ミズノのMPは上級者向けや難しいといったイメージが強いですが、そんなMP史上最も易しいと言われているモデルがMP54です。
MPの中でも優しいと言うだけで、結局難しいのではないかと、ついつい疑ってしまうゴルファーもいるのではないでしょうか。
本当に優しいのか、MP54の特徴から試打の感想などを紹介します。
ミズノのMP54の特徴は
実際試打をする前に、ミズノのMP54アイアンの特徴を見ていきましょう。
MP54アイアンのコンセプトは「上級者の求めるやさしさと、独特の柔らかい打感を兼ね備えた軟鉄鍛造アイアン」です。
MPシリーズの中では最も大きな慣性モーメントとなっていることから、MP史上最も優しいと言われているのです。
最大の特徴としては、アンダーカットキャビティ構造による深い重心設計になっていることです。
そしてキャビティバックのインパクトエリアを肉厚にすることで、軟鉄鍛造独特の柔らかい打感をも実現しています。
飛びに関しても、MP最大のストロングロフトとセミグースネックに仕上げていることで、従来のものよりも飛距離アップを可能にしています。
軟鉄鍛造は難しいイメージが強いですが、これらの工夫により軟鉄鍛造でもより優しい作りになっていて、中級者でも十分使いこなせるクラブになっています。
しかしMPシリーズを既に愛用しているゴルファーにとっては物足りなさを感じるかもしれません。
ミズノのMP54を実際に試打したゴルファーの感想①
試打スペックは、ミズノMP54アイアンの7番、シャフトはダイナミックゴールドS200です。
打感はマイルドで、軟鉄らしい手に優しい感じがしてとても心地よい印象です。
MPシリーズではあまり見られないアンダーカットキャビティの良いところが全面に出ていて、ボールは上がりやすく難しさをそこまで感じません。
MPシリーズは上級者向けで敷居が高いと思っているゴルファーにとっては、易しさとか通常使っているクラブのような親しみやすさを感じ、どこか安心感があるかもしれません。
安定性に関してもとても寛容で、慣性モーメントが大きなだけあって、インパクトエリアをより広く感じます。
飛距離性能は、現代のアイアンで考えると比較して標準的なイメージを受けるかもしれませんが、ストロングロフトな分やはり飛ぶ印象は受けます。
現在使っているクラブとの距離感の差に慣れる必要があるでしょう。
操作性はさすがMPだと言う印象で、左右に同じように上手く反応し曲げることができます。
ミズノのMP54を実際に試打したゴルファーの感想②
試打スペックは先に紹介した試打感想と同様のMP54アイアンのスペックです。
アスリートモデルらしいほぼストレートなネック形状で、ヘッドもイメージよりは小ぶりで、易しさの割にはシャープな印象で構えやすさを重視するゴルファーも納得の構えやすさです。
方向性は、掴まり具合は程よくニュートラルな印象です。
ストレートを意識して打てばストレートからややドローが出やすい感じです。
直進性もMPアイアンとしてはかなり優秀です。
曲がりやすい感じもなく軟鉄キャビティー程度の直進性はあります。
MPアイアンとしては最も易しい部類に入るでしょう。
多少打点がぶれても距離や方向性を失うことはありません。
MPマッスル同様とはもちろん言えませんが、インパクトの瞬間の柔らかさと共に伝わってくるしっかりした打感はさすがMPで、軟鉄キャビティとして最高の打感です。
しかしMPマッスルを愛用している人はただ違和感しかないでしょう。
操作性は悪くはないのですが、易しくなった分直進性が強めなので、曲がり幅や操作の範囲は狭めな印象を受けます。
ミズノのMP54を実際に試打したゴルファーの感想③
試打スペックは、ミズノMP54アイアンの7番、シャフトはNSPRO950GHのフレックスSです。
クラブを持つと重量がやや軽めに感じ、グリップも細めのイメージです。
もちろんこのあたりは自分に合わせてカスタマイズすることができるので問題ありません。
とにかく驚かされるのは弾道の高さです。
MPシリーズを使用している人であれば分かると思いますが、MPでここまで高弾道のクラブはないでしょう。
慣性モーメントが高いのもあって、球の掴まりは良い感じです。
従来のMPシリーズは、クラブを使いこなすイメージですが、MP54はクラブ自身が仕事をしてくれる感じです。
オートマチックにボールを上げてくれ、ボールを掴まえてくれるので、オートマチックにハイドローが打ちやすいモデルでしょう。
MP史上最も易しいと言われていますが、それでも初心者には難しいでしょう。
MP入門用と考え、80台を目指す中級者がステップアップのために挑むアイアンと考えてください。
ミズノMP54に関する様々な評価
試打とは違って実際に購入してミズノのMP54を使用している人たちの評価も知りたいですよね。
試打は多くても数回ですから、実際に使っている人たちの評価はまた試打感想とは違うかもしれないので一緒に見ていきましょう。
43歳男性、平均スコア93~100は、MPが憧れでMP54が易しいと言われていることから手にすることに決めました。
今まで使用してきたアイアンと比べるとやはり難しさを感じますが、練習を重ねれば上達を助けてくれるアイアンです。
ミスを分からせるようにミスショットとスイートスポットとの差をはっきりと分からせることで、練習したいと思わせる成長を促してくれます。
彼くらいのレベルであれば易しいと言えどもそれなりの難しさは感じるようですが、上達を促してくれる感想から高評価をしています。
また42歳男性、平均スコア83~92は、ストロングロフトによりイメージ以上の飛距離を手に入れています。
しかし打感にミズノのコンセプトで語られているような柔らかさは感じませんでした。
トータルバランスでは良いですが、打感・飛距離・操作性の全てをこのクラブに求めるのは難しいでしょう。
やはり80台を出してくるレベルのゴルファーには評価はいまいちなようです。
MPシリーズの中では易しい
ミズノのMPシリーズを使うことはゴルファーの憧れでもあります。
軟鉄鍛造のマッスルバックを格好良く使いこなすのは上級者やプロのイメージ。
MPシリーズも生産中止になったのものを合わせるとかなりの数のモデルが出ています。
もちろんたくさんある中で難しいものもあれば、易しいものもあります。
MP54はそういった数あるMPシリーズの中でも易しい方と言われているだけです。
また評価を見て分かるように、ゴルフクラブとの相性とは人によって千差万別です。
ですから、MP54を非常に難しいと感じる人もいるでしょう。
逆に難しいと言われているMP4を打ちやすいと感じる人もいるのです。
後者は歴代MPシリーズの中で最もトップラインが薄くヘッド形状もシャープで、MPシリーズトップクラスの難易度と言われているので稀なケースではあるでしょう。
しかしクラブの難易度は一概には言えないのは確かです。
だからこそ試打を何度も重ねてクラブを選ぶべきなのです。
ミズノのフィッティングシステムを活用
今回はMP54に注目してお話してきましたが、中古を合わせるとMPシリーズはかなりの数あります。
また根強い人気から中古市場でも良く目にするモデルでもあります。
難しいイメージが強いかもしれませんが、ミズノのフィッティングシステムでフィッティングしてもらうと、今後の自分にぴったりのクラブを見つけ出してくれます。
MPを使い出すと他のクラブを使えないと言うゴルファーが多いので、上達ごとにフィッティングを重ねていくと、ゴルフ上達を上手く導いてくれるでしょう。