グリーン周りになると「トップやダフリが心配」というゴルファーは意外の多いものです。
そこで7番アイアンでアプローチをすると、ダフリやトップに悩まされることはありません。
今回は7番を使った確実で安全性の高い2つのアプローチについてご紹介します。
手打ちでもミスがない7番アイアンのアプローチ
アプローチでダフリやトップなどの不安があると、手打ちになりやすく結果的にミスに繋がっていきます。
特にショートアプローチの場合には、イメージする距離感とスイングの大きさが合っていないと、インパクトの直前でスイングスピードを調節しなければならなくなります。
このスイングリズムの乱れが、インパクトを崩すことになるのです。
スイングスピードを調節できるのは、身体を捻転させずに手打ちでスイングしているからです。
捻転は単に身体をねじるのではなく、左肩甲骨を外側に移動させることでテークバックをしている状態です。
開いた肩甲骨を元の位置に戻すことで、ダウンスイングができているわけです。
本来の捻転によるスイングは肩甲骨を移動することですから、インパクトの直前で肩甲骨の移動を止めることはできません。
ただ、ハーフスイングでこの肩甲骨の動きを抑制するのは難しいことです。
そこで手打ちでもミスのない、7番アイアンを使ったアプローチを取り入れてみましょう。
7番アイアンを使った2つのアプローチとは
距離をスイングスピードで調節することが、アプローチのミスに繋がっているのに、7番アイアンを使えば飛びすぎて、もっと距離の調整が必要になるではと心配になるかもしれません。
確かに7番アイアンをフルショットしたら、140ヤードくらいは飛んでいってしまいます。
しかし7番アイアンを使ったアプローチとは、林の中からフェアウェイに出すように、小さなスイングをするものです。
リカバリーショットでフェアウェイの真ん中を狙う時は、練習をしなくても方向性や距離感に問題はないはずです。
もっと言うと、方向性さえしっかりしていれば、点で狙いを定めるわけではないので、意外と簡単に習得することができます。
打ち方は2種類あります。
1つ目はパッティングと同じ打ち方です。
少し短めに握り、上半身を前傾させてパターのストロークのように打ちます。
2つ目は捻転を意識した打ち方です。
腕を固定して身体の回転でクラブヘッドを走らせて打ちます。
どちらのコツさえ掴めば、即日実践で使えるアプローチ法です。
7番アイアンを使ったパッティング式のアプローチ
まずは7番アイアンを使った、パッティング式のアプローチの方法です。
ゴルフスイングに「100%成功」はないかもしれませんが、ダフリやトップなどのミスショットはないはずです。
なぜならパターを握る時とまったく同じように7番アイアンを握り、パッティングと同じようにヘッドを動かすだけだからです。
パターのヘッドはパッティングラインと同一線上を移動していますが、7番アイアンも同じようにストロークします。
つまりパターを7番アイアンに持ち変えただけなのです。
では「パターで打てばいいのでは?」と思うかもしれませんが、7番アイアンには適度なロフト角があります。
パターと同じようにストロークしても、ロフト角によってボールは浮き上がります。
この打ち出し角のお陰で、ボールはラインに乗って転がるのです。
ただし、このパッティング方式のアプローチでは、気をつけなければならないのはヘッドの動き方です。
打ち方を間違えると、ラインに乗らず距離感も悪くなりますので、正しいアプローチ用のパッティングが必要になります。
7番アイアンはペンデュラム式でアプローチする
7番アイアンを使ったパッティング方式のアプローチは、パッティングの仕方にコツがあります。
最近のパッティングは、ハンドファーストに構えて、左手甲をターゲットに向けて、ヘッドをスライドさせる打ち方が多くなっています。
プレイベートコースでも、日常的にグリーンが速くなっていることもあり、高速グリーンに適したスライド式のパッティングを取り入れているのだと思います。
それでもマスターしておきたいアプローチで使うパッティングはペンデュラム式です。
いわゆる振り子型のパッティングで、テークバックしたヘッドは徐々に地面から離れていきます。
ペンデュラムでパッティングする時は、支点を決めなければなりません。
通常は首や顎など、身体の中心軸の延長線上に支点を置きます。
支点は時計の針を回転させる軸のようなもので、ヘッドは時計の針と考えたほうが良いかもしれません。
ヘッドを6時に合せて、テークバックで4時まで、フォロースルーも8時までと、6字を挟んで均等にヘッドを動かします。
インパクトしたボールは一旦浮いて、順回転でラインに乗って転がっていきます。
7番アイアンを使ったランニングアプローチとは
7番アイアンを使ったもう1つのアプローチは、身体を捻転させる打ち方です。
レッスンプロが最初に教える初心者用のアプローチですが、使い勝手でみるとこのランニングアプローチが、もっとも重宝する打ち方だと言われています。
打ち方は、ハンドファーストで構えて、ボールは右足くるぶしの延長線上に置きます。
ハンドファーストに構えたことでフェースが立っていますから、転がしやすい角度になっているはずです。
この時、体重は左足寄りに掛けて、インパクトの形をアドレスの時点で作っておきます。
後は左手親指と左腕が直角になるようにヘッドを上げて、右腰を後ろに引きます。
アーリーコックをしながら腰を回転させると、自然に肩が回るはずです。
ただし7番アイアンの飛距離を考えると、完璧に直角となるコックは必要ないはずですし、腰の回転もわずかな動きで十分なはずです。
実際の動きは少ないため、ミスショットになる可能性も少ないわけです。
後は距離感を確認すれば、すぐに実践で使えるはずです。
アプローチは7番アイアンを使ったピッチエンドランで!
ランニングアプローチは、7番アイアン以外に8番や9番またはピッチングウェッジなども使うと、ピッチ(飛球)とラン(転がり)の割合が変わっていきます。
上手なランニングアプローチの打ち方は、いつも同じ振り幅にして、クラブの番手を使い分けることで距離の違いを出します。
長い距離なら7番アイアン、短い距離ならピッチングウェッジになりますが、グリーンの速さなどで距離は変わるので、ある程度の実戦経験は必要になります。
なおランニングアプローチを打つ時のライは、フェアウェイ・エプロン・カラーなど短く刈り込んだところに適しています。
浅いラフでも打てますが、深いラフだと振り子ではなく、ラフの抵抗を受けないようにヘッドを打ち込むようなスイングが必要になります。
ラフでも打てるピッチショット、いわゆるピッチエンドランで打つことになるのです。
スイングするのであれば身体の捻転を考慮して、状況が許せば超安全な手打ちのパッティング方式でアプローチすれば、ミスが減ってスコアアップが期待できるはずです。
7番アイアンは転がすアプローチのほうが確実性は高い
7番アイアンとパッティングウェッジと呼ばれるチッパーのロフト角はほぼ同じです。
打ち上げて転がすアプローチよりも、パッティングラインに乗せたアプローチのほうがミスは少ないはずです。
グリーン周りの確実なアプローチは「転がす」ことです。