「フォアー!」前に進めない!ゴルフルールobにまつわる話

最終更新日:2017/03/13

前に進む事が出来ないobは、スコアメイクやメンタルに大きく影響してきます。

ゴルフのルールでobは1打罰と一見シンプルなルールに思われますが、実はobにまつわるルールは、意外にも沢山あります。

またobの後のショットは、冷静に準備や判断が出来にくくなってしまいます。

obの後、ミスを最小限に食い止める為にもルールをしっかり理解しておきましょう。

【ゴルフルール】ob(アウトオブバウンズ)とは

ゴルフでob(アウトオブバンズ)の意味は、ホールの区域外の範囲を示します。

各ホールに白杭、白線で区域を示しています。
この区域を超えてしまった場合をゴルフルールでは、obと定義されています。

プレーの区域外を「アウトオブバウンズ」と呼びこれに対して区域内「インバウンズ」と呼びます。

ゴルフ場には、白杭白線以外にハザードの範囲を示す、赤杭赤線、黄杭黄線があります。
しかし、同じ杭や線で範囲を示していますが、ルールの違いが生じます。

obの白杭白線の場合は、杭と線上にすこしでもボールがかかっていればホールの範囲内となりobとはなりません。
対して赤杭赤線、黄杭黄線の場合は、ボールが少しでもかかっていればハザードの範囲内となるのです。

いづれにしても大きくスコアに影響するので、杭のみで示されている場合には、杭と杭の間を結んで同伴競技者の立ち合いの元に判断することが重要です。

その他に、赤杭、黄杭は、ショットの妨げになる場合はルールにより「動かせる障害物」となり杭を無罰で抜く事が出来ますが、白杭の場合は杭に寄りかかってボールが止まっていても白杭は、「固定物」となり杭を抜く事が出来ませんので注意してください。

白杭を抜いてしまった場合はルールにより2打罰となってしまいます。

 

【ゴルフルール】obにはローカルルールも適用される?

ゴルフルールでは、最初のショットがobになった場合はobの1打罰を付加して打ち直しを行い次のショットは3打目となります。
この場合はティーショットのobであればティーグランドからティーアップして打ち直すことが出来ます。

打ち直しや、暫定球のショットの打順は、全員がティーショットを打ち終えた後となります。

ティーグラウンド以外の場所は、出来るだけ近くの場所からボールをドロップして打ち直す事になります。
この場合は、打順に関係はなく、直ちに同伴競技者に告げて暫定球をプレーしてください。

このゴルフルールの他に、obになった場合打ち直しや、暫定球をショットせずに前に進む事の出来るゴルフ場の独自のローカルルールも存在します。

プレーの進行の関係上、obの次のショットの為に特設ティーを設定しているゴルフ場がほとんどです。
その場合は、ロングホールやミドルホールなら、その場所から4打目、ショートホールでは3打目などのゴルフ場の独自の設定がされています。

よく、「前4から行きます」などの言葉を耳にしますが、この場合は最初のobのショットの1打と1打罰を付加することなく前に進む事が可能で、特設ティーから4打目を打つということになります。

プライベートでのゴルフでは、特設ティーを使用するか否かは、本人の判断は自由です。但し、あくまでのローカルルールなので、競技ゴルフでは、特設ティーを使用することはできません。

 

【ゴルフルール】obになった場合の暫定球の処置は重要

obを打ってしまった、あるいはobや紛失球の可能性がある場合には、プレーの進行の妨げにならないように暫定球を打つことになります。

暫定球を打つ場合は、必ず同伴競技者に暫定球を打つことの宣言をしなければなりません。
「打ち直します。危ないかも知れないから打っておきます。暫定打ちます。」では、暫定球の宣言をしたことにはなりません。

ここでは「暫定球を打ちます。」でなければなりません。
つまり暫定球と言う言葉が明確に入っていなければならないと言うことです。

その際に最初のボールと暫定球の区別が出来る様にブランドと番号を宣言しておくことが重要です。

ボールの区別の宣言をしなくとも、ゴルフルール上罰はありませんが、最終的には、プレイヤーは自分のボールである事が不確実な場合は、本人が自分のボールであることを証明しなければなりません。
そして、暫定球の宣言をせずに、ショットを行った場合は、最初のショットしたボールを放棄したことになり紛失球の扱いになります。

最初のボールがobではなく、インバウンズにて発見できても、暫定球でプレーを進めることになるのです。

その他、明らかにob方向にボールが飛んでしまっても、ホールの形状によっては、ボールの着地した場所を必ずしも目視できる訳ではありませんし、イレギュラーなバウンドや障害物や木などに当たりobを回避できる場合もあるので、打ち直しの場合は暫定球の宣言をするべきなのです。

これを怠ってしまったばかりに大きくスコアに影響するわけですから、ピンチの時こそ冷静な判断が必要ですよね。

 

【ゴルフルール】ボールの捜索と暫定球の定義

ゴルフルールでは、ボールの捜索については5分間となります。

では、どの時点から5分間になるかと言うと、ボールがあると思われる場所に到着し捜索を始めた時点からになります。

例えば3分間探してプレイヤー本人が捜索を断念し、暫定球を選択する宣言をしたとしても、その直後に同伴プレイヤーがボールを発見し、本人のボールと確認できた場合は、最初にショットしたボールでプレーを続行しなければなりません。

最初にショットしたボールが5分以内に発見できれば、自動的に暫定球は効力失いますので直ちにピックアップしなければなりません。

また、最初のボールがobを回避していたが、次のショットを行うには良い状況では無い為にアンプレアブルを宣言した場合のケースについて説明します。

この場合アンプレアブルのルールに基づき最初のボールを最後にショットした場所からの打ち直しを選択したとします。

しかしここでは、暫定球でプレーを進める事は出来ません。
暫定球はあくまでも、obや紛失球のおそれがある為にショットしたボールであり、再度アンプレアブルの為のショットを打ち直すことになるのです。

 

ゴルフルール自分のボールである事の証明はプレイヤーの義務

先の章で、暫定球をショットする際に、ブランドや番号を告げる事が重要である事にふれましたが、ゴルフ場には紛失球や隣接ホールから打ち込まれたボールなどがたくさんあります。

そのため、同じブランドやカラーボールの色で、自分のボールだと思い込み誤球をしてしまい、グリーン上でボールをピックアップした際に誤球である事が発覚する事も多々あります。

正球が実はobにもかかわらず、誤球した場合はobの1打罰+誤球の2打罰となり、さらに前に進む事が出来ない最悪の事態を招く事になってしまいます。

その他にも、暫定球を打ち、暫定球と最初にショットした正球が近くで発見された場合、同ブランドの同じ番号のボールを使用していると、どちらが正球であるか判断が出来ません。
この場合は、ルール上紛失球の扱いになってしまい2打罰を受け、元の場所から打ち直しをする事になってしまいます。

防止策として、自分のボールに独自のマークやイニシャルを記入しておく、暫定球を打つ時の為にボールの番号を1、2、3などの順番に用意しておく事や、同じ番号の場合はディンプルの部分に●、●●、●●●と識別のマークを記入しておくと非常に便利です。

 

obにまつわるその他のルール

ゴルフルールは非常に複雑で分かりにくいですが、理解しておくとプレーの進行もスムーズに行うことができ、スコアアップにもつながります。

また、ゴルフは自然やコースとの闘いでもある為、予想外の事が起こってしまうのが当然です。

ここでは、特別な事例の一部を説明していきましょう。

●コース付近に止まっていた作業車にボールがぶつかり結果としてobになってしまった。
この場合、作業車は局外者となり、局外者がボールの方向を変えたので救済は受けられずobとなります。

●obの境界線の内側に木がありその木の枝にボールが乗ったが、枝の部分は境界線の外側であった。

木そのものは、境界の内側であるが、obは上空にも及ぶので、はみ出した枝の上のボールはobとなります。

●ob区域にある穴掘り動物による穴にボールが入ってしまったが、穴はインバウンズの区域にまたがり穴の中を通りインバウンズの土中にボールが転がった。

この場合は、obとはならずボールは、インバウンズ部分の土中の上にあるものとみなされます。

 

スマートゴルファーを目指してゴルフルールを勉強しよう!

今回はゴルフルールobについて説明しましたが、これはほんの一部に過ぎません。

ゴルフのルールは非常に複雑な為に、近年ではもっと明確かつ簡素化することが、プレーファーストに繋がるのではないかと言われています。

ルールを勉強するには、ルールブックと平行してゴルフ規則裁定集を見ることをオススメします。

裁定集では、具体的な事例を細かく解説されていてルールをより細かく理解する事が可能です。

中には面白い事例やルールもあります。
何事も興味が持てる内容であれば、ルールの勉強もはかどるはずです。