ゴルフクラブを『9本にして』ラウンドするメリットとは?

最終更新日:2018/07/21

ゴルフのラウンドで、ミスが続いて大叩きした経験はありませんか?

そんな方には、ゴルフクラブの本数を減らしてラウンドしてみることをおすすめします。

最初は9本くらいからスタートしてみると、ゴルフの幅が広がります。

ゴルフを9本でラウンドするメリット

ゴルフを14本より少ない本数でラウンドするメリットは、「失敗する確率の高いクラブを選択できなくすることで、ショットの成功率を増やす」ことにあります。

例えば、クラブ長が長いフェアウェイウッドと、クラブ長が短いウェッジで考えてみましょう。

皆さんの経験でも地面からゴルフボールを打つ時、フェアウェイウッドよりもウェッジの方がうまく打てることが多いはずです。

これは、ウェッジの長さが他のクラブよりも短く、距離を求めない場面で使うため、スイングの力みが薄れて成功率が高くなるからです。

対するフェアウェイウッドはクラブが長く、距離を求める場面で使うため力みやすくなってミート率が下がり、ダフリやチョロといったミスが出やすくなります。

そこでショットの成功率を高めるために、1~2本少なくラウンドする人は多くいます。

しかし、自分のゴルフに変化を感じたい場合、上級者の経験則で9本前後からスタートするのがおすすめです。

練習してうまく打てるようになることも大切ですが、ほとんどの方がラウンド中に求めるのは、良いスコアで上がることではないでしょうか。

現状の成功率を考えずに残り距離でクラブを決めると、ミスショットを打つ確率が高くなります。

怖いのは、その後ずるずるとミスが続き、上がってみたら大叩き、というのがスコアを崩す原因の一つです。

また、ミスしやすいと分かっているのにキャディバッグに入っていると、ついつい使ってしまいたくなるのがゴルファーの性です。

これを防ぐ手段の一つとして、最初から成功率の低いクラブをキャディバッグから抜き、使える本数も減らしておくのです。

ゴルフを9本でラウンドする時の考え方

ゴルフを長くやっている方でも、うまく打てないクラブが1つや2つはあるでしょう。

そうであれば、そのクラブだけを使わなければ良いだけのはずです。

そもそも5本も減らして、9本でラウンドする理由は何にあると思いますか?

これは「ラウンド中に思考する時間を他のことに当てるため」ではないかと考えています。

ゴルフは、ラウンド中にかなり思考能力が問われるスポーツです。

コース全体はどれくらいの距離があり、コース形状は真っ直ぐなのか、ドッグレッグなのか。

丘陵コースなのか平坦なコースなのか、フェアウェイは狭いのか、OBはあるのか、グリーン回りのハザードはどうなっているのか。

こういった情報をコース図や風景から瞬時に判断し、自分の感覚と実力から最適なルートを見つけてナイスショットを打っていきます。

そんな中、結果に不安が残るクラブを残り距離だけで選ぶと、どうなるでしょう。

ラウンド中に一番やってはいけない、クラブ別スイングチェックをしてしまうのです。

スコアメイクの一つに、「最適なクラブを選ぶ」というのがあります。

種類が多ければ良いというものではありません。

自分にとって一番成功率の高いクラブを選んでショットすることが、良いスコアで上がる第一歩です。

9本でラウンドするためのゴルフクラブの組み合わせと注意点

それでは、ゴルフを9本でラウンドするためのクラブを選んでみましょう。

絶対に外せないのがパターのため、残り8本を選ぶことになります。

9本の組み合わせとしては、以下のようになります。

1.飛距離を求めるティーショット:
ドライバー・フェアウェイウッド・ユーティリティの中から1本

2.150~200ヤードで使用する:
フェアウェイウッドまたはユーティリティから1~2本

3.100~150ヤードで使用する:
7~9番アイアンから2~3本

4.100ヤード未満で使用する:
ウェッジ3~4本

5.グリーンで使用する:
パター

クラブを選ぶ前に、自分が今使っているクラブのロフト角を調べておきましょう。

特にアイアンはここ数年ストロングロフトのクラブが多く発売され、同じ7番アイアンでも5度以上違う場合もありますので注意しましょう。

ゴルフを9本でラウンドするためのクラブ選び

それでは、ゴルフを9本でラウンドするためのクラブ選びに話を移しましょう。

まずは、ティーショットで打つゴルフクラブから考えます。

ドライバーショットが苦手な場合は、思い切ってドライバーを抜いてみてください。

ティーショットには、ティーアップでの成功確率が高いフェアウェイウッドか、ユーティリティを選びます。

次に、100ヤード未満の距離を打つクラブを選びます。

振り幅で飛距離を調整するよりも、良く残る距離をフルショットで打てるクラブを本数で選ぶのがおすすめです。

通常はピッチングウェッジ、アプローチウェッジ、サンドウェッジの3本が多いと思いますが、クラブ間の距離の差が大きい場合は、間にクラブを1本増やしても良いでしょう。

次に100~140ヤードのクラブを選びます。

この距離はアイアンが多いので、成功率の高いクラブで本数を調整しましょう。

上級者の経験則では、アイアンのロフトは30度以上からの成功率が高いです。

通常は5~9番アイアンの5本ですが、最近のモデルで30度となると7番アイアンからが多くなります。

おすすめは、7~9番アイアンの3本から必要な本数を選びましょう。

最後に、150~200ヤードの距離を打つクラブを考えます。

シングルや80代前半のスコアで回る上級者を別とすれば、この150~200ヤードの距離は、成功率が極めて低い距離です。

そのため、間を取って180ヤードくらい飛べば良いと思える1本と、長いパー3対策の1本を選んでおけば十分でしょう。

成功率は元々低いので、考える時間を無くすためにも、パー3対策の1本で150~200ヤードの距離をカバーするのも良いと考えられます。

ゴルフ9本ラウンドデビューには『9ホールのハーフラウンド』がおすすめ!

次のゴルフからいきなり9本でラウンドはするのは、少し尻込みしてしまうかもしれません。

そんな時は、9ホールのハーフラウンドで9本デビューしてみてはいかがでしょうか。

9ホールだとそれほど厳密にスコアを気にせずラウンドできることから、テストラウンドとしてはおすすめです。

また、9ホールプレーは早朝や夕暮れに多く、安くプレーできることも、テストラウンドとしては良いですね。

ただテストラウンドだからといって複数のボールで打ち直しショットをするよりも、打ち直し無しの一発勝負で望みましょう。

本番のゴルフでは打ち直しはできませんから、一発勝負の緊張感でクラブの成功率を知ることが重要です。

また、自分の不得意なクラブを知ることにもなりますから、練習課題が見つかる点もハーフラウンドはおすすめです。

ゴルフ9本ラウンドにはコースマネジメントが重要

ゴルフを9本でラウンドする時に重要となるのが、コースマネジメントです。

残り距離でクラブを選ぶゴルフをしていると、9本ラウンドの時にはいつも選んでいたクラブを選べない状況が訪れます。

また、残り距離から逆算してレイアップする必要もあるでしょう。

いつもならフェアウェイウッドを手にとって1発勝負を挑んでいたところを、7番アイアンとピッチングウェッジでレイアップしてみると、違った結果が出てくるものです。

今の自分の実力で、グリーンまで大怪我無く進むためには、どのクラブの組み合わせが良いのかを常に考えましょう。

ここまでの説明で選んだクラブは、自分が自信を持って選んだ成功率の高いクラブです。

ボギーオンでボギーを狙っていたら、3打目がピンそばについてパーが獲れるかもしれません。

逆に無理してパーオンを狙って長いクラブを持つと、チョロやダフリでトラブルが止まらなくなり、上がってみたらトリプルボギーというのは、良くある話です。

9本ラウンドでゴルフの考え方を広げよう

使うゴルフクラブを9本に限定してラウンドすることで、ゴルフの考え方に対する幅が広がります。

スイングチェックを必要とするクラブ選択で頭を使うのは、良い結果になりにくいものです。

残り距離からどの飛距離の組み合わせで挑むか、地形や気象条件からどう攻めるかという戦略性に頭を使った方が、ゴルフの楽しみ方が広がるのではないでしょうか。