ゴルフには様々なシチュエーションに合わせてたくさんのルールがあります。
誰でも分かりやすいものもあれば、複雑で間違いやすいものもあります。
その中でも間違いやすいのが、ピンを抜く時です。
ピンを抜く際の基本ルール、そして間違いやすい関連のルールを合わせて説明します。
グリーン上にボールがある場合のピンを抜く基本的なゴルフのルール
グリーン上にボールがある場合とグリーンの外にある場合とではルールが変わります。
前者の場合、ピンを抜くことなくボールをパットしてピンに当ててしまうと2打罰が科せられます。
ストロークプレーですから、グリーン上からパッティングをする時は必ずピンを抜いてください。
またカップの位置が確認しづらいくらいのロングパットの場合は、キャディーさんや同伴競技者等にアテンドしてもらってプレーします。
ここで注意して欲しいのが、ボールが当たることでペナルティを科せられるのはピンだけではなく、アテンドした人に当たった場合も同様のペナルティが科せられるということです。
しかしアテンドした人が故意にボールに当たった場合は除きます。
実はこの「アテンド」に関するルールが最も複雑で、知らないとルール違反となりペナルティを科せられることがいくつもあります。
ゴルフルール規則17に記載されているのですが、細かく内容を確認する人はそう多くないでしょう。
そのためアテンドに関する間違いやすいルールに関しても説明しておきましょう。
グリーンの外にボールがあった場合のピンを抜くルール
それではグリーンの外にボールがあった場合です。
この場合、ピンを抜くか残すかの選択権はプレーヤーに与えられます。
そしてピンを抜くことを選択した場合は、先に説明したロングパット時と同様、アテンドしてもらうことが認められます。
しかしどちらを選択するかによって、その後の動きに関する規則とペナルティは大きく異なるので気をつけましょう。
ピンを抜く場合は、ピンやアテンドしてくれる人にボールが当たったら2打罰が科せられます。
対してピンを残す場合は、ボールが止まる前にピンを抜いてはならず、違反した場合2打罰が科せられます。
また同伴競技者がプレーヤーの許可なくピンを抜いた場合は、ピンを抜いた人に2打罰が科せられます。
そのためピンを抜くかどうかを必ずプレーヤーに確認するようにしましょう。
ピンを抜く場合は、グリーン上のボールをプレーする際のルールと同じなので問題ないのですが、ピンを残した場合は「ボールが止まるまでピンを抜いてはダメ」と定められていることを忘れないように注意してください。
この点がゴルフルールのややこしい点です。
ピンを抜く際のアテンドに関するルール
ゴルフではピンを抜く際のアテンドに関してもしっかりとルールがあります。
まずはアテンドに対する義務についてお話します。
プレーヤーがアテンドを依頼した際に、同伴競技者等が断った場合どうなるのでしょうか。
同伴競技者がアテンドを断ったからと言って、それに関する救済は存在しません。
救済がないのですから、同伴競技者は断るべきではなく、それは義務と言っても過言ではありません。
実際、アテンドを断ると言う状況は皆無と言って良いでしょう。
ではルール違反の責任に関してはどうでしょうか。
アテンドする人が意図的にピンを抜かなかった場合を除き、ピンを抜かずにボールがピンに当たった時は、アテンドの不注意によって起こったとしてもプレーヤーに2打罰が科せられます。
この時、アテンドには罰則は適用されません。
またアテンドする人以外でも気をつけなければならないのが立ち位置です。
ピンが立っている時にアドレスからストロークの間で、ピンに手が届くくらいの位置に立っていた場合は、その人がピンにアテンドしていたとみなされ2打罰が科せられます。
ピンを抜いてはいけない場合
グリーンの外からパットする場合は、ピンを抜くかそのままにするかの選択権が与えられますが、中にはピンを抜いてはいけないケースもあります。
ゴルフでスロープレーはルール違反やマナー違反です。
ですから多くのゴルファーがプレーファストを心がけているのですが、そればかり意識していると起こしてしまうことが良くあります。
それは、グリーンの外からプレーヤーがボールを打ったら、ほかのプレーヤーがパットできるようボールが止まる前にすぐピンを抜いてしまうことです。
この行為には2打罰が科せられるので気をつけてください。
プレーヤーにアテンドの依頼を受けていない人やマッチプレーの対戦相手、キャディーの場合は、ピンを抜いたサイドのプレーヤーに2打罰が科せられます。
仮に打ったボールが確実にピンに当たらないと判断できたとしても、ボールが止まる前にピンを抜くとルール違反になるので気をつけましょう。
そんな所で急がなくともゴルフではファストプレーにできるポイントはたくさんあるので、グリーン上ではなるべく焦らないようにしてください。
「ホールアウト」と言うゴルフ用語の定義
ゴルフ番組や雑誌、自身がラウンドする際にも良く使用する「ホールアウト」と言うゴルフ用語ですが、その定義をしっかりと理解できていますか?
ボールがカップ内に止まり、ボール全体がカップの淵よりも下にある時、そのボールはカップに入ったと言うことになります。
ちなみにボールがカップの淵とピンとの間に挟まった状態にある場合はどうすれば良いのでしょうか。
その場合、プレーヤー、もしくはプレーヤーが許可した人がピンを動かすか、ピンを抜くことができます。
その時にボールがカップに落ち込めば、最後のストロークでカップインしたものとみなされます。
しかしカップに落ち込まなかった場合、ボールが動かされた時は罰なしでカップの淵にリプレースされなければなりません。
理解できているようで理解できていないのがこの定義です。
と言うのもプロでもこれを理解していない場合があるほど難解です。
ある選手はロングホールの3打目で淵とピンの間に挟まれたボールをカップに落ち込ませずに拾い上げ、イーグルとしてホールアウトしたことが後で分かり、ルール違反により競技失格となりました。
プロでも犯すミスなので十分気をつけましょう。
ピンをゆっくりと抜けば余程のことがない限りボールはカップに落ちるはずです。
2019年からの新しいゴルフ界のルール
ここまでグリーンでピンを抜く際のゴルフの基本ルール等を説明してきましたが、実は2019年からは当たらしいルールとなります。
新しいルールでは、グリーン上でピンを抜いても抜かなくても良いと変わるのです。
現状のルールではゴルフグリーンを少し外し、エッジに止まったボールをプレーする時にピンを抜かずにプレーすることは良くあります。
しかし新しいルールでは、ベタピンのような状態であってもピンを残してプレーすることが許されるのです。
ですから当然カップを確認しづらい位置からのロングパットでアテンドしてもらわず、ピンを残したままパッティングしてもOKとなります。
また下りのパットが苦手なゴルファーには朗報となり、速いグリーンの下りパットで短い距離であってもピンを残してパッティングできるようになります。
ゴルフルールに自信がない場合は、アテンドを頼むのではなくピンを残すことを選択すれば難しいルールは全く関係なくなります。
今回説明したピンを抜くことに関するルールは2019年よりかなり簡素化されるのです。
2019年まではしっかりと現状のルールを
2019年に様々なルールが簡素化されます。
しかしそれまではピンの傍に立ったり、ピンを抜く時はルール違反をする可能性があることをしっかりと認識してプレーするようにしましょう。
またグリーン上ではピンを扱う上でのマナーも存在するので気をつけてください。