パッティングの際にボールを置く位置はどう決めている?

最終更新日:2018/01/03

パッティングはゴルフの中でもクラブやグリップと色々なタイプやスタイルがあります。
しかし肩や腕、手を動かすことによってパターヘッドの動きをコントロールしてボールを転がすのは、どんなスタイルであっても同じです。

何よりパットの成功率を高めるためには、テンポやリズム、そしてボールを置く位置が重要になります。

実はボールを置く位置は、シャフトの位置によって変わってくるのです。
詳しく説明します。

パッティングでのボールの位置が深く関係するのはオフセット

パッティングの際のボールを置く位置は、左寄りが基本と言われています。

しかしプロゴルファーを見ていると真ん中であったり、若干左寄りであったりとそれぞれです。

実はその理由として、パターの『オフセット』が関係しています。
オフセットとは、パターのフェース面がシャフトの左側に対し、どれだけ中に入っているかと言うことです。

そんなパターのオフセットには代表的なもので3種類あります。

1つ目はシャフトを垂直に見て、シャフトの外径右側にフェース面が重なるフルオフセットです。
2つ目はシャフトの中心線とフェース面が重なるハーフオフセットです。
3つ目はシャフト外径左側とフェースが重なるオフセットなしです。

この3つの中で最も多く使われているのがフルオフセットです。
それはフェース面がシャフトよりも引っ込んでいるので、ボールの位置がセンターに構えやすく、インパクト時にセンターを外しても、シャフトの回転軸上にフェースがないので、フェースの傾きのズレが生じにくく、一番簡単で易しいパターとなり人気が高いからです。

オフセット無しでのパッティングのボールを置く位置

オフセット無しのパターは、主にセンターシャフトに近い位置にシャフトが入っている物が多いです。
フルオフセットと全く逆と考えると覚えやすいでしょう。

インパクトの瞬間にイメージよりも一瞬早くボールにフェースが当たります。
ですからフェースが閉じる前にボールに当たりやすくなるので、引っ掛けのミスを減らしてくれます。
ボールを芯と面で捉える感覚でパッティングをする人にオススメのタイプです。

このパターの場合、ボールを置く位置は一般的に言われている左寄りです。
オフセット無しの場合、ボールを真ん中に置くとパターヘッドはボールの更に右にセットされることになります。
そうなるとボールに当たるタイミングが早すぎ、インパクトで打ち込んでしまいやすくなります。
インパクトで打ち込んでしまうと上手く順回転にならないので、変に曲がったり急ブレーキが掛かったりします。

オフセット無しのパターは、インパクトで芯を捉えられなかった時のフェースのずれの影響を受けやすいのが特徴です。

こういった理由からボールを左寄りに置いた方が打ちやすい人や引っ掛けのミスが気になる人はオフセット無しのパターが良いでしょう。

フルオフセットでのパッティングのボールを置く位置

フルセットのパターは、フェース面がシャフトの太さの1本分後ろ側にあるタイプです。
目標方向に対してフェースが引っ込んでいるので、一瞬インパクトが遅くなります。

パッティングの動きは小さいですが、スイング同様テークバックでフェースが開き、フォローで閉じながら動きます。
ですからインパクトのタイミングが遅れるとフェースが閉じてボールをヒットしやすくなります。

そのため押し出す癖があり、右へ外すミスが多いゴルファーはフルオフセットがオススメです。

ボールの位置は先にも話したように、真ん中に置きます。
左寄りにボールを置いて構えていたゴルファーには、最初は違和感があるかもしれませんが、練習していくうちに構えやすくなるだけでなく、ストロークもしやすくなるでしょう。

パッティングでのボールを置く位置を雑誌やネット等で調べると、大体中央より左寄りと書いてありますが、以下の点で変わることだけは忘れないでください。

・自分のストロークの癖
・構えやすさ
・オフセット

ハーフオフセットでのパッティングのボールを置く位置

ハーフオフセットのパターは、名前の通りフルオフセットとオフセット無しの中間です。パターのフェース面がシャフトの太さの半分後ろ側にあるタイプです。
L字型やトゥ側に重心があり、シャフトがヒール寄りに入っているパターが多いです。

ボールを置く位置も2つのタイプの中間地点になりますが、自分が構えやすく、ストロークしやすい位置に置くと良いです。
ただ右寄りにだけは置かないようにしましょう。

最初にお話しましたが、人によってパッティングの際の構えやすいボールの位置は違います。
だからこそそれに合わせてパターのタイプを選ぶのですが、ハーフオフセットの場合は実際にパッティングしていく中でベストなボールの位置を見つけ出すようにしてください。
回転運動でしっかりインパクトをしていく打ち方のゴルファーにオススメです。

ただ良く言えばオフセット無しとフルオフセットの中間ですが、悪く言えばどっちつかずなので、癖のあるゴルファーや偏ったミスがあるようなゴルファーには難しいでしょう。

パターを選ぶときはオフセットも考えて

パターを購入する際に、ヘッドのタイプやシャフト、グリップで悩むゴルファーは多いですが、オフセットのことまで考えている人は少ないように思えます。
それどころか「オフセット」の存在自体を今回初めて知った人もいるのではないでしょうか。

見た目が似ていてもオフセットの大きさが違うパターもたくさんあります。
ヘッドタイプの効果とオフセットの効果を上手く合わせることで、より自分にぴったりのパターを見つけることができます。

ゴルフショップへ行ったらまずはヘッドタイプを絞り、その後オフセットにも注目しましょう。
例えば様々なメーカーで取り扱っているピンタイプ(トゥヒールタイプ)のパターであっても、オフセットに注目するとネックの形状が違ったり、オフセットの大きさが違ったりします。
オフセットの大きさは並べて比較しないと気づかないくらいのものもあります。

またパッティングの際の置くボールの位置をあまり意識していないゴルファーは、3種類のオフセットすべてを試打してみてください。
もちろんそれぞれ違うタイプのヘッドで、それぞれ違うタイプのオフセットを試打してください。
すると驚くほど打ちやすい1本に出会うことができる可能性が高いです。

左右の位置よりも目の真下!

オフセットによりパッティングの際のボールの位置が左寄りだったり、真ん中だったりすることは分かったでしょう。

しかし実はそれ以上に大事なボールを置く基本的な位置があります。
それは目の真下に置くことです。

目とボール、そしてカップが一直線になるところにボールを置いて構えることが一番の基本であり、最も重要なことです。

グリーンのライン上に目線が来るように構えてください。
感覚だけでアドレスしてしまうと、どうしても目の真下に置くことは難しいです。

その感覚を掴むための簡単な方法があります。
それはアドレスした際に、目の位置からボールを落とすことです。
そのボールが落ちた地点が目の真下になります。

左寄りにボールを置く人であれば左目の位置からボールを落とすと良いでしょう。
真ん中にボールを置く人であれば両目の間からボールを落とすと良いでしょう。

最初はボールが近く感じ、違和感があるかもしれませんが、ボールとカップを一直線に繋いでいるのでボールを打ち出しやすくなります。

知識を持つこともゴルフ上達への道

ゴルフは地道に練習を続けることが大事と良く言われます。
そしてパッティングは感覚的な要素もあるので練習量と比例するでしょう。

しかしそれだけではなくゴルフに関する知識を持つことも大切です。
知識がある人とない人ではゴルフの進歩は違います。

特にクラブ選びに関しては知識が無いと自分に合ったクラブを選ぶことができません。
自分に合ったクラブを使うこともまた上達への近道になるのです。