意外と多いゴルフのバンカーに科せられるペナルティの数々

最終更新日:2018/06/02

バンカーはゴルフコースに設置されたハザードの一つです。

実はバンカーからボールを打つ場合、きちんとルールを知っておかないとペナルティを課されることがあります。

いつも何気にこなしているバンカーかもしれませんが、正しい処置を行っていないとペナルティが課せられます。

そこでバンカーで役立つ代表的なルールをいくつか紹介します。

バンカーはゴルフではハザード扱い

ハザードと言えば、池や小川などウォーターハザードだけと思っている人が多いです。

しかしバンカーもゴルフではハザードになります。

ですからバンカー内でプレーをする際は、フェアウェイやラフにあるボールとは異なるルールに沿ってプレーをしなければなりません。

ラウンドを何度か経験された方であれば、自分の手やクラブで砂に触れること、ソールすることがルール違反になることは既に知っているでしょう。

またボールの傍にある落ち葉などルースインペディメントを取り除く行為も禁止されています。

つまりバンカー内の砂の状態をテストする、調べることをしてはいけないと言うことです。

当然練習スイングで砂に触れることも、バックスイングで砂に触れることも許されません。

ボールを打つ前に砂に触れることは基本的にルール違反なのです。

また違反した場合は、ストロークプレーであれば2打のペナルティ、マッチプレーではそのホールの負けとなります。

またゴルフルール規則の中には、詳細を後述する例外規定が含まれてことをを覚えておきましょう。

バンカーで他の人のゴルフボールを打った時のペナルティ

バンカーに近づいてみると、同伴競技者のゴルフボールも入っていることがあります。

同じボールを使っている場合など、バンカー内では見分けがつかないこともあるでしょう。

そのため見分けがつかず間違って同伴競技者のゴルフボールを打ってしまった場合はどうなるのでしょうか。

まず間違えて打ってしまったプレーヤーには、2打罰のペナルティが科せられます。

そしてプレーヤーはボールを元の場所に戻して置き、自分のボールを打ち直さなければなりません。

つまり実際3打プラスになったことになります。

これは、本来打つべき場所とは異なる場所からボールを打ってしまったことになり、「あるがままの原則」を違反したことになります。

では見分けがつかない場合はどうすれば良いのでしょうか。

その場合、ボールを確認することは無罰で行うことが認められています。

拾い上げて確認しても良いのですが、手でそっと摘み上げるように行い、元あった場所にはティーなどで印を付けておくとトラブル回避になります。

拾い上げた際、ボールを握り締めたり、拭いてしまうのはNGです。

見分けがつかない状況に出会ったら、速やかに確認し、元の場所へボールを戻し、プレーを再開するようにしましょう。

水が溜まったバンカー内にゴルフボールが入ってしまった時のペナルティ

ガードバンカーは深いバンカーが多いので、大雨が降った日やその次の日など、水が溜まりやすくなっています。

水はけの悪いところであれば、下手すると池のように満水になってしまっている場合もあります。

そこへゴルフボールが入った場合はどうなるのでしょうか。

本来はバンカーなのですが、一時的なカジュアルウォーターハザードの扱いになります。

このような状態であれば、当然ボールを打って出すことは非常に難しいです。

そんなカジュアルウォーターハザードとなったバンカーでの処置は、ホールに近づかない最も近いポイントから1クラブ以内の場所にボールをドロップし、プレー再開できます。

その際、1打罰のペナルティが科せられます。

救済を受ける場合、ボールをバンカーの中から拾い上げなければならないのですが、泥まみれになっている可能性が大いにあるでしょう。

その際ボールの拭き上げは、同伴競技者の立ち合いがあれば認められています。

ボールが泥や砂で汚れているとショットにも影響が出ますし、フェースを傷つけてしまう可能性もあるので、同伴競技者を呼び、きれいに拭き取ってからプレーを再開するようにしてください。

バンカー内でゴルフボールが完全に埋まってしまった時のペナルティ

先に話した状況と同様で、大雨の日やその次の日のバンカーの砂がまだ湿っている場合があります。

そうするとバンカーに飛んだゴルフボールが完全に埋まってしまうことがあります。

またふわふわの砂に激しくボールが突っ込み、砂に深く埋まってしまうこともあります。

最悪の場合、どこを打てば良いのか分からないほど砂の中に深く埋まってしまうこともあるでしょう。

このような場合はどうすれば良いのでしょうか。

ボールを探すためにレーキや枝を使って砂を掘り起こす行為は認められています。

ただしボールがどこにあるかをはっきりさせる程度しか認められていません。

この行為にペナルティは科せられません。

とは言っても「あるがままの原則」を守らなければならないので、掘り起こし過ぎてしまうとライの改善になってしまうため、ペナルティが科せられるの十分気を付けましょう。

夢中になるあまり少し動かし過ぎてしまった場合でも、砂をできる限り元通りにすれば問題ないでしょう。

このような場合に焦りは禁物なので、動揺せず冷静に対応するようにしてください。

バンカー内でペナルティの科せられない例外規定

ゴルフでは細かくルールが決められていて、知らないとペナルティが科せられることも多いですが、そうでない例外規定もあるので知っておきましょう。

知らずにペナルティを科してしまっては1~2打損したことになっしまいます。

①転んだり、転びそうになったのを防ごうとして地面やルースインペディメントに触れてしまうのは無罰

②規則に基づいて障害物を取り除いたり、距離測定したり、ボールの位置をマークしたり、拾い上げたりしている時に地面やルースインペディメントに触れてしまうのは無罰

③2~3本クラブを持ってバンカー内に入り、使わないクラブをバンカー内に置いてプレーしてもOK

④ローカルルールになるので例外もありますが、一定の大きさ以上の石は無罰で取り除くことができる

⑤スタンスを取り、足場を固めるのはOK

⑤に関してはゴルフルール規則の例外には記載されていないのですが、認められている行為であり、それにより砂の状態をチェックするゴルファーは多いです。

一度ゴルフルール規則を読んでみよう

公式競技等に出るゴルファーはゴルフルール規則の本をラウンドの際には必ず持っていきます。

そして処置に悩んだ時は必ず取り出して確認をします。

プライベートなラウンドが多い人は、結構そのような細かい部分をうやむやにしながらプレーしている人が多いです。

しかしコンペ等に参加した際に、ルールに厳しい人が同伴競技者にいた場合、そのようなラウンドをしていたら不快な思いにさせてしまいます。

ゴルフルール規則には数えきれないくらいの量のルールがあるので、当然勉学に励むように全てを覚える必要はありません。

プロゴルファーでも悩んだら競技委員を呼んで処置を確認しています。

ですからアマチュアは、同伴競技者やキャディさんに処置を確認するようにしましょう。

特にバンカーなどのハザードは複雑なルールが多いです。

ペナルティが科せられる行為なのに、無罰でプレー再開したら、過少申告となってしまいます。

プライベートなラウンドでそこまで厳しくすることはないでしょうが、誰とラウンドしても不快な思いにさせないためにも、日ごろからルールには気を使ってプレーするようにしましょう。

そのためにも一度ゴルフルール規則に目を通しておくと良いでしょう。

ルールとは楽しく公平にプレーするためにある

ゴルフにはバンカー内ならではのルールと言うものがたくさんあるのが分かりましたか。

たくさんあって面倒に感じるかもしれませんが、スポーツにルールがなければそのスポーツを楽しむことはできません。

皆気持ち良くラウンドするためにも、ルールをきちんと覚えておくようにしましょう。