ユーティリティの3utと4utの飛距離が20ヤード違うことある?

最終更新日:2018/04/24

最近はフェアウェイウッドやロングアイアンの代わりに、ユーティリティを使用するゴルファーが増えてきています。

特にロングアインの代わりとなる3utや4utは、簡単に打つことができ、しかも飛距離が安定していることからプロアマを問わず人気となっています。

そこでユーティリティとほかのクラブとの違いについて紹介していきます。

180ヤードの飛距離を簡単に出せる4utの魅力の問題点

180ヤードの距離を何番で打つか、ゴルファーによって選択は変わってくるでしょう。

「そこそこ飛ぶぞ!」という男性ゴルファーなら5番アイアン、「飛距離に自信がない」方なら7番ウッドと、クラブの選択肢も違えば距離感も違います。

つまりゴルファーによって飛距離は当然違ってくるものなのです。

問題はどちらのクラブがミスなく打てるかということです。

確実性の高いアイアンは、ある程度のパワーが必要になりますし、フェアウェイウッドは方向をコントロールする技量が必要になります。

ところが最近は上記2つの「良いトコ取り」の、ユーティリティを使うことが多くなっているようです。

簡単に振れるアイアンの特性と、楽に振れるフェアウェイウッドの特性を兼ね備えたユーティリティですが、180ヤードの飛距離だと4utが一般的です。

ヘッドスピード35以上であれば、楽に飛ばすことができ、しかも方向性も確かなので失敗は少ないはずです。

ただ問題なのは、ユーティリティはメーカーによってスペックがバラバラになっているところです。

マルチな性能を持つ4utの飛距離は何ヤード?

「新しいクラブ」であるユーティリティには、明確な規定がありません。

180ヤードの飛距離を4utとしているメーカーと、5utで設定しているところがあります。

メーカーにとっては同一モデルの番手間の距離が一定間隔であれば問題ありませんが、購入者は2本の4utを持って「飛ぶ方、飛ばない方」で分けることになり、使い難くなっています。

もともとゴルフクラブには、飛距離やそれに影響のあるロフト角に、明確な規定があるわけではありません。

現在では同じ5番アイアンでも2番手くらい違うことは良くあることです。

ところがアイアンは、番手ごとに違うメーカーを使うことは少ないはずです。

一方でユーティリティの当初の位置づけは、フェアウェイウッドやアイアンの飛距離を埋めるためのものだったので、単一で使われることが多いでしょう。

4utの飛距離が180ヤードあれば、その距離を求めて購入しますし、仮に190ヤードであればその距離を納得して購入することになります。

問題になったのは、ユーティリティがあまりにも性能が良すぎたことで、フェアウェイウッドやアイアンをやめて換えていったことです。

3utと4utの飛距離の差

キャディバッグの中にユーティリティが増えてきたことで、それぞれのクラブの飛距離と関連性を考える必要が出てきます。

それまで4utの飛距離が185ヤードだった場合、同じタイプの3utを使えば200ヤードになります。

しかし190ヤードの飛距離が欲しければ、別なメーカーの4utを入れれば、200、190、180と飛距離を刻むことも想定できます。

一般的なユーティリティの番手と飛距離をみると、3utが200ヤード、4utが185ヤード、5utが170ヤードといった感じが多いようです。

つまり各ut間が10ヤード刻みではなく、15ヤードになっているというのです。

計算上ユーティリティの飛距離はロフト角1度に対して3ヤード、シャフトの長さ1インチに対して6ヤードが目安です。

その数値を3utと4utで置き換えると、3utはロフト角19度でシャフトは40.25インチ、4utのロフト角は22度でシャフトは39.50インチです。

ロフト角差が3度=9ヤード、シャフト差が0.75インチ=4.5ヤード、合計13.5ヤードと計算上の数値が導き出されます。

この計算をどうやって活かしていくのかがユーティリティのポイントなのです。

3utと4utの飛距離はフェアウェイウッドでも打てる

ユーティリティの3utと4utを机上で比べると13.5ヤード差なのですが、実際の飛距離は10~15ヤード差を目安にしてセッティングするでしょう。

この飛距離差のセッティングを埋めるためにユーティリティとフェアウェイウッドが存在します。

例えば、3utのロフト角が20度、5wが19度のモデルがあったとします。

このようにロフト角の近い3utと5wでも、人によってロフト角の大きいユーティリティのほうが飛ばせることもあります。

なぜなら3utのほうが5wよりも重心が浅いため低い弾道で打ち出すことができ、さらにバックスピン量も少なくなることで、ランは長くなり距離が伸びるからです。

ユーティリティの中では、使用度が多い200ヤードから180ヤードの3utと4utの飛距離は重要になります。

この弾道の違いを理解してセッティングしてください。

アイアンと比べて飛距離が同じでも4utのほうがランは少ない

ユーティリティとフェアウェイウッドを比べると、弾道がポイントになりますが、アイアンと比べる時には正確な距離が重要になります。

つまりピンポイントに距離を刻むことを求められるわけです。

4utの飛距離を180ヤードとした時、匹敵するアイアンは4番です。

もちろん4番アイアンは、ロング(ドライビング)アイアンの区分なので飛距離も重要です。

しかし飛距離以上に重要なのは、ファーストショットで使うよりも、セカンドショット以降の使用度のほうが多いということです。

つまりグリーンを狙うためのクラブと考えた時、転がる距離が長いと落としどころが難しくなります。

バックスピン量を考えるとアイアンのほうが勝っていますが、実は弾道の高さで比べると、はるかにユーティリティが勝っています。

プロゴルファーはもちろんのこと、アマチュアゴルファーでもグーリンオンの成功率はユーティリティが高いと言われています。

その理由はドライビングアイアンよりも、4utのほうがランの距離が少ないからです。

4utのランはおよそ7ヤード、4番アイアンは15ヤードと言われています。

バックスピンがアイアンより少なくてもランが少ない理由は、アイアンより高くフェアウェイウッドより低い弾道の高さにあるのです。

4utの飛距離にこだわらずにライによっては刻む勇気も必要

ドライバーの飛距離を気にしてリスクのあるマン振りをしなくても、3utと4utを使いこなすことができれば、グリーンを狙うショットが可能になります。

しかも4番アイアンでは難しいラフからのショットも、4utであればフェアウェイウッドよりも簡単に打ち込むことができます。

ただし、ヘッドの抜けを考えずに打ち込むためには、ダウンブロー気味のスイングが必要になります。

ここで問題となるのは、アイアンとユーティリティのスイングの違いです。

上級者であれば、ライの状況や使用するクラブによって、スイングを変えることも可能です。

しかしビギナーゴルファーにとって、スイングの変更はリスクを伴います。

特にダウンブロー気味のスイングは、少しでもボールの手前にヘッドが入ると、ダフる可能性が高くなるでしょう。

本来ユーティリティを使用するのは、簡単に飛距離を得られて、しかも安全性が高いことにあります。

もしもレベルブローでスイングしにくいと感じるようなら、無理をしないで方向性だけを意識して、ボールに当てるスイングをしたほうが、ミスショットを防ぐことができるはずです。

飛距離があるからこそ、刻む勇気も必要なのがユーティリティを上手く使うコツです。

4utの飛距離をさらに伸ばせるカーボンシャフト

3utと4utの間の飛距離については、他にも色々な考え方があるようです。

ロフト角に合わせた以上の飛距離が出るのは、シャフトの性能によるものとも考えられています。

特にカーボン製のシャフトでは、その傾向が強くなっているようなので、もしも飛距離が欲しい時はシャフトを変えるとさらに飛ばすことができるでしょう。