最近はアプローチウェッジもたくさん出てきて、どれを使って良いのか迷うことがあります。
その中で比較的ロフトの立った48度がありますが、実はこれ昔のピッチングウェッジの角度です。
そこで今では珍しい48度のウェッジの特性と使い方について紹介します。
ロフト角が48度のアプローチウェッジ
グリーン周りからのアプローチには、高く上げてスピンをかけて落とすロブショット、低く打ち出してスピンをかけるチップショット、転がしてカップを狙うピッチエンドランなど、たくさんの打ち方があります。
そんなすべてのショットを1本のウェッジで行うこと難しいです。
球筋や距離によって、ウェッジの種類を持ち替える必要があります。
一般的にはピッチングウェッジ、アプローチウェッジ、サンドウェッジ、ロブウェッジと状況に合わせて使いこなすわけです。
これらの中でも使用できる幅が広いことから、アプローチの名称が付いているのがアプローチウェッジです。
もちろん、他のウェッジでもアプローチはしますが、アプローチに特化したクラブと位置付けられています。
そんなアプローチウェッジの飛距離は、ロフト角によって変わります。
一般的なアプローチウェッジは、ロフト角が50度です。
しかしメーカーやモデルによっては48度のものもありますし、48度をアプローチサンドと称して、43度のアプローチウェッジを用意しているモデルまであります。
ロフト角48度のアプローチウェッジを選ぶ理由
ではアプローチウェッジは、どのように選ぶと良いのでしょう。
アプローチウェッジを選ぶ時には、体型に合ったサイズや使いやすさなどが基準になりますが、1番重要なのはフィーリングです。
握っただけで「しっくりくる」ような感覚を持つことができたら、それだけで安心感が生まれるはずです。
一見すると曖昧な選択基準ですが、自分に合っていないと感じたクラブで練習しても上手くはなりません。
まずは信頼のおけるクラブを選ぶことが大切です。
次にライ角とロフト角です。
ライ角とは、ヘッドをソールした時のシャフトの傾きを角度で表したものです。
シャフトが立っているとグリップ位置は高くなりますし、寝ていると低くなります。
つまりライ角が合っていないと、グリップの位置を変えなければなりません。
多くのゴルファーはクラブに合わせてしまうと、正しい姿勢をとることはできません。
本来正しい姿勢でアドレスすることが、ミスショットを防ぐことになるわけです。
またロフト角とは、フェース面の角度です。
数値の大きなものほどフェースは寝ていて、アプローチウェッジは48度前後ですが、決められた角度はありません。
アプローチウェッジでロフト角48度を選ぶ基準は等間隔にある
アプローチウェッジのロフト角は、打ち出し角を決める重要な数値です。
ロフト角が48度であれば打ち出し角も48度になりますが、実際のボールの軌道は、バックスピンがかかるのでさらに高く上がります。
ここで大事なことは打ち出す角度よりも、他のクラブとロフト角の間隔を合わせることです。
理想的な間隔は4度なので、ピッチングウェッジよりも4度大きく、サンドウェッジよりも4度小さいと良い間隔になります。
仮にアプローチウェッジが48度であれば、ピッチングウェッジは44度で、サンドウェッジは52度が良い間隔です。
そしてピッチングウェッジの1つ上の番手9番アイアンのロフト角は40度が適正となるわけです。
つまり等間隔で刻めるように選ぶと、違和感なく使うことができるはずです。
ただし、ピッチングウェッジとサンドウェッジの間隔が大きく離れている時は、ピッチングウェッジを基準に4度差にして、さらにもう1本アプローチウェッジを用意しておくと、使いやすいでしょう。
アプローチウェッジ48度のロフト角とバンス角の関係性
ライ角とロフト角は、クラブを選ぶ上で重要なポイントです。
しかしアプローチウェッジの場合には、この2つの角度以外に、バンス角も考慮して選びたいものです。
バンスとは、ヘッドの底の膨らみのことでバウンスとも言います。
ソールの膨らみを角度で表し、バンス角が大きいほど膨らみも大きくなります。
アプローチウェッジやサンドウェッジのようにバンスが大きいと、ダフリがなくなり安定したアプローチショットができます。
一方で3番アイアンのようにバンスがないと、ヘッドコントロールはしやすくなりますが、ダフる可能性も高くなります。
スイングスタイルにもよりますが、バンスを打ちつけるようにスイングすると、ダフることなく芝面を滑るようにヘッドは走ります。
一方でバンス角が大きいのにフェースを開きすぎると、リーディングエッジが浮いてトップの原因となってしまいます。
ロフト角48度のアプローチウェッジであれば、極端にフェースを開くことはないので、バンス角は8~10度程度のウェッジがオススメです。
ロフト角48度のウェッジを使った2つのアプローチ
では、48度のアプローチウェッジは、どんな球筋を狙うべきなのでしょうか。
実は48度のアプローチウェッジというのは、ふた昔前のクラブだとピッチングウェッジのロフト角です。
それだけに、ボールを浮かすアプローチよりも、ピッチエンドランなどの転がすアプローチが向いています。
確実なアプローチは、パッティングと同じスタイルでピンを狙う方法です。
48度のアプローチウェッジをパターと同じように構えて、ヘッドを振り子のように動かすのです。
余程のことがなければ打ちミスはないはずです。
ただし残り距離が長ければストロークでは届きませんので、ショットを選択することになります。
そんな時は右足踵の延長線上にボールを置き、手首を柔らかくしてコックを使ったショットをします。
テークバックのヘッドの位置が飛距離になり、その距離と同じ分だけ転がることになります。
攻めのアプローチよりも安全なアプローチが48度の役目
最近はアプローチ用に56度や58度、もしくはロブ用の60度などのウェッジをアマチュアゴルファーもキャディバックに入れるようになっています。
これらのアプローチウェッジを使うのであれば、48度のウェッジの役割を限定したほうが良いかもしれません。
48度のアプローチウェッジのフルスイングの飛距離が110ヤードであれば、ハーフスイングが60ヤードで、ハーフの半分(1/4)であれば30ヤードです。
この距離感をしっかり出せるようにすれば、グリーン周りの攻め方も変わっていくことでしょう。
一般的には、ウェッジのランの距離は10ヤード未満と言われています。
ですから自分の60ヤードの飛距離に、どのくらいのランが出るのかを確認しておけば攻めのゴルフが可能となります。
ちなみにグリーンエッジから中央までは平均約20ヤードという理由から、グリーン面に落とせばピンに寄せることが可能になるはずです。
またグリーン周りからであれば、48度はロフト角の立っているウェッジなので、パッティング方式で転がすアプローチがオススメです。
手堅いアプローチ法で、しかも上手くいけばカップインを狙うことができるので、単なるリカバリーではなく攻めのゴルフが可能になります。
48度のアプローチウェッジの役割を考えよう!
アプローチウェッジのロフト角が48度であれば、使用する場面が限定されてしまいます。
他のアプローチウェッジと併用することで、特に転がす時には良い武器になるはずです。
またグリーンエッジまで残り100ヤードを指すヤード杭からであれば、迷わずフルショットができるのが48度のウェッジになります。