パッティングは自宅で練習することが多いと思いますが、人工芝の上で練習用カップに入れる方法が一般的でしょう。
ところが最近はパターが上達できる練習器具のレールが注目を集めていますので、その活用法と自作方法についてお話します。
正しいパッティングができるようになるレールの活用法
パッティングが上手くなりたいと思うようになると、ヘッドの動きが気になり出すものです。
特に正しい姿勢でパターを構えているのか、ヘッドが真っ直ぐ引けているのか、フェースの向きが正しいのかをチェックすることが多いようです。
そんな正しいパッティングができているかを確かめる方法は2つあります。
1つ目は、大きな鏡の前に立ちパッティングの姿勢をチェックする方法です。
上半身の傾きやボールと身体の間隔を確かめることができ、両目、両肩、両膝、スタンスがパッティングラインと平行であるかを知ることができます。
2つ目は、スマホで動画撮影してチェックする方法です。
鏡を見るための顔を上げることなく、パッティングフォームを確かめることができることと、何度も見返すことができるため、分析をしやすいというメリットがあります。
どちらも効果的なチェック法ですが、リアルタイムにチェックすることはできません。
実際に鏡の前でパッティングができる環境を作れる人は限られていますし、動画撮影もチェックするのはパッティングが終わってからです。
そこで正しいパッティングができているのかを、練習しながらチェックができるパッティング用レールの活用法を紹介します。
パッティングの練習ができる2種類のレールとは
パッティングでもっとも重要なことは、ターゲット(カップ)にボールを入れることです。
求める結果は○か×かがハッキリしているので、カップインしなければ失敗と言うことになります。
練習でも常に結果を知ることができれば、その場で修正していくことができ、結果的に上達の早道になるはずです。
そこで練習に使うのがパッティング練習用のレールです。
レールには2種類あって、ヘッドの動きを固定させる両サイドにガイドがついているタイプと、ストロークしたボールがこぼれることでパッティングのミスを確認できるタイプです。
どちらもパッティングフォームを固める時に効果はありますが、最初は両サイドにガイドがついているレールを活用すると良いでしょう。
両サイドにガイドがついたレールは自作できます。
両サイドのガイドのレールは、特別なものでなくても、例えばゴルフクラブを2本並べて、パターヘッドの両端に合わせて置けば使えます。
それではシャフトの傷が気にかかるようであれば、ラップの箱など日用品でガイドのあるヘッドのレールを作ることと良いでしょう。
日用品を使ってパッティングレールを自作しよう
パッティングレールを日用品で作る場合には、幅を調整できるようにガイドに使うラップの箱などは、あえて固定する必要はありません。
パターヘッドがガイドに触れたことで、平行して置いた箱が歪むほうが分かりやすいからです。
ただし、初心者で上手くヘッドを動かせない場合には、両面テープやガムテープなどを使って床に固定してください。
自分の意思でヘッドの動きをコントロールするのではなく、ガイドによって強制的にヘッドの動きを身につけてるのが目的だからです。
この練習で大事なことは、フェースの向きが正しいのかと言うことです。
トゥとヒールを真っ直ぐにセットして、テークバックやストロークも歪みなく動かせることを身につけるための練習です。
そこでボールを置いた箇所に門番をつけてフェース面をチェックし、裏口にも門番をつけると完璧な練習ができるようになります。
ボールの両サイドにティーマークのようにペットボトルを立てます。
同じようにテークバックする箇所にもペットボトルを立てます。
このペットボトルを門番にみたてて、フェース面のチェックだけでなく、ヘッドの動きの揺れがあればペットボトルに当たることでチェックができます。
ゲーム感覚でパッティング練習ができるレールとは
もう1つのボールが落ちてミスを確認できるレールは、溝の上にボールを乗せてストロークするだけのものです。
レールの表面には、ボールをセットする箇所にフェース面を合わせるラインが引かれています。
このパッティング姿勢をとった時、ボールがレールの上に乗っているので、芝面と比べると高くなるため、グリップの握りでパターの長さを調整する必要があります。
これはフェースの向きが正しいかを練習することに特化した練習器具です。
難しく考えずにレールがボールからこぼれたら失敗、最後まで転がることができたら成功というゲーム感覚でパッティング練習ができます。
このレールが広まったのは、世界ツアーで活躍している松山英樹プロをテレビの特集番組が紹介した中に、このレールを使っていたものがあったからです。
有名選手が使用したグッズの中でも、実際に誰もが購入できる練習器具だったことから、一気に注目されることになりました。
フェースを合わせるこの練習器具ですが、初期型はそこそこの価格なので、どうせなら自作のレールで練習してみてはいかがでしょうか。
松山英樹プロによって広まったパッティングレール
レールは洋裁用のモノサシや1メートル以上の板など、ボールを転がせるものなら、どんなものを台にしても構いません。
あとは荷作り用の麻紐や細いナイロン紐と、画鋲があれば作れます。
まず台のボールを置く箇所にヘッドを当てて線を引き、ヘッドを挟んで裏側にも同じ線を引きます。
この線の幅にパターヘッドを置けば、スクエアなフェースになっているはずです。
そして2本の紐を平行に張り画鋲で留めます。
紐の太さにもよりますが、幅は5ミリ程度で少し余裕のあるほうが、ミスショットをするとこぼれ落ちることになります。
画鋲は紐を台の裏面まで引っ張り留めると、ボールの行方に影響を与えることはありません。
ちなみに台は長ければ良いというものではありませんが、ボールを乗せてヘッドをセットする分まで考えると、全長で1メートル程度は欲しいところです。
そして、ここまで読むとお気づきだと思いますが、別に台がなくても床に紐を張れば、同じことができます。
松山プロは、パッティンググリーンに持ち込める携帯用でしたが、自宅で練習するのであれば直接床に張っても練習することはできます。
レールに規定はない!パッティング練習器具作成のメリット
自宅で行なうパッティングの練習ですから、「この器具でなければ練習ができない」と言うことはありません。
器具の目的とするものさえ分かれば、応用して自作することができます。
ここで大切なことは、目的を探ることです。
一見するとボールを転がす道具でも、実際にはフェースの向きを整えるのがレールの役目と見つけることです。
そのためにはゴルフショップなどで、実物を見たりネットのレビューなどを参考するなど、器具の内容を確認することが大切です。
例えば乳酸飲料の小さなプラスチック容器をとっておいて、ある程度の数が集まったらヘッドが稼動するレールの外側に並べると動きをチェックできます。
要するに捨ててしまうようなものを使ってもできるのが自作の良いところです。
しかも、その練習が必要なくなったら、すぐに処分することができるのも良い点でしょう。
ボールがレールから外れることをチェックするのもひとつですが、例えば和室の敷居の溝にボールを置いてパッティングを行なえば、ボールは跳ね返ってくるので何度も1個のボールで練習ができます。
道具を作らなくても、自宅のどこかをレールに見立てて、練習することは可能ではないでしょうか。
レールを使ったパッティング練習にプラスアルファを入れる
レールによるパッティング練習をすれば、フェースを合わせることができるようになります。
一方でパッティングに大事な、フェースの芯で捉えることはできていません。
そこでスイートスポットのエリア以外にガムテープを貼ると、打感で捉えているかが分かります。
ちょっとした工夫をすれば一石二鳥で得るものが多い練習ができるでしょう。