからティーアップした本物のボールを下から叩くのがアッパーブローのスイングです。

「慣れれば大丈夫」とは言われますが、飛距離と方向性が求められるティーショットではプレッシャーに感じることがあり、それがミスショットの原因ともなっています。

そもそも飛距離を求めようとすると、本能的にボールの側面を思い切り叩いてしまうものです。

本能から湧き起こる動作を止めて、冷静にアッパーブローの軌道でスイングができれば良いのですが、分かっていてもできないのは仕方ないことです。

正しいアッパーブローの軌道でスイングができるのであれば、自分の好みのロフト角のドライバーを選ぶことはできますが、適正な打ち出し角にならずに失速しているようであれば、男女問わずレディース用のドライバーヘッドを試してみると良いかもしれません。

レディース用ドライバーのロフト角は女性だけのものではない

レディース用ドライバーのロフト角は、表示されている角度とリアルロフト角に大きく差のあるものがあります。

ドライバーショットが失速気味であれば、レベルブローでインパクトしているかもしれませんから、男性でもレディース用のドライバーを使うことで適正な打ち出し角にすることができるかもしれません。