アプローチ用クラブになるのはウェッジだけとは限らない?!

最終更新日:2018/01/11

皆さんはアプローチをする際、必ずウェッジを使用しなければいけないと思っていませんか?

実はそんなことは全くなく、場面に応じて自分のクラブセットに入っている14本のクラブの中から、好きなものを選んでアプローチをしても良いのです。

バンカーも同じで、場面に応じてサンドウェッジ以外のクラブを使用しても全く問題ありません。

今回は場面に応じたアプローチのクラブ選択について説明します。

アプローチとは何かを考えよう

アプローチとは、基本的にフルスイングを必要としない残り短い距離の際に、振り幅を抑えて距離感を合わせてスイングをすることを指します。
つまり、人によってアプローチと呼べる距離感が違うということです。

全盛期のタイガーウッズはピッチングウェッジのフルスイングで150ヤード飛ばしたりしていたので、120ヤード以内は全てアプローチとして打っていました。
それは別次元として、一般的には100ヤード以内からがアプローチと思って良いのではないでしょうか。

自分のアプローチ圏内の距離に入ってきた時に、コースレイアウトにより選択するクラブを変え、攻略していくのがアプローチなので、必ずウェッジを使わなければいけないということはないのです。
そもそもウェッジがアプローチ用クラブという概念は捨てた方が良いのです。

ちなみに、タイガーウッズがマスターズでグリーン横ラフから3番ウッドでピンにピタリと寄せたのは衝撃的でした。
今でもyoutubeに残っているので興味があれば見てみてください。

アプローチ専用クラブはあるの?

アプローチ用クラブ=ウェッジというわけではないとお話しましたが、実はアプローチ専用クラブというものが存在します。

その名も「チッパー」と言います。
形的には、パターとウェッジを組み合わせたようなもので、非常に優れものです。

チッパーのメリットは絶対にダフらないということです。
ソールが滑りやすくできているので、パター感覚でストロークすると、自然とロフト通りの角度でボールが上がるようになっています。

こちらはフルスイングするとトップしやすいので、アプローチ専用クラブと言っても良いものになりますね。

最近では、チッパーも様々なロフトのものが販売されており、チッパーはランが出すぎるから上級者には向かないというデメリットがありましたが、角度を選べることによりチッパーでもランを抑えられるようになってきました。

アプローチが苦手で100切りが達成できていないゴルファーは、チッパーを買ってすぐに100切りできたなんて話を良く耳にするので、かなりの便利アイテムというのが分かります。

場面に応じてのアプローチ

場面に応じてクラブ選択を悩まされるアプローチですが、キャリーとランの関係性を頭に入れておくことが重要になります。

ゴルフボールは必ずキャリーとランを交えて飛んでいきます。
パターは転がるだけなので除外します。

特殊な打ち方(ランニングアプローチやロブショット)を行わなければ、ある程度のベースが分かるのです。

こちらが法則になります。
ピッチングウェッジ;キャリー4:ラン6
アプローチウェッジ;キャリー5:ラン5
サンドウェッジ;キャリー6:ラン4
ロブウェッジ;キャリー7:ラン3

このようなイメージになります。
この法則を理解できるだけでアプローチが上達します。

そもそもアプローチはボールの落としどころをイメージし、そこから寄っていくボールのラインを想像するものなのです。
従って、法則を知らないと想像もできません。
まずはこの法則を頭に入れて、状況に応じて使用クラブを選びましょう。

ちなみに”7番アイアンで打ったら?”という法則は分かりますか?

上記通りに当てはめていくと、7I;キャリー1:ラン9になります。 
落としどころからかなり転がるというのを想像しながら使いましょう。

法則が当てはまらない場面とは?

グリーンが砲台であったり、斜面に向かって打つ場面など、法則が当てはまらない場面も多々あります。
その場合には、アプローチにも技があり、その技を駆使することになります。

代表的な技はロブショット、ランニングショットになります。

まずロブショットとは、フワッとボールを浮かせ、ピタッと止める球のことを言います。またランニングショットとは、意図的にキャリーの割合を低くし、ランを伸ばす打ち方のことを言います。

ロブショットはランを出せないような状況で使う技になります。
使用クラブは基本的にサンドウェッジかロブウェッジとなり、後者はロブショット用のクラブと言っても良いくらいのクラブになります。

ランニングショットは上げる球よりもリスクが少ないので、基本的に転がす範囲が広く、ラフやハザードが障害にならない場面で使用します。
クラブはどのクラブでも使用でき、長い番手であればあるほどランの距離が長くなります。

法則が使えない時用にこういった高度な技の練習もしておくと良いでしょう。

バンカー用クラブも最近は販売されてきた

最近では、バンカー用のクラブ「B」という番手も出てきています。
こちらはバンカーを1発で出しやすくするためだけに作られた初心者、中級者に優しいクラブとなっています。

逆にアプローチで使用すると、やや刃の部分に当たりやすくなり、トップが出やすいですが、砂ではしっかりボールの下まで入ってくれるので、安心してスイングできます。

名称ごとに用途の意図が最近では分かりやすくなってきましたね。

PW- ピッチングウェッジ
AW – アプローチウェッジ
SW – サンドウェッジ
LW – ロブウェッジ
BW – バンカーウェッジ

サンドウェッジとバンカーウェッジは名称がやや被っているので、個人的には名称を変更してもらえると良いと思えますが、最近は度数表記のものが多いので気にしなくて良いかも知れません。
BWの位置づけとしてはチッパーと同じで、特殊クラブの扱いにするのが、収まりが良いでしょう。

○○用クラブでクラブセッティングをしてみよう

整理をするとこういうイメージになります。

ドライバー
1番距離を稼ぐ用クラブ
フェアウェイウッド
フェアウェイから距離を稼ぐ用クラブ
ユーティリティー
ラフからでも距離を稼ぐ用の使い勝手の良いクラブ
アイアン
グリーンに乗せる用クラブ
ウェッジ
ピンに寄せる用クラブ
パター
カップに入れる用クラブ

このように分けて考えて、足りないクラブがないかを確認しましょう。

これで、もしも苦手な分野に特化したクラブを足せると良いわけです
チッパー
アプローチ苦手な人用
バンカーウェッジ
バンカーが苦手な人用

このように自分のクラブセッティングを、この中から14本入れられると良いでしょう。

そのうち、将来的にはラフが苦手な人用クラブや、パターが苦手な人用の特殊クラブなんかも出てくる可能性は否めません。

ゴルフを楽しく回るために、道具の工夫も大事になりますね。

ショートゲームでスコアは決まる!

結論として、ある程度スコアが伸びると、ショートゲーム次第でスコアが決まるようになります。
即ち、アプローチは相当な重要度を占めてくると思ってください。

アプローチでは、「寄せワン」と呼ばれるものがあり、寄せて1パットで入れることで、スコアが安定し向上します。

理想のアプローチをするには、落としどころにボールを落とすことが重要になります。
落としどころに落とせるようになったら、その後はランの想像力になります。

想像力は法則に従い、そこから技を駆使したり法則通りに打ったりと、しっかりコースマネジメントをすることが大切になります。

アプローチ上達して、短期スコアアップを目指しましょう。