柔らかいシャフトを使うとダウンスイングでシャフトは大きくしなります。
当然この時、シャフトは元に戻ろうとする力が発生します。
そしてボールに当たったあとにシャフトがしなり戻ることで、ボールを捕まえることができます。
故に、スライス防止には柔らかいシャフトが良いと言えるのです。
自分に合ったシャフトを選ぶことで、スライスやフックを防ぐことができることを知りましょう。
スライス防止のために知りたい選択基準
スライス防止のための選択基準は、まずはフェースが開かないドライバーです。
スライスとは、右打ちの場合ヘッドが右を向きフェースが上を向くことで起きます。
ですからフェースの向きが、開きづらいフックフェースであること、そしてヘッドが寝づらい重心距離が36mmより短いもの、ボールが上がりやすいアップライトなものを選択基準にすると良いでしょう。
ドライバーを選ぶ際の細かい基準は、①シャフトの硬さ②シャフトの長さ③ヘッドの重さ④ヘッドの大きさ⑤重心の位置⑥ロフト角⑦ライ角⑧フェースの向きがあります。
購入の際になんとなく、デザイン等の理由で安易に選んでいる人がいますが、スライスやフックが出る原因は、スイング以前にそのクラブ選びが間違っていることにあるかもしれません。
スライスは、特に初心者に多い悩みなのです。
初心者に以上の8つの基準を考えろと言っても難しすぎますが、せめてシャフトの硬さと長さくらいはしっかりと自分に合ったものを選ぶようにしましょう。
選べるシャフトの硬さ
スライス防止のために、初心者でもやってほしいシャフト選びですが、まずはシャフトの硬さはどういったものがあるのかを知っておきましょう。
シャフトの硬さは、スライス防止に限らず、ショットの精度や飛距離にも影響します。
そのためシャフト選びでは、自分のヘッドスピードを元に考えてください。
ベストなシャフトは、ダウンスイング中に適度なたわみを出すことができ、そのたわみが戻るタイミングでインパクトでき、上手くボールをはじき出せるものです。
たわみ過ぎは、飛距離は伸びますが、ショットの精度が落ちます。
逆に全くたわみがないと精度は上がるのですが、飛距離が落ちるのです。
ドライバーのシャフトは柔らかい順に、L→A→R→SR→S→Xと表記されています。
ヘッドスピードが遅く非力な女性は一番柔らかいLシャフトで飛距離が出せるようにすると良いでしょう。
対してパワーのある男性は基本的にヘッドスピードが速めなので、シャフトを硬くすることで精度を上げると良いでしょう。
さらにヘッドスピードが速く、強く打ち出すハードヒッターは、SやXなど一番硬いシャフトが良いでしょう。
このように自分のヘッドスピードに合わせてシャフトを選ぶことで、スライス防止だけでなくショットの精度を上げ、飛距離を伸ばすことができます。
スライス防止には柔らかいシャフトを選択
シャフトの硬さの違いを理解できたら、スライス防止のために自分にあったシャフトの硬さ選びをしましょう。
シャフトが柔らかいと、インパクトの瞬間までにヘッドが戻ってくる時間に余裕ができます。
するとその分ヘッドが返ってくる時間もあり、ボールを捕まえやすくなります。
先に紹介したシャフトの硬さの表記がありますが、実は決まった基準はなく、メーカーによって硬さの基準は違うのはご存知ですか。
ですから硬さの表記はあくまでも目安としてください。
Sの硬さでスライスするのであればSR、SRでスライスするのであればRと言ったように、スライスするのであれば、一段階柔らかいシャフトを試してください。
残念ながら女性の場合はL以上に柔らかいシャフトはないので、筋力をつけ、ヘッドスピードを上げていくしか方法はありません。
またシャフトの硬さだけでなく、シャフトの調子にも注目してください。
調子とは、シャフトがどの部分でしなりやすいかを示しています。
先端が柔らかい先調子のものが一般的にはスライス防止になると言われています。
スライス防止にはシャフトの長さも関係する
スライス防止は、シャフトの硬さだけでなく、シャフトの長さも関係しています。
市販されているドライバーの長さの平均は、44~47インチです。
ドラコン競技に参加しているような飛ばし屋は長尺ドライバーと呼ばれる、ルールギリギリの48インチを使用しています。
そのような長尺ドライバーを使いこなせるのは彼らのようなハードヒッターだけです。
多くのゴルファーはドライバーの飛距離に貪欲ですが、シャフトが長い分、ヘッドスピードが上がるので飛距離は伸びます。
その分扱いづらくなるのでショットの精度が落ち、スライスやフックなど曲がりやすいボールが出るのです。
スライスが出てしまうのであれば、若干の飛距離の落ちを覚悟して、シャフトの短いものを選ぶと良いでしょう。
シャフトが短いと、扱いやすいのでボールが曲がりにくくミスが出にくくなります。
ただし当然、ヘッドスピードが落ちるので飛距離は落ちます。
しかしゴルフは飛距離を競うスポーツではないので、正確にフェアウェイに運べる短めのシャフトを選ぶ方が賢明だと言えます。
もしかしたら、曲がりが収まった分直線距離が伸びることもあり得ます。
そしてある程度ヘッドスピードも上がり、ショットの精度も上がってきたら、長めのシャフトに変え、さらなる飛距離を望むと良いでしょう。
シャフトを選んだら、次はヘッド!
自分に合ったシャフトを選ぶことができたら、次はスライス防止のためにヘッドの重さを選びましょう。
正しいシャフトを選ぶことでスライスを軽減させることは可能ですが、より確実にスライス防止をしたいのであれば、ヘッドの重さを選ぶことも大切です。
ゴルフのレッスン番組や雑誌等で良く耳にするのが「ヘッドの重さを感じよう」です。
ゴルフスイングではヘッドの重さを感じることが重要になります。
ヘッドの重さはスイングが崩れない範囲で重いものを選んでください。
これが基本の選び方にはなるのですが、スライスに悩んでいる人は逆です。
全体の重量に対し、ヘッドの重量が重いと振り遅れてしまうからです。
振り遅れるとは、インパクトまでにフェースがスクエアに返りきらないことです。
そうなると、インパクトでフェースが開いた状態になるので、スライスになってしまいます。
これを防ぐには、ヘッド重量が軽めのドライバーを選ぶのが良いのです。
ただこの際に気をつけて欲しいのが、他のクラブとのバランスです。
フェアウェイウッドやアイアンなど、他のクラブに比べてドライバーの重量が極端に軽いと、ラウンドでミスが出やすくなりスコアがまとまりません。
カスタムシャフトの選択もあり
初心者であれば、市販されているものから自分に合ったものを選び、後は自分のスイングを見直すことでスライス防止するがベストです。
しかし何度もクラブを買い替えたような中級者~上級者であれば、市販のクラブだと、シャフトは良いけれどヘッドの重さが、ヘッドの重さは良いけれどシャフトの硬さがと言った不満が出てくるものです。
そのような人は、カスタムシャフトが最適です。
カスタムシャフトとは、種類や重さ、長さ、そしてグリップを選んでつけ替えることができます。
ある程度ゴルフが上達してくると、自分のスイングにしっくりとくるドライバーと言うのが感覚で分かってきます。
またそういった人がクラブを買い替える際は、より自分に合ったものを求める時です。
大体ヘッドスピードが43以上のハードヒッターの人がそのように追及し始めます。
もちろんカスタムになるので、その分料金は上がるのですが、シャフトだけをつけ替えて重さを調整したり、硬さを調整したりして理想のドライバーに近づけることで、ミスショット軽減だけでなく飛距離アップも望めるでしょう。
まずは精度!そのあとに飛距離を!
ドライバーを選ぶ際には2つの判断基準があります。
それはショットの精度か、飛距離アップかです。
しかし考えてください。
300ヤード飛ばせるけれど、スライスしてOB方面では、どんなに飛ばせても、打ち直しか特設ティーからのショットになるだけです。
そう考えると、まずは自分にしっかりと合ったクラブを選び、曲がらない球を打てるようになることが先決ではないでしょうか。