ゴルフラウンド中に帽子を被るのはルールと思っていませんか?
実はゴルフ規則に帽子の着用に関しては全く記載されていません。
しかしラウンド中の帽子着用はゴルフでの暗黙のルールとされています。
『暗黙のルール=ゴルフ場でのマナー』と言うことです。
今回は、ゴルフラウンドでの帽子着用に関していろいろと覚えておきましょう。
なぜゴルフラウンド中の帽子着用は暗黙のルールなのか
ゴルフと言うスポーツが他のスポーツと違うところは、服装に関してルールやマナーがあるところです。
ゴルフの「ゴ」の字も分からない初心者ゴルファーにとっては、知らないことが盛りだくさんでしょう。
中でもゴルフに存在する「暗黙のルール」に関しては、実際にラウンドを経験しないと分からないものです。
その中にあるゴルフラウンド中の帽子着用はなぜ存在するのでしょうか。
公式ルールにはないので実際帽子を被らないからと退場させられたり、ペナルティを科せられたりすることはありません。
プロのツアーでも帽子を被っていないプロゴルファーはいます。
そのほとんどはスポンサーが付いていないことにより、メーカーのロゴ等が入ったものを被れないと言うちょっとした事情も入っています。
しかし多くのゴルフ場では帽子の着用をお願いしています。
それは夏場であれば熱中症予防にもなりますし、何と言ってもゴルフボールの直撃を防止する役割になることが大きいからです。
ゴルフは個人プレーなので自分の身は自分で守らなければなりません。
ルール上被ることが義務ではありませんが、プレーが終わるまでは一ゴルファーとしてしっかりと帽子を被っておくようにしましょう。
ゴルフラウンド中の帽子着用は意思を伝える小道具となる
先に話したように帽子を着用することで、熱中症予防やゴルフボールの直撃を防止する役割になります。
またそれだけではなく帽子を被っていることで、遠くのプレーヤーに意思を伝えるジェスチャーの小道具としての役割もあるのです。
例えば、隣のホールへボールを打ち込んだら、隣のホールからショットをしなければなりません。
当然隣のホールの人たちはプレー中です。
大きな声で叫んで謝りたいところですが、プレーの邪魔をするわけにはいきません。
そこで脱帽して頭を下げることで遠くからでも謝罪の意思はしっかりと伝わります。
頭を下げるだけでは伝わりにくいことも帽子を脱ぐことでより伝わりやすくなります。
近年はセルフプレーが主流となっていることもあり、ルールやマナーを良く分からないゴルファーを見かけることが増えました。
脱帽するどころか、自分のゴルフに夢中で謝罪の意すら告げずに、ズカズカとコース内に入ってきて、パンっとショットをして何事もなかったかのように立ち去っていく。
これは、ゴルファーとして言語道断の行動なので気を付けてください。
ゴルフ場内では帽子を脱ぐと言う暗黙のルールが存在する
ゴルフラウンド中の帽子着用が暗黙のルールとなっていますが、実はゴルフ場内では脱帽の暗黙のルールがあります。
それはクラブハウスです。
クラブハウス内では帽子を脱ぐのが礼儀となっており、暗黙のルールとなっています。
ゴルフ場によっては
「クラブハウス内での帽子の着用はご遠慮ください」
と丁寧にお願いしているところもありますが、言うまでもないゴルフにおいての暗黙のルールだからと何も記載していないところもあります。
書いていないからと言っても、クラブハウス内での帽子の着用を認めているわけではありません。
帽子を被ったままクラブハウス内をウロウロしていると、変な目で見られたり、ゴルフ場のスタッフや他のゴルファーに注意されるので気を付けてください。
試合を見に行くとプロゴルファーは帽子を被ったままウロウロしています。
しかし彼らにはスポンサー契約があり、そのロゴや会社名を人目にさらすことで収入を得ているので、よほどのことがない限り帽子を脱ぐことができないのです。
これもまたプロゴルファーとゴルフ場との間にある暗黙のルールの一つと言えるでしょう。
ルールではなくゴルフ場のドレスコードになっている
ゴルフラウンド中の帽子着用を暗黙のルールとせずに、ゴルフ場のドレスコードとなっている場合もあります。
その場合は、暗黙のルールを無視して帽子を被っていなかったら、プレーを拒否されるので気を付けてください。
特に九州のゴルフ場では、九州ゴルフ連盟の指導によりほとんどのゴルフコースが帽子着用をドレスコードとしています。
理由としては、昔打球事故により当事者だけでなく、ゴルフ場も係争に巻き込まれたことにより危険防止のため帽子着用を九州全体で徹底しているようです。
帽子を着用するだけで、あの硬いゴルフボールの衝撃を避けることはできるのか!?と思う人もいるでしょう。
確かに激しい打球であれば完全に避けることは難しいかもしれませんが、打球の衝撃を少しは和らげてくれます。
少なくともディンプルが見えるように内出血することは避けることができるでしょう。
昔一般的だったゴルフの帽子は上から見ると、六角形の少々やぼったい形で頭にフィットせず、少々空間が生まれるデザインでした。
あの帽子であれば打球の衝撃は現在の帽子よりも吸収することができたでしょう。
帽子の被り方にも存在する暗黙のルール
ゴルフラウンド中の帽子着用が暗黙のルールですが、その被り方にも暗黙のルールが存在します。
まず帽子を後ろ前に被るのは暗黙のルール上NGです。
ちょっとおしゃれに斜めに被るくらいであれば注意されることはないでしょう。
しかし完全に後ろ前に被ってプレーをしていると、ゴルフ場、もしくは他のゴルファーに注意されることがあります。
実際に2011年のマスターズでファッションリーダーと言われているリッキー・ファウラーがコース外で帽子を後ろ前に被っており、マナー違反になるので帽子を前に向けるようにと指摘されています。
こだわりの強いファウラーはこれを拒否したものの、再度厳命されたことでしぶしぶ元に戻したようです。
また別の大会でもコース外で帽子を後ろ前に被っており、ゴルフ場のメンバーから注意を受け被り直しています。
雨の日にパッティングで垂れる滴を避けるためにその場だけそう被るくらいであれば問題はないのかもしれません。
特にアメリカツアーで使用するゴルフ場では、メンバーが快適に過ごすための決まりが最優先となっています。
「そこに立ち入る者には、決まりに従う義務がある一方、 嫌ならそこではプレーしないという自由がある」
ごもっともとしか言いようがありませんね。
ゴルフラウンドで被る帽子の選択肢
昔に比べゴルフラウンドで着用する帽子の種類もたくさん増えています。
一般的にはキャップが多いですが、サンバイザーやハンチング、ハットやテンガロンハットなどおしゃれな物がたくさんあります。
冬になるとニット帽が防寒対策にもなり、耳当てが付いたニット帽などもあります。
しかしツバの広い麦藁帽子やハットのように、スポーツに着用するにはちょっと合わないような物は適していないので気を付けましょう。
もちろん帽子の種類に関してのルールも存在しませんが、ふさわしくないものは暗黙のルールとして存在しています。
近年ではツバがストレートタイプになっているお洒落なものも登場しています。
ゴルフウェアとコーディネートしておしゃれを楽しむことができるものです。
ゴルフウェアや帽子など一緒にラウンドするプレーヤーや、周りでプレーする人たちが心地良くプレーできるように、暗黙のルールに沿ったものを選ぶようにしましょう。
ゴルフ場でプレーする以上「知らなかった」は通用しません。
最近は服装に関してのマナーも昔ほど厳しくなくなりましたが、それでも最低限のマナーはきっちりと守るように気を付けてください。
また一緒にプレーしたい!と思われるゴルファーになろう
ゴルフで一番大事なのはゴルフの上手い下手ではありません。
ゴルフのルールやマナーをきっちりと守ることが一番大事です。
「こんな人とならまた一緒に回りたい」と思わせるには、コースを傷めないゴルファーであり、皆を心地良くさせるゴルファーでなければなりません。