最近では宅急便業界に影響があるほど、インターネットで買い物をする人が増えています。
なぜならネット販売の方が安く購入できると言う消費者には嬉しいメリットがあるからです。
ゴルフクラブは、実際試打をしてみて買うことをオススメしますが、試打をして同じタイプをインターネットで購入なんて買い物上手な人もいるでしょう。
しかし最近はドライバーやアイアンなどゴルフクラブの偽物が多数出ています。
現物を見ず偽物を買うことのないよう、アイアンの偽物に関して詳しくお話していきましょう。
2パターンの偽物アイアン
偽物アイアンには、2種類あります。
1つ目は、本物を真似て作ったコピー商品です。
ブランドバッグなどでもよくありますが、デザインから書いてあるメーカー名や型式など全て同じように作られているものです。
最近はコピー技術も高くなっており、判断が難しい精巧なものもあります。
もちろん「見た目」が精巧と言うだけで、さすがに性能まではコピーできていません。
外観こそそっくりですが、異常に重たかったり、素材のよく分からないシャフトで驚くほど硬かったり、ゴルフクラブとしての機能性はほぼゼロです。
2つ目は、本物を真似ては作っているけれども、メーカー名や型式は全く違うものです。
洋服などで、「PUMA」が「TUNA」と名前を変え、ロゴもチーターがマグロになっているものなどを目にしたことがありませんか?
ですからそれを購入してしまったというのは、自分の確認ミスと言っても良いかもしれません。
またそういったものはゴルフクラブとしては破格の安さなので、まず疑ってかかる人がほとんどだと思います。
偽物アイアンの騙され得のケース
偽物アイアンでも全く使いものにならない超悪徳なケースもあれば、そうでもないケースがあります。
偽物の多くは、クラブヘッドのみ偽物で、シャフトやグリップは名の知れたメーカーの本物を選べるようになっています。
そこが偽物と思わせないテクニックとも言えます。
このような「カスタム販売」は、魅力的であるし、本物感があることから、非常に騙されることが多いので気をつけましょう。
しかし、本物のシャフトを選択できるということは、それがあなたと相性が合うという可能性もあります。
ゴルフクラブとは何よりもフィーリングや相性が大事になるので、偽物ヘッドと本物シャフトの組み合わせがピタリと合うラッキーなことが起こるかもしれません。
超悪徳なケースでない限り、偽物アイアンを安く購入して得するケースも無きにしも非ずです。
このようなカスタム仕様の偽物アイアンのほとんどはネット販売です。
希望のヘッドを選び、シャフトやグリップを組み合わせて、完全カスタムで作り上げ受け取るシステムになっています。
騙され得と言っても、あくまでもヘッドは偽物なので、性能が本物に劣ることは間違いないです。
偽物アイアンの見分け方【見た目】
偽物アイアンの見分け方なのですが、見た目で見分けられることと、実際に手にしないと見分けられないこともあります。
ネット購入と考えると、後者は購入後に気づくと言うことになってしまいます。
まずは、見た目で判断する見分け方からお話します。
メーカーのロゴや印刷文字が本物に比べ、粗く汚いです。
粗く汚いと言っても、これも最近は精巧にできているので、本物と見比べれば判断できるといったところまできています。
偽物だけを見ても粗く汚いとは判断しづらいです。
またヘッドやシャフトの塗装が粗く汚いです。
これもまた最近ではよく見ないと判断が難しいです。
そしてグリップのロゴ印刷が汚いです。
これは塗装も剥げていたりして意外と分かり易いです。
ゴムへの印刷技術が高いのか、コストがかかるのか分かりませんが、それもあってグリップはあえて本物を扱っている偽物会社が多いのかもしれません。
偽物アイアンの画像はネットでたくさん見つけることができます。
それらは本物と偽物の画像を並べてあるので、見比べることができます。
違いはあるものの、あまりもの精巧さに驚くでしょう。
偽物アイアンの見分け方【スペック】
ネット購入の際は役立たないかもしれませんが、本物として中古ショップに陳列されている可能性もあるので、実際手にして分かる見分け方も知っておきましょう。
偽物アイアンは、素材等の関係もあるのか、本物に比べ重たいです。
またアイアンセットであれば、番手と番手の重量バランスが均一でなくバラバラです。
メーカー販売であっても番手ごとの重量は記載されていません。
ですから番手間の重量バランスを正確に知りたい場合は、メーカーに直接問い合わせるしかありません。
また正確とは言い切れませんが、ネットで調べれば、各番手の重量や番手毎の重量バランスが紹介されているでしょう。
もちろん実際に本物のアイアンセットの重さを量る方法もありますが、ちょっと手間が必要になってしまいます。
だいたいの目安で言うと、7~10g間隔で設計されているメーカーが多いです。
それからシャフトの硬さが表示されている硬さと全く違います。
シャフトの硬さは、ショットへの影響が大きいので、試打をしてみてしっかりと判断するようにしましょう。
そしてグリップのゴムの肉厚が薄いです。
このようなグリップは劣化も早いですし、手にしっくりと馴染むこともありません。
見た目同様にグリップの判断が一番容易にできるでしょう。
偽物アイアンで多いのがミズノ
偽物アイアンに関してネットで検索すると、被害が一番多いのが、ミズノです。
特に、ゴルファーの憧れアイアンである「MPシリーズ」の偽物が多発しているようです。
しかも被害に気づくのが、シャフト付け替えなどさらなるカスタマイズをゴルフ工房へ依頼したときに工房の人が偽物と気づくパターンです。
それまで本人は全く気づかないほどの精巧さなのです。
まずミズノに関して知っていて欲しいのは、ヘッドだけの販売はしていません。
小売店が大きかろうが、小さかろうが、ヘッドのみの出荷は絶対にしてもらえません。
故にヘッドだけの販売である場合は、ほぼ100%偽物です。
アイアンはドライバーやパターと違い、構造が単純で刻印等も少ないので、見分けるのが非常に困難です。
番手の文字や刻印は1mm以下の違いしかありません。
フェースのスコアラインが偽物は、溝が浅く細いです。
見た目での判断は難しいですが、実際に打つとボールが全く止まらないでしょう。
形状は、ミズノマニアであれば構えた瞬間に気づくほど、不細工です。
あまりもの不細工さにミズノマニアの人は大激怒でしょう。
ミズノの偽物アイアンの性能やいかに
偽物アイアンを掴まされても、性能が同じなら何の問題もないでしょう。
しかし、そんなのはミズノのプライドが許さないです!
まず軟鉄鍛造でない可能性は非常に高いです。
MPシリーズであっても偽物であれば、軟鉄鋳造でしょう。
たとえ軟鉄鍛造であったとしても、ミズノの軟鉄鍛造技術は熟練のたまものなので、真似することは不可能です。
また偽物アイアンは、安さが売りなので、軟鉄鍛造で偽物を作ってしまっては、元が取れなくなってしまいます。
ミズノが好きな方なら、ここでお気づきと思いますが、そうなるとミズノの最大の特徴かつ魅力である「打感」に大きな違いがでます。
前述したように、スコアラインの溝も浅いのでボールは止まらないですし、ロフト角やライ角もバラバラなので、安定したショットが打てる確率は皆無です。
偽物アイアンの性能は、本物とは雲泥の差なのですから。
本物のアイアンは、メーカーが時間やお金、職人さんたちのプライドをかけて作り出したアイアンです。
悪知恵を絞って作り出したような偽物アイアンが少しでも同じ性能を出せたら、メーカーの方が大きなショックを受けるでしょう。
比べるのも失礼なくらいかもしれません。
偽物をつかまないためには
ゴルフクラブは、性能や品質がよくなればなるほど高額になります。
良いものをより安く購入したいという皆さんの気持ちは理解できます。
でも「安物買いの銭失い」です。
オークションなど信用の置けないところでの購入は極力控えましょう。
中古品の購入であっても、様々なサイト等を見て目を養ってからにしましょう。
何よりも極度に安い新品クラブは、最初から怪しんでかかることをオススメします。
ネットで安く買うのであれば、まずはネットで相場を知ることから始めましょう!