各ゴルフコースでは、月例競技が行われます。
アマチュア参加の競技ですが、仲間内でのコンペと違い、多くのプレーヤーが参加します。
特にマナーやルールに注意し、実戦と同じように取り組む必要があるでしょう。
例えば、ボールは公認された1種類のボールしか使用することができません。
こんなこと仲間内のラウンドでそこまで厳しくルールに沿うことはないですよね。
そこで今回はあまり聞きなれない月例競技にある「ワンボール・ルール」についてお話していきます。
各ゴルフ場で行われる月例競技とは
月例競技とは、各ゴルフ場で毎月定期的に開催される競技会やトーナメント大会のことを言います。
日本にある多くのゴルフコースでこのような月例競技が開催されています。
参加することで技術を磨いたり、メンバー同士の交流の場にもなります。
あくまでも競技会なので、コンペのような懇親会のような雰囲気はありません。
しかしそれが、実戦に慣れ、テクニックを向上させるためには良いのです。
また日本ゴルフ協会から発行されているルールブックに則ってプレーしていくので、ルールブックを携帯する必要があります。
ゴルフ場によってはキャディ付もありますが、そうであってもキャディさんに確認しながらルールブックもしっかりと確認してプレーするようにしましょう。
初めて月例競技に参加すると、慣れない雰囲気に緊張すると思います。
しかしそれ以上に、普段の自分のラウンドがどれだけルールやマナーをしっかりと守っていないかと言うのを知ることになるはずです。
もちろんプライベートで、ワンボール・ルールのように厳しくする必要はないです。
でもルールにあるくらいなので、それではダメなそれなりの理由があるはずです。
月例競技であるワンボール・ルールとは
月例競技の中でも一番気をつけなければならないルールが、「ワンボール・ルール」です。
普段仲間内でするプライベートラウンドばかりしているゴルファーには、あまり聞き慣れないルールかもしれません。
しかしこのルールは、もちろんプロのツアートーナメントでも採用されているのです。
ワンボール・ルールとは、正規のラウンド中に違うブランドやモデルのボールへの取り替えを禁止するルールです。
数字だけが異なるものは同じブランド・モデルの球になります。
例えば、タイトリストのProV1でプレーすることを宣言し、ラウンド途中にキャロウェイのような違うブランドのボールはもちろんですが、同じメーカーでもタイトリストProV1xのようなモデルの異なるボールにも変更できないのです。
違反した場合は、違うボールでプレーしたホールが1ホールであれば、2打罰を科せられます。
数ホールだった場合は、4打罰が科せられます。
違反が判明したホール以降は元のボールに戻してプレーしなければなりません。
それを怠れば失格となってしまいます。
ワンボール・ルールが出来た訳
ワンボール・ルールの無かった時代は、飛距離が必要なロングホールでは、ツーピースボールを使用し、スピン性能が重要になるホールではバラタ糸巻きボールを使用するなど、ホールごとにボールを使い分けるプロが多かったようです。
そのバラタ糸巻きボールが良く使われていた時代の1989年にワンボール・ルールは定められました。
しかし現代のボールは、飛距離とスピン性能の両方に優れたボールが主流になっています。
そうなると、ワンボール・ルールは意味を成さなくなっていると思いませんか。
またプロゴルファーになると契約している会社のボールしか使わないし、そのボールはもちろん契約先から支給されるので、ルールでなくてもワンボールでプレーするのが当たり前になっています。
そういったこともあって、2009年にJGAはアマチュア競技にはワンボール条件を採用しないと決めました。
公認球であれば、ホールごとに使用球を取り替えてもよくなったのです。
ですから現在はゴルフ場によっては、月例競技のルールから外しているところもあるかもしれません。
今一度チェックしてみてください。
月例競技で手持ちのボールが無くなったら
月例競技のワンボール・ルールの元、もし自分で用意していたボールを使い切ってしまった場合はどうすればよいのでしょうか。
運よく同伴競技者が、同じブランド・モデルのボールを使っていれば、ボールを借りても問題ありません。
ゴルフのルールでは、同伴競技者から借りることが禁止されているのは、クラブだけです。
ですから、同伴競技者からボールを借りても違反にはなりません。
しかし同伴競技者が、別のタイプのボールを使用していたら、借りるに借りられないので、途中棄権と言うことになります。
万が一借りられたとしても、ちょっと格好悪いので、月例競技に参加するときは十分なゴルフボールを準備しておくようにしましょう。
もちろんプロのトーナメントと違って、お金や人生が掛かっているわけでばないので、月例競技ではそこまで厳しくしないゴルフ場もあるかもしれません。
またボールに余裕があるのなら、ブラント・モデルが同じまま、ホールごとに新しいボールを使用することができるでしょう。
ゴルフボールに掛かる費用負担
みなさんは、ゴルフボールにどのくらいのお金をかけていますか?
初心者ゴルファーであれば、ラウンドでボールを無くすこと必至なので、ゴルフショップ等で販売されている数十個1,000円程度のロストボールを使用しているのではないでしょうか。
ゴルフボールと言ってもピンからキリまであります。
ゴルフボールの良し悪しは、スピン量・打感・正確さ・飛距離・直進性・耐久性で決まります。
高いボールになると、これら全ての項目において優れています。
しかし安価なお手頃ボールになるとスピン性能とコントロール性能と打感が劣ります。
最もよく出回っているボールは、1ダース1,000~2,000円で買うことの出来るツーピース(二層構造)です。
プロや上級者が好んで使用するボールは、スリーピースもしくはフォーピースのコア、ケースカバーと言う構造で、カバーにウレタン樹脂を使用しているものです。
そういったボールは、比較的安価なものでも1ダース4,000円くらいはします。
月例競技でもしワンボール・ルールが採用されていた場合、2ダース準備したとして、毎回8,000円の負担が掛かってしまうのです。
月例競技で一番重要なこととは
ワンボール・ルールに限らず、月例競技でしっかりとゴルフのルールを知っておかなければなりません。
カジュアル、ウォーターハザード、アンプレイヤブル、カート道などの救済処置を知らないと処置に時間が掛かってしまいます。
ニアレスポイントを取れるか、ドロップの範囲内にドロップできるか、自分のマーカーを呼んで処置をします。
間違った処置をすればマーカーが注意されます。
救済処置が分からないときはマーカーに聞くのです。
そのマーカーなのですが、月例競技では自分が誰かのマーカーになります。
ですから救済処置を聞かれても知らないと自分も困ることになるのです。
自分のスコアも数えて良いですが、マーカーは同伴競技者のスコアを数えて提出しなければならないので、自分のプレーだけに一生懸命になりすぎてはいけないのです。
同伴競技者のプレーも見て、ルール違反がないかなどをチェックしなくてはいけません。
スコアの過少申告はプレーヤーの失格になってしまうので、提出するときは、最後に間違いがないように本人にもチェックしてもらうようにしましょう。
月例競技はメンバーでないと参加できないので
月例競技のルール等について話してきましたが、参加しようにもメンバーでないと月例競技には出場できません。
だったら関係ない!とか思わないでください。
パブリックゴルフ場での月例競技であれば、誰でも参加可能ですし、アマチュア競技大会もある程度のハンディがあれば参加できます。
仲間内でのラウンドだけでなく、そういった競技大会等にも参加して自分の実力を知ることで、更なるモチベーションになります。
最初は緊張するかもしれませんが、どんどん挑戦してみましょう!