ゴルフ場ではハウスやレストラン以外に、コースでもマナーやエチケットが重要視されます。
日常的な行動が気付かずに、失敗していることは誰でもあるものです。
そこでコース内で良く見るマナーやエチケットの違反について紹介します。
自分の普段のラウンドを思い出しながら読んでみてください。
ゴルフコースでもマナーやエチケットは大事!
ゴルフにとってマナーやエチケットはとても大切なことです。
クラブハウスに入る時は帽子をとる、同じく入る前に靴の汚れをとる、大声を出さないといった常識的なものがマナーやエチケットです。
ただ海外の生活習慣を基にしているため、日本人は意外と気付かずにマナー違反になっていることがあるものです。
マナーやエチケットは、ハウスだけではなくコースの中でも、守らなければならないものがあります。
お互いがマナーやエチケットを守ることで、快適なプレーを楽しむことができるわけです。
ちなみに、マナーとエチケットの違いはご存知でしょうか?
マナーは長い歴史に培われた慣習を全体のルールにしたもので、エチケットは個人(対人)に不快感を与えない心遣いのことです。
コースの中では、最初にティーグラウンドのマナーについてです。
最初に打つ人のことを「オナー」と呼んでいますよね。
オナー(honor)の意味は栄誉で、同伴者の了解のもと最初にティーグラウンドを使える権利のことを言います。
ここで大事なことは、オナーがティーグラウンドに上がる時、他のプレイヤーが先に上がったり一緒に上がってはいけません。
栄誉をたたえて静かにショットを見ているのが、ゴルファーとしてのマナーです。
ゴルフコースで気をつけたいマナーと言えば?
ゴルフコースの中でも、マナーは守りたいものです。
もっとも多いマナー違反はディボットの処理です。
セカンドショット以降にクラブを打ち込むことで、芝を剥ぎ取ってしまうことがあります。
このような時はターフを元に戻して、上から目土をかけるというのが一般的な処理方法です。
このターフの埋め戻しは、コース上のマナーとされています。
目の前に削り取ったターフがあれば、拾いあげてパズルのように埋め戻し、上から軽く目土を掛けて踏んで押し付けます。
もしも遠くまで飛んでしまった時は、クラブをディボットの横に置いて、ターフを取りに行きます。
拾って戻ってくる時に、目印がないと埋め戻す場所が分からずに探し回ることになるからです。
後続組はそんな行動をイライラしながら見ています。
しかしクラブを置くことで、そこに戻ってくることが分かり、尚且つスムーズに埋め戻すことができます。
大事なことはディボットの処理です。
なぜ芝を埋め戻すのかと言えば、削り取ったターフを戻すことで、再生させようと考えているからです。
しかし実際には埋め戻したターフは、翌朝の大型芝刈り機の刃に巻き込まれて飛んでいくでしょう。
ディボットの処理で大事なことは、先に目土を入れて芝面とフラットな状態にしておくことです。
そうすれば、後続組のボールがディボットにハマることなくプレーすることができます。
ゴルフコースのバンカー均しはプレイヤーとしてのマナー
誰もが一度は嫌な思いをした経験があるのがバンカーの痕です。
ゴルフコースの整備はプレイヤーの仕事ではないので、基本的にタンポポ抜きのようなことをする必要はありません。
しかしバンカーショットの痕は、プレイヤーの責任で均すべきです。
キャディ付きプレーの時であれば、キャディがバンカーを均してくれることがあります。
それはサービスというよりも進行上の時間短縮のためで、本来はプレイヤーが均すべきものです。
レーキを使わずに足裏で砂を平らにしたり、片手でレーキを引っ張って足跡を消すのではなく、両手でレーキを持ってしっかり均すのがプレイヤーとしてのマナーです。
またバンカーは低いところから入り、同じ場所から出るようにしましょう。
入る前に出口近くにレーキを置いておくと、バンカー均しがスムーズに行えて、時間短縮に繋げることができます。
ちなみにグリーンオンしたボールが、バンカーに転げ落ちることがあります。
そんな時もグリーン側から入るのではなく、グルっと回って低いほうから入るようにしましょう。
ゴルフの同伴者の厳しい目が気になるグリーン上のマナー
ゴルフプレーで一番気になるマナーと言えばグリーン上です。
特に他人のパッティングラインを踏まないというのは、最大のマナーと考えるゴルファーが多いので注意が必要です。
実害で考えると、すでに大半のコースはスパイクシューズを認めていないので、パッティングラインを踏んだところで影響はありません。
ただ、これから転がすであろうラインを踏むのは、マナーとして良いとは言えません。
だからと言って、奇妙な半身の姿勢をとって、ラインを踏まないようにパッティングするのも気になるものです。
正常なアドレスができて、しかも「お先に」とすぐに打てるのであれば続けて打ち、マークし直すのであれば一旦待つようにしましょう。
それからパターラインよりも気になるのが、カップインしたボールを取り上げる時です。
最低でもカップの回り30センチは、踏まないようにすることがマナーです。
カップのそばに足を置いてボールを拾うと、カップ周辺が傷んでしまいます。
またカップから離れて拾いあげようと、パターを杖代わりにグリーン面を押し付けるのもマナー違反です。
グリーン面を傷つけることなく、スマートな振る舞いを心がけるようにしましょう。
ゴルフコースのプレー速度が遅ければパスするのがマナー
ゴルフコースで気になるのは、前の組の進行の遅れです。
すでに1ホール以上空いているのに急ごうともせず、アプローチショットの前にグリーン面の様子を見に行ったり、グリーンでは四方から眺めてパッティングラインを見極めるのに時間をかけたりと、急ぐ気配を感じることができないことがあります。
技量や経験によって進行が遅れることはあるものです。
またトラブル処理で遅れることもありますが、そんな時は「パス」をするのがゴルファーとしてのマナーであり、プレイヤーとしてのエチケットです。
パスをする時は、グリーンを終了したところで次のティーショットを打たずに待っている方法と、打ち下ろしホールのようにボールが見える場合には、打ち終わってから待っている方法があります。
「前の組と空いてしまったので、よろしければお先にどうぞ」とパスを宣言すると、後続組のイライラも収まりますし、なによりも追い立てられるようにプレーをしなくて済みます。
遅れた側にとっても、追いついてイライラしている側にとっても、パスを活用して流れがスムーズになるように心がけましょう。
ゴルフコースで球探しを止めないのはマナーとルールに違反
ゴルフコースでは、自然を活かした作りを特徴としたレイアウトや、箱庭のように細部まで行き届く管理が行われているコースなど、それぞれに特色があるものです。
そんな中でクラシックなリンクスコースには、草丈の長いラフやラフよりも長いヒースを配置して、難易度を高めているところがあります。
また季節的に草の伸びが旺盛な時期だと、草刈が間に合わずにボールを見つけにくくなっていることもあります。
フェアウェイをわずかに外れたくらいでボールが見つからないと、見つけるまで探したいのが人情です。
しかしゴルフのルールでは「5分以内に打ち直す」ことが義務づけられています。
さらに新ルール(2019年)では「3分以内で打ち直す」ことになるので、実際はあると思った場所になければ、すぐに戻らないと紛失球にプラスして時間オーバーのペナルティを科せられることになります。
こんな時は、暫定球処理をしていくとスムーズに進行できますし、何よりギリギリまでボール探しをすることができます。
まかり間違っても、「ボールが見つからないのはコース整備が原因」とボール探索を続けるのはいけません。
後続組のためにも、マナーとルールを守ってボール探しの時間限度以内に、次のショットを終了するようにしましょう。
ゴルフコースのマナーで一番大事なことは?
ゴルフ場ではグリーン上のマナーは多くのゴルファーが知っているところです。
しかしティーグラウンド周辺で大声を出しての挨拶や、自分の打順ではないのにティーグラウンドに上がるようなことは慎みたいものです。
そして現在のゴルフ界でもっとも気になるマナーと言えば、スロープレーをしないことです。
早くプレーができるためにと新ルールが作られますが、プレーの速度は今まで以上に厳しい目が向けられることなるでしょう。