ゴルフにおけるラウンドと言えば、昔はキャディーさんと歩きのラウンドが一般的でした。
しかし現在はセルフプレーが主流となったこともあり、乗用カートでラウンドするのが一般的になっています。
そんな乗用カートにも自走式とリモコン式の2種類ありますが、中には手引きカートを使っているゴルフ場もあります。
そこでそれぞれの特徴やメリット、デメリットを考えてみましょう。
自走式ゴルフカート
最近では自走式ゴルフカートを使用しているゴルフ場が最も多いのではないでしょうか。
自走式ゴルフカートとは、自分で運転操作して動くタイプのカートです。
雨天時以外はフェアウェイへの乗り入れOKにしているゴルフ場が多いです。
しかし雨天時だけは、その後の芝管理のこともあり、乗り入れNGにしているゴルフ場もあります。
クラブハウスやスタート室にその旨が書いてありますので、自走式ゴルフカートのところでは、ラウンド前に必ず確認するようにしましょう。
そんな自走式ゴルフカートのメリットは、ある程度の速度を自分でコントロールできるので、移動がスムーズで、プレーファーストに繋がるということです。
またバックもできるので、クラブを忘れたり、行き過ぎてしまった場合に簡単に戻ることができます。
対してデメリットは、自分で動かさなければならないので、ショットの後などに毎回カードまで戻らなければなりません。
そのため主導できる中~上級者がいない場合は、スロープレーの原因にもなります。
また高低差の大きいゴルフ場やカート道が入り組んでいたりすると、事故に繋がる危険性もあります。
リモコン式ゴルフカート
次にリモコン式ゴルフカートとは、リモコンをベルト等に装着して、ボタン1つでカートを動かしたり、止めたりすることができるものです。
自走式ゴルフカートは誰かが必ず運転しなければなりませんが、リモコン式ゴルフカートは無人運転が可能なので、歩いてラウンドしたい人やなかなかカートに戻る暇がないような初心者には、このタイプのゴルフカートがオススメです。
ただリモコンは、プレーに余裕のある中~上級者に任せるようにしましょう。
リモコン式ゴルフカートのメリットは、運転する必要がないので毎回カートに戻らなくても良いことです。
しかしクラブ選択を間違い、クラブを替えたい時などは、自走式ゴルフカートであれば待っているところまで届けることができますが、リモコン式ゴルフカートだとカートまでクラブを取りに戻らなければなりません。
ただ歩いてのラウンドが可能なのは大きなポイントで、ゴルフの醍醐味である自然を満喫したり、ショット間での同伴競技者とのコミュニケーションが取れます。
デメリットは、バックができないので、クラブを忘れたり行き過ぎてしまった場合は、歩いて戻らなければなりません。
また安全面を考慮して速度を歩くのとそれほど変わらない程度まで遅くしているゴルフ場も少なくはありません。
手引きゴルフカート
手引きカートとは、その名の通り手でカートを引いてラウンドするタイプです。
そんな手引きゴルフカートは、パブリックゴルフ場やショートコースなどで使用されているところが多いです。
現在は自走式ゴルフカートやリモコン式ゴルフカートを導入している所が多いので、手引きゴルフカートを使っているところはだいぶ少なくなったでしょう。
今でも名門コースやリゾートコースで使っているところがありますが、キャディさんが手引きカートを動かすので、ゴルファーは自走式とリモコン式の良いとこ取りになります。
また研修生やジュニアゴルファーが薄暮等で安くラウンドする場合に、手引きカートを使う場合があります。
しかし最近ではスタンド式の軽量化されたキャディバッグが増えているので、手引きカートを使わず、担いでラウンドする研修生やジュニアゴルファーが多くなりました。
高低差の激しいゴルフ場での手引きカートは、上りも下りも相当な筋力と体力を使うので大変でしょう。
手引きカートのメリットは、場所を選ばずボールの近くまで行けること、そして体力作りにもなることでしょうか。
デメリットは、最低限の体力と筋力が必要なので、非力な人には向いていなく、上りで引くのも下りで支えるのも大変なところです。
自走式ゴルフカートに乗る際の注意点①
自走式ゴルフカートは、先に説明したようにゴルファー自ら動かすカートです。
構造は自動車と同じで、ハンドルやアクセル、ブレーキがあります。
前進とバックは自動車とは少し違い足元にあるレバーで操作します。
自動車のようにスピードは出ませんが、アクセル全開にすれば時速30キロは出ます。
ですから運転する際は、周りの状況をしっかりと注意しなければなりません。
前後に人がいたら、人身事故になりかねず、最悪死亡事故に繋がるものです。
またカートを止める位置もしっかりと考えてください。
ショットする位置からあまりにも遠い場所へ止めると戻る時に距離を歩かなければならなくなるのでスロープレーになります。
逆に近すぎても問題です。
クラブが当たってしまいそうなくらい近かったり、打ったボールが当たりそうな位置だと、お互いに危険です。
ブラインドホールでは特に停車する位置に気をつけてください。
次の組がティーショットしても大丈夫な状況になるまで、カートは見える位置に停車しておくのが最低限のマナーです。
当然の事ですが、飲酒運転や脇見運転等、自動車運転で違反となる行為はゴルフカートでも危険なので絶対しないでください。
自走式ゴルフカートに乗る際の注意点②
自走式ゴルフカートでの注意点は実はまだまだあります。
フェアウェイ走行可能になっているゴルフ場であれば問題ないのですが、中にはカート道路のみ走行と制限されているところもあります。
そう言った場合に、少しくらいは大丈夫だろうとカート道路を外れて走行したり、面倒くさいからとフェアウェイの中を走るのは絶対にダメです。
フェアウェイ走行禁止になっているのは、芝生保護や走行には危険な箇所だったりとそれなりの理由があるからです。
ただ身体に障がいがあったりする場合は、ゴルフ場へ申請すれば、フェアウェイ走行可能なことを示す旗等を付けたカートの使用許可があります。
なによりカート道路は、きちんと整備されていないところもあります。
運転手は安全運転に努め、同乗者は両足をしっかりと床につけ、取っ手や座席の手すりにしっかりと掴まるようにしましょう。
開放的な気持ちになり、足を組んだり、手放しで乗っていると、急カーブや急傾斜では大変危険です。
ゴーカートのようですが、そうではないと理解しておいてください。
ゴルフカートは携帯品
自走式ゴルフカートでの注意点で停車位置に関して話しました。
なぜならカートにクラブや打ったボールがぶつかるのは大変危険である上に、窓等を壊したらプレーヤーが弁償しなければならないからです。
実はそれだけでなく、打ったボールがカートに当たってしまったら、1打罰のペナルティが科される場合があります。
それはカートがプレーヤーの携帯品とみなされた場合です。
ですからプレーヤー自身、もしくは自分の組のキャディーがカートを運転している時に、打ったボールがカートに当たったら、ゴルフ規則により1打罰科せられます。
しかしそれ以外の人が運転している時であれば、局外者となるのでペナルティは科せられません。
プライベートなラウンドでは、ルールを細かく定めない場合もありますが、大きなゴルフコンペや公式競技、公式競技等に参加しているゴルファーとのラウンドになると、ゴルフルール規則に沿ってしっかりとラウンドするので知識として覚えておくと良いでしょう。
もし悩んだ時は、上級者やキャディーさんに確認するようにしましょう。
ゴルフ場にはゴルフ場の決まりがある!
自走式ゴルフカートであっても、リモコン式ゴルフカートであっても、手引きカートであっても、それぞれに使用上の注意や決まりがあります。
また必ずしも全てのゴルフ場で同じ決まりだとは限りません。
初めて行くゴルフ場では、予約する際にカートのタイプだけでなく、そのゴルフ場でのマナーやルールを確認するようにしておくと良いでしょう。