アイアン用シャフト!プロジェクトXの特徴と使い勝手!

最終更新日:2020/01/24

アイアン用のシャフトは今やダイナミックゴールドだけでなく、NS PROシリーズやプロジェクトXとたくさんの種類があります。

今回はスチールシャフトについて、その中でもプロジェクトXの特徴に注目して話をします。

アイアン用スチールスチールシャフトの特徴

ダイナミックゴールドをはじめ、プロジェクトX、KBSなどアイアン用スチールシャフトは数多くあります。

まずこれらスチールシャフトの特徴を押さえていきましょう。

スチールシャフトの比較対象となるのは、カーボンシャフトです。

カーボンシャフトと違い、どのような特徴があるのでしょうか。

まずもっとも大きな違いは硬さと言って良いでしょう。

柔軟性、反発性、復元力に優れるカーボンと違い、スチールは金属特有の粘りがあります。

そのせいか同じ重量帯、フレックス表記の場合、スチールシャフトのほうが硬く感じやすいです。

カーボンは柔軟性、反発性を活かし、楽にオートマチックにヘッドを走らせてくれます。

その一方でシャフトの挙動が大きいため、タイミングはシャフトに合わせる形になります。

対してスチールシャフトはその逆でしっかりとした硬さがあるため、ヘッドに手元のエネルギーが伝わりやすくなります。

つまり、タイミングの取り方は自分でコントロールしやすいということになります。

最近は高弾性カーボンも増え、製造技術も高まったため、硬く重いカーボンシャフトも多数ありますが、スチールシャフトには及びません。

どちらが良いということはありませんが、スチールシャフトのほうが自分の意思を反映しやすいものが多いと考えてください。

アイアン用スチールシャフトの代表メーカー

クラブメーカーのオリジナルシャフトもありますが、多くは次のシャフトメーカーのものをカスタマイズしてあることが多いのではないでしょうか。

アイアン用スチールシャフトを展開するシャフトメーカーを紹介します。

●日本シャフト

代表的なシャフト:NS PRO 950GH/MODUS3/Zelos7

特徴:軽量シャフトと言えば日本シャフトが第一に挙がるほど高需要です。

●True Temper(トゥルーテンパー)

代表的なシャフト:ダイナミックゴールド/プロジェクトX

特徴:重量スチールシャフトと言えばダイナミックゴールドが定番です。

国内外問わず、トッププロから人気の元調子のシャフトがベストセラーです。

昔は別でしたが、プロジェクトXもTrue Temperのシャフトになります。

●FST

代表的なシャフト:KBSシリーズ

特徴:PGAツアーへ参戦しているプロゴルファーからのフィードバックを元に、より効率的なスチールシャフトの開発を目指しており、ここ数年で人気が出てきました。

代表的なシャフトの名前を知っているだけでも、選ぶときの参考になりますので覚えておくと良いでしょう。

プロジェクトXの種類とスペック

それでは、アイアン用スチールシャフトの中から、プロジェクトXの種類とスペックを見ていきます。

尚、プロジェクトXシリーズのフレックス表記は特徴的なため、参考のヘッドスピード情報と合わせて紹介します。

《PROJECT X》

フレックス:7.0(X+)/6.5(X)/6.0(S+)/5.5(S)/5.0(R+)

カット前重量:130g/125g/121g/118g/113g

キックポイント:元調子

適応ヘッドスピード(m/s):50~(7.0)/48~54(6.5)/46~52(6.0)/43~50(5.5)/40~47(5.0)

《PROJECT X LZ STEEL》

フレックス:6.5/6.0/5.5/5.0

カット前重量:125g/120g/115g/110g

キックポイント:中元調子

適応ヘッドスピード(m/s):48~54(6.5)/46~52(6.0)/43~50(5.5)/40~47(5.0)

プロジェクトXシリーズの特徴

ここではプロジェクトXシリーズのシャフトの特徴について話をします。

プロジェクトXシリーズは、PGAツアーでも活躍するトッププロも好んで使っているシャフトです。

スペックを見てお気づきだと思いますが、適応のヘッドスピードが最低40m/s以上とかなりの上級スペックのシャフトだと考えて良いでしょう。

アマチュア向けに軽いモデルもありますが、しっかりと打ち込むことができるハードヒッターへ向けたスチールシャフトです。

特に元調子のPROJECT Xはシャフトのしなりをうまく使える上級者に特化したモデルと言っても良いでしょう。

単にヘッドスピードが速いだけでは扱うのは難しいかもしれません。

PROJECT X LZ STEELは、中元調子となっていますが、シャフトの使い方がやはり上手な人向けです。

トリプル・ウォール・テクノロジー構造によって、エネルギー伝導率の最大化・最適化を実現しているようです。

こちらはアマチュアでも扱いやすいモデルとして出されています。

プロジェクトXはアマチュアには向かない

ツアープロ向きに開発されたプロジェクトXですが、どれだけアマチュアに向いているのでしょうか。

まず前項で紹介した特徴から、ヘッドスピードが40m/s以上は必要であること、重量帯が110g以上であることが分かります。

多くのアマチュア男性からすると40m/sは問題ないとしても、重量が問題になります。

軽量スチールが普及した現代では、アマチュアは80g、90g台のスチールシャフトを使うのが主流になっています。

そのため同じ40m/sでも普段軽量スチールを使っている人からすると、かなり重量感があって扱いが難しくなる可能性があります。

対してダイナミックゴールドを使用している人であれば、重量感も問題なく使えるはずです。

やはりスペック的には、上級者、ハードヒッター向きだと考えられます。

元調子が中心のプロジェクトXでは、シャフトのしなりをうまく使える人でないとタイミングがとりづらくなります。

またトルク数値の情報がないため、他のシャフトとの比較もしにくい点があります。

検討しているのであれば、必ず試打をした上で客観的に自分との相性を確認すべきだと言えます。

プロジェクトXのウッド用シャフトの特徴

アイアン用のスチールシャフトとして認識されてきたプロジェクトXですが、近年はグラファイト素材(カーボン)のウッド用シャフトも展開しています。

スチールシャフト同様、ツアープロ向けに考えられたウッド用シャフトであり、かなりハードスペックにできているのが特徴です。

《ツアープロ、上級アマチュア向け》

・PROJECT X HZRDUS T1100(FW兼用)

重量:75g(6.5(X)・6.0(S+1))/65g(6.5(X)/6.0(S+1)/5.5(S)

トルク:2.5/2.8

キックポイント:元調子

適用ヘッドスピード(m/s):40~47(5.5)/ 44~52(6.0)/48~(6.5)

・PROJECT X HZRDUS BLACK(FW兼用)

重量:75g(6.5・6.0・5.5)/65g(6.5・6.0・5.5)

トルク:2.9/3.2

キックポイント:元調子

適用ヘッドスピード(m/s):48~(6.5)/44~52(6.0)/40~47(5.5)

《中級アマチュア向け》

・PROJECT X HZRDUS RED(FW兼用)

重量:75g(6.5・6.0・5.5)/65g(6.5・6.0・5.5)

トルク:2.9/3.2

キックポイント:中調子

適用ヘッドスピード(m/s):48~(6.5)/44~52(6.0)/40~47(5.5)

・PROJECT X HZRDUS YELLOW(FW兼用)

重量:75g(6.5・6.0・5.5)/65g(6.5・6.0・5.5)

トルク:3.0/3.0

キックポイント:元調子

適用ヘッドスピード(m/s):48~(6.5)/44~52(6.0)/40~47(5.5)

プロゴルファーと同じである必要はない

プロジェクトXがプロゴルファーに人気があるからといって、必ずしも自分に合う良いものというわけではありません。

スイングの完成度、ヘッドスピード、技術はプロゴルファーとは異なります。

背伸びをせず、自分に合ったシャフトを選ぶようにしましょう。

今出回っているスチールシャフトはどれも高性能です。