NSPROシャフトの中でも重量級のスペックであるモーダス3ツアー125シャフトは、手元部分の剛性が高くスチールシャフト独特の粘り感が高いシャフトです。
シャフト重量も127gを超えており、このスペックのクラブを使いこなすには少なくともヘッドスピードはドライバーで45m/s以上ないといけないでしょう。
つまり遅いヘッドスピードでは使いこなせないシャフト特性のモーダス3ツアー125と言えます。
近年、NSPROシリーズのシャフトを使うツアープロも増えており、これは日本だけでなくアメリカツアーでも見られる傾向です。
では、ツアー仕様のモーダス3ツアー125シャフトについて見ていきましょう。
モーダス3シャフトに合うヘッドスピードは速くないといけない
一般的にシャフト重量を軽くすると速く振れるが、速すぎるとシャフトが暴れます。
そしてインパクトゾーンでヘッドが必要以上に垂れるトゥダウンが発生します。
逆にシャフトを重くするとシャフトは暴れないが速く振りにくくなります。
そしてしっかりボールにヒットできるが距離が犠牲になります。
この相反する特性がゴルフシャフトには存在します。
モーダス3ツアー125はシャフト重量が125g以上と、まさにハードヒッター向けの仕様と言えます。
シャフトの手元重量と剛性が高く、ドライバーのヘッドスピードが45m/sを下回る様なゴルファーにはまず使えない、使いこなせないシャフトと言えます。
もの凄く速いヘッドスピードのゴルファーが思い切りボールを叩いてもシャフトが暴れてコントロールできないなどという事がないシャフトです。
ハードヒッターが十分なディスタンス距離を得られるシャフトですので、高低の打ち分けもコントロール性が高いです。
このことから、モーダス3ツアー125シャフトはまさにツアープレーヤー向けのシャフトと言う事ができます。
モーダス3ツアー125シャフトはアメリカツアーでも人気がある
アメリカツアーで人気のあるスチールシャフトと言えば、やはりダイナミックゴールドがイメージできますよね。
日本のツアープロ使用率も高く、ダイナミックゴールドを使うとその粘り、コントロール性から他のシャフトが使いづらいといった声があるほどです。
しかし、そんなアメリカツアーのシャフトにも最近変化が見られる様になりました。
ニッポンシャフト製、そうNSPROを使うプレーヤーが増えてきたのです。
アメリカツアーで戦うプロというのは、ゴリゴリのハードヒッターというイメージではないでしょうか。
まさしくそのイメージ通りで、アメリカツアーのプロのヘッドスピードは凄まじいものがあります。
そんなハードな選手達にNSPROのシャフトが評価され、モーダス3ツアー125などNSPROシリーズのシャフトの採用が増えてきています。
ドライバーのヘッドスピードは軽く50m/sを超える選手が普通で、アイアンショットも強く高弾道の選手ばかりです。
そんな選手のスイングに応えるシャフトがモーダス3であり、ツアー125や130といった最重量級シャフトの採用が増えてきています。
実際、メーカーのプロモーションによる所も大きいのでしょうが、シャフト技術の高さが評価され採用が増えているものと考えられます。
モーダス3ツアー125シャフトは日本の技術の高さを誇るシャフト
NSPROモーダス3ツアー125シャフトの性能は、競合シャフトメーカーの技術を上回っていると言えます。
シャフトの振りやすさを追求する為、金属を薄めにするのですが、それだけでは重量が軽くなってしまいシャフトが暴れる可能性が出てくる為、手元側と先端側を肉厚にする設計が取られています。
従来、金属を丸く加工する為に厚さの調整に制限があったのですが、ニッポンシャフトは特殊技術(特許)を使い1本のシャフトにアンバランスさを取り入れました。
これが、シャフト金属の厚みに変化を持たせ、ヘッドスピードが速いハードヒッターでもシャフトが暴れず、高い操作性と打感をもたらしています。
従来のスチールシャフトは先端に向かって段階的に細くなっていくステップダウンという手法が取られ、手元と先端側の金属剛性を変える事によってシャフトに粘りを出していました。
モーダス3ツアー125も基本的にはこの工法が取られていますが、シャフトの中身に独特の技術が採用されています。
まさに、日本の高い技術力が取り入れられているシャフトという事が言えます。
モーダス3ツアー125を速いヘッドスピードで振ってみると良さが分かる
モーダス3ツアー125シャフトをヘッドスピード50m/s近くあるゴルファーが振ってみるとその良さに気づくはずです。
まず、これだけ速く振ってもシャフトが暴れる事がありません。
基本的に手元剛性が高いシャフトですので、振り遅れやボールがばらつく様なシャフトではありません。
インパクトからフォローにかけて独特の粘りがあり、フェースにボールを乗せて運ぶイメージが出るシャフトです。
良くヘッドスピードが高速だと、ボールを弾く様なイメージになるのですが、モーダス3は良くコントロールされたボールを打つ事ができる粘り系のシャフトです。
ちなみに、プロがアイアンシャフトをカーボンにしない大きな理由はこの粘りにあります。
プロや上級者ほどボールを弾くイメージで打つのが嫌なのですね。
インパクト時の粘りはそのままボールコントロールにつながるので、球筋を打ち分けたい場合や高低差を出したい場合などはモーダス3ツアー125の様なスチールシャフトでないとやりにくいのです。
この様に、速いヘッドスピードのゴルファー程モーダス3ツアー125の良さが分かるのでしょう。
ヘッドスピードがないゴルファーはモーダス3よりもNSPRO950
では、ヘッドスピードが速くないゴルファーはモーダス3を使えないのでしょうか。
答えとしては、無理ではないのですがあまりオススメはできないといった所でしょうか。
まずモーダス3シリーズシャフトはスチールシャフトの中でも重量があります。
重量があるという事は、それなりに体力がないとシャフト性能通りに振れないという事になります。
こうした場合、ナイスショットをしても飛距離をロスします。
折角性能の良いシャフトを使っているのに、これでは勿体無いですよね。
では、ヘッドスピードがないゴルファーはどうしたら良いのでしょうか。
ニッポンシャフトはモーダス3以外に、軽量スチールシャフトの定番NSPRO750GHから950GH、そして世界最軽量スチールのZELOSシリーズというシャフトラインナップを揃えています。
これらのシャフトはNSPROの機能を踏襲しながらシャフトを軽量化してあり、こちらのシリーズならヘッドスピードがなくても機能を得ながらボールを飛ばす事ができます。
また、軽量スチールシャフトシリーズは国内女子プロの使用率も高いシャフトです。
インパクトに粘りを持ちながら、しっかりとした打感で飛ばす事のできるNSPROシリーズですので、女子プロのスイングにマッチしているのでしょう。
モーダス3ツアー125を振りこなせなくても、軽量スチールシリーズがカバーしてくれますね。
モーダス3ツアー125シャフトは赤で格好良い
スチールシャフトはもろに金属感が出ますが、ツアー125などモーダス3シリーズシャフトのロゴは赤で、そのカラーが金属シャフトに生えて格好良いですよね。
最近では日本のツアープレーヤーも多く採用しており、フィニッシュの時チラリと赤のロゴが見える事があります。
ダイナミックゴールドのツアーイシューロゴももちろん格好良いのですが、モーダス3シリーズのロゴの方がより金属に生える様な気がします。
ヘッドスピードの速いプロや上級者に合うシャフトと言え、モーダス3シャフトを使っているだけで上級者気分になれるのではないでしょうか。
もちろん、このシャフトを使いこなすにはそれなりの技術とヘッドスピードが求められるので、アベレージゴルファーがおいそれと使えるシャフトではありません。
また日本製のシャフトですので、日本ブランド志向が強いゴルファー向きとも言えます。
元々ゴルフは海外発祥のスポーツで、ゴルフクラブの製造も殆どが海外な事を考えると、モーダス3ツアー125は日本製という所に魅力を感じるのではないでしょうか。
モーダス3ツアー125はツアープレーヤー志向なシャフト
シャフト重量が125gを超えるモーダス3ツアー125シャフトは、プロでもツアープレーヤーが使用する様なハードなシャフトと言えます。
アマチュアでも上級者でヘッドスピードが50m/s近くで振れるようなゴルファーしかなかなか使用しないシャフトなのではないでしょうか。
しっかりとした打感、粘り、そしてボールを手で包む様につかまえる事のできるシャフト。
インパクト時、こうした感覚で振れるのはプロはもちろん、シングルでもかなり上のプレーヤーでなければ無理でしょう。
使いこなすにはなかなか腕が必要なシャフトですので、レベルを上げて採用すると良いでしょう。