スライスが直らない場合無理やり矯正するより鉛で調整する

最終更新日:2018/05/17

とにかく、スライスを直したい!

クラブをダウンスイングでインサイドに下ろせないアベレージゴルファー共通の悩みですよね。

スライスをさせない為にクラブを寝かせて無理やりインサイドアウトに振るゴルファーも良く見かけます。

確かにこの方法だとスライスは出にくくなるのですが、クラブを寝かせる弊害、ダフリやトップ、脇が開くと今度はシャンクも出ます。

基本的にゴルフクラブは立てて使うものですので、スライスが嫌だからとクラブを寝かせるとあらゆるミスショットにつながってきます。

そこで、スライス軌道を矯正する方法としてスイングを変える事や、鉛を貼ってスライスする幅をコントロールする事について見ていきましょう。

そもそもスライスする原因はスイングが間違っている

スライスするゴルファーのスイング軌道はアウトサイドインです。

今更当たり前の事ですよね。

しかしです。

このインサイドアウトの軌道をなかなか直せないゴルファーというのは非常に多いのです。

特に野球経験者に多いのですが、こういった方はパワーがある分、スライスでも飛距離が出る分OBの確率が高い事も挙げられます。

このタイプのゴルファーのスイング軌道の特徴は、ダウンスイング初期の体の動きにあります。

右打ちの場合、ダウンスイング時に右肩が前に突っ込んでクラブヘッドが外から降りてきます。

これが野球打ちなら良いのですが、ゴルフでこの動きをするとスライスにしかなりません。

また、逆にゴルフスイングで一番難しい部分がこのダウンスイングの初期動作である事も事実です。

プロでもここのタイミングが微妙にずれてミスショットになるほどです。

それだけ難しい動きなのです。

しかし、スライスを止める、クラブをインサイドに下ろす動きだけなら練習すれば習得できます。

ダウンスイングを上半身で始めず、下半身で行う事へ矯正するだけです。

肩や腕が前に出るのは上半身、特に腕の力だけでスイングするからなのです。

腕が真下に動く様、体の動作を矯正するだけでスライスは直せます。

鉛を貼る事も曲がりを抑えるにはある程度は有効かもしれませんが、スライスする原因を直す事も重要です。

スライスを矯正する為にクラブヘッドに鉛を貼ると効果がある

スライスをなくす事は難しいけれど、道具に細工をするだけで曲がり幅を減らす事は可能です。

クラブヘッドに鉛を貼って、曲がりを矯正するのです。

鉛を貼る事は古くから行われており、ゴルフショップにも鉛が販売されています。

主にドライバーに貼るゴルファーが多いと思いますが、アイアンにも貼ってクラブの特性を矯正する方法もあります。

鉛の種類も、大きさが決められた物から自由にカットできて大きさを決められる物まであります。

鉛は貼る大きさでクラブの特性がガラッと変わりますので、貼っては調整の繰り返しを行う必要があります。

この様に、スイングを矯正するのではなく、クラブの特性を矯正させる方法でも球筋を変える事ができるのです。

しかし、目的はスコアアップですので、ゴルフのキャリアを意識した時、根本的にスイングを矯正する必要がある事は言うまでもありません。

スライスを矯正する為に鉛をトゥ側(ヘッドの先)に貼ってみる

スライス軌道、すなわちアウトサイドインの軌道で振る事を前提として、ドライバーヘッドのトゥ側(先の方)に鉛を貼るとどうなるでしょうか。

ドライバーヘッドの大きさによっても特性は変わってくるのですが、今回は460㏄と比較的大きめのヘッドのトゥ側に鉛を貼ってみました。

結果は、ボールが捕まりにくい、スライスボールになりました。

打ち出しから右へ右へとボールが曲がる力が強い感じがします。

これは、ヘッド体積が大きい為、鉛をトゥ側に貼るとヘッドがターンしにくい事が原因だと言えます。

また、インパクトゾーンでヘッドが先に垂れるトゥダウンも起きやすく、それがさらにボールをつかまりにくくしている原因とも言えます。

このことから分かるように、ヘッド体積の大きなクラブに鉛を貼って球筋を矯正する方法として、あまりトゥ側に貼らない方が良いかもしれません。

現代のデカヘッドは元々フェースターンしづらいクラブの為、鉛を先に貼る事で余計にクラブがいう事を聞かなくなるような感じがするはずです。

鉛をヒール側に貼るとスライスボールが矯正された

今度は同じクラブのヒール(シャフト)側に鉛を貼ってみます。

すると、まだスライスボールではあるものの、左に出て右に戻ってくる、言わばつかまったスライスボールになりました。

この球筋ならボールをコントロールでき、スイングを矯正しなくてもスコアがまとめられるでしょう。

鉛をヒール側に貼る事によって、クラブヘッドが被った状態でインパクトでき、ボールがつかまえられるのです。

ヘッドが大きい為、手でクラブヘッドをターンさせるような動きは取りづらいので、鉛を貼る事でその動きを助ける事ができたと言えます。

この鉛位置では、恐らく無理につかまえにいくと左への引っ掛けを誘発するでしょう。

最近のクラブとボールは進化しており、こうした球筋でもボールが結構飛んでくれるので、スイングを無理に矯正する必要のないゴルファーには良い方法と言えます。

ただし、あくまでもスイング軌道がアウトサイドインの為、無理にボールを叩きにいくと天ぷらになる可能性も高いのがこのスイングです。

力まずにスイングしましょう。

最近のクラブは鉛を貼らなくてもウエイトコントロール機能がある

最近のウッド系のクラブには各社ウエイトコントロール機能が当たり前のように付いています。

クラブヘッドに専用の重りを付けたり、スライドさせたりして、その重さや位置で特性を変えられる構造になっています。

これは鉛を矯正的に貼って、クラブの特性を変えるのと同じ意味を持ちます。

バランスの重さや位置によってドローやスライス系のボールを打てる様になっております。

自分の持ち球からバランスを調整する事で、最適な曲がり幅をクラブがコントロールしてくれるのです。

もちろん、ボールの高低もバランスによって調整できる様になっており、こういったクラブに鉛は必要ないと言えます。

バランス調整プラス鉛の調整で、曲がり幅や高低をコントロールする事も間違いではないのですが、クラブ特性がややこしくなりすぎるかもしれません。

こうしたヘッドバランス調整は当たり前となった為、近い将来鉛の出番はなくなるかもしれませんね。

スライスを矯正したいなら、鉛なんかに頼らずスイング改造しよう!

クラブに鉛を貼れば確かに曲がり幅は矯正できるかもしれません。

しかし、やはりゴルフはドロー、フック系のボールを打てなければ、スイングを理解する事はできません。

ダウンスイングでクラブがインサイドに降りて、スイングプレーンにクラブが乗るという事がどういう感覚なのかを体が覚える必要があります。

アウトサイドインのスライス軌道のままでは、このオンプレーンスイングを身につける事は不可能です。

クラブをオンプレーンで振ると、ダウンスイングでクラブが降りる前に一瞬間ができます。

これがタメにつながり、ゴルフボールを強く遠くに飛ばす事ができる様になります。

インパクト時、手元が先行してクラブフェースのロフト角もアドレス時よりも立ってボールをヒットします。

これがボールがつかまるという事であり、この形でインパクトした時の快感は、ゴルフがなぜこれほどの人が行うスポーツなのかが分かる様になると言っても過言ではありません。

それほど、インサイドイン軌道、スイートエリアでボールをヒットできるゴルフは気持ち良いのです。

そのためにはアウトサイドイン軌道から早く卒業しましょう。

鉛でスライスの曲がり幅を矯正する事はできる

ヘッドの大きさによって鉛を貼る位置、大きさを変える必要がありますが、鉛で曲がり幅を矯正する事はできそうです。

しかし、基本は正しいスイング軌道を身につける事であり、スイングが変わると鉛を貼る位置も変えなければならなくなります。

特にスライス軌道はゴルフの経験が増えると共に軌道も変わっていくものですので、スライスを矯正する為に鉛のお世話になる事はなくなっていくでしょう。

インサイドインの軌道でクラブを振れる様になりましょう。