ゴルフクラブにはシャフトの硬さを表すフレックスがあります。
一般的な表記ではL→A→R→SR→S→Xの順で硬くなるように設定されています。
メーカーによってはR200、R300、R400といったシャフト重量の違いを表すサブ・フレックスと言う表記方法を使っているところもあります。
「uni」と言うフレックスはいったい何なのでしょう。
ゴルフクラブのシャフトフレックスの中でuniの位置は
Lフレックスは一番分かりやすく、レディース(Ladies)の略です。
最も柔らかい女性向けのフレックスなので、レディースモデルのクラブはほとんどLフレックスです。
Aフレックスは、アベレージ(Average)の略です。
これも基本的にレディースモデル用のフレックスですが、少し力のある女性向けです。
Rフレックスは、レギュラー(Regular)の略です。
レディースモデルのRとメンズモデルのRとでは異なりますが、平均的なヘッドスピードの人向きのフレックスです。
uniフレックスは、ここに位置します。
一般的にはSR相当の硬さですが、USモデルのスチールシャフトのアイアンセットのシャフトに表記されています。
uni=単一というところから、幅広いゴルファーに当てはまるように設定されたフレックスです。
SRフレックスは、スティフレギュラー(Stiff Regular)の略です。
表記そのままで、SとRの中間の硬さのシャフトです。
Sフレックスは、スティフ(Stiff)の略です。
一般的にヘッドスピードが速く、体力に自信がある人向けのフレックスです。
Xフレックスは、エキストラ(Extra)の略です。
最も硬いシャフトで、需要が多くないことからモデルによっては設定がなく、特注オーダーになることもあります。
それ以上に硬いフレックスは、XX(ダブルエックス)やXXX(トリプルエックス)といったものになります。
uniフレックス表記のUSモデルとJPモデルの違いとは
同じゴルフメーカーであっても、USモデルとJPモデルは大きく違います。
まずは価格が違います。
日本でUSモデルを買う場合、USモデルの方が安いです。
それぞれの地域で売られる価格設定が違うので、USモデルは、JPモデルに比べて初めから価格が低めで設定してあり、それを輸入しているから、JPモデルに比べて安い価格に設定できるのです。
しかし大きく異なる点は、「シャフトフレックス」です。
USモデルのシャフトフレックスはJPモデルのシャフトフレックスよりも硬いです。
大体フレックスはJPモデルと一段階違うと考えると良いでしょう。
それでも違和感を感じるようでしたら、uniフレックスが幅広く使われているシャフトなので、それを基準に考えると良いかもしれません。
クラブの総重量が、同じスペックであってもUSモデルが大体10g~20g以上の差があります。
フレックスの硬さ同様、販売されている地域の平均的な体格や力に合わせて設計されているからです。
身体の大きいアメリカの人と体格のスペックも大きく違いますからね。
ただ、ヘッドの性能や見た目は基本的に同じです。
uniフレックス使用のUSモデルのゴルフメーカーは
USモデルとは、アメリカで作られたゴルフクラブを輸入して販売しているクラブです。
ネット販売が主ですが、そういった場合の価格も米ドル価格で表示されていることもあります。
ゴルフ界をリードしてるゴルフメーカーは海外のものも多く、ゴルファーに人気なのが、
・テーラーメイド
・キャロウェイ
・ナイキ(昨年クラブ製造から撤退しました)
です。
海外メーカーのゴルフクラブの新商品は、もちろんまずはアメリカで販売されます。
それから半年後くらいに「JPモデル」としてリメイクされ、日本での販売がはじまるのです。
ですからUSモデルを買うことで、新商品が日本発売よりも前に購入できるのです。
ただネット購入になりますし、日本では未発売なので試打をすることができません。
USモデルのゴルフクラブを悪く言う人もいますが、見て分かるように、大手のゴルフメーカーですし、品質の良いものを取り扱っています。
とくにシャフトに関して劣っているという口コミを目にしますが、きっとUSモデルということをしっかりと理解した上でシャフトのフレックスを選んでいないのでしょう。
JPモデルでXシャフトを使用している人以外は、uniフレックスを選べば間違いないでしょう。
魔法のゴルフシャフトと呼ばれているuniフレックスのシャフト
魔法のシャフトで有名な「メンフィス10」は、キャロウェイのUSモデルによく見かけます。
トゥルーテンパー社がキャロウェイだけに供給するOEMシャフトです。
年代やクラブによって特徴は様々ですが、表記上は「M10」のみです。
このシャフトこそ、一般的なフレックスがなく”uniフレックス”1つの設定になっています。
メーカーによると、
「RにはRらしく、SにはSらしく対応するシャフト」
と言うことで魔法のシャフトと言われているのです。
主にステップ位置の調整で対応されているものなのですが、きっちりフレックスが決まっているJPモデルを使用している人にとっては不思議な感覚でしょう。
しかし、このシャフトには熱狂的なファンが存在し、ハマるとこれ以外使えないと言うゴルファーも多いのです。
その反面、JPモデルのはっきりとフレックスが分かれているシャフトに慣れてしまっている人は、違和感を拭えない人もいて、そういった人たちはUSモデル購入後にリシャフトするようです。
そうなると、JPモデルよりも安くで買えたけれど、結果高額になってしまいますね。
uniシャフトの代表格メンフィス10について
メンフィス10とはuniシャフトの代表格と言われています。
JPモデルを主に使用されている方にとっては知名度はかなり低いと言えます。
アメリカ女子ゴルフツアーで8度賞金女王に輝いたアニカ・ソレンスタム選手が愛用していて、その性能の高さを証明したシャフトです。
一説ですが、丸山茂樹選手がアメリカツアーで戦った時に使用していたというので、ブリヂストンが似たタイプのシャフトを作ったという話もあります。
シャフト重量はダイナミックゴールドよりも10g前後軽く、軽量スチールで名のある日本シャフト社のNSプロ950GHより10g前後重たいです。
この2つのシャフトの丁度真ん中くらいにあたるシャフトと言ったら分かりやすいでしょう。
ダイナミックゴールドでは重いけど、NSプロ950GHでは軽すぎると感じる方にもってこいの重量感です。
だからこそ”uni”フレックスというネーミングなのです。
硬さはSR相当と言われていますが、アメリカと日本の基準の違いもあり、人それぞれ感じ方が変わってくるかもしれません。
メンフィス10の名前の由来は
uniフレックスに興味が湧いてきたところで、「メンフィス10」の名前の由来についてお話ししましょう。
「メンフィス」は、アメリカテネシー州の州都で、トゥルーテンパー社の本社があります。
「10」は10点満点の10点とテネシー州の略称Tenn.です。
その3つを合わせて「メンフィス10」となんとも単純な由来です。
また「Finest Quality」のプリントは、ダイナミックゴールドとメンフィス10にだけプリントされています。
メンフィス10系のシャフトはすべてuniフレックスという設定です。
ヘッドスピードが遅めの人や切り返しが緩やかなスインガーの方は、シャフトの先がしなることで球が上がり、つかまりも良くなります。
逆にヘッドスピードが速めの人や切り返しが激しめのヒッターの方は、手元がしなることでつかまりすぎや吹け上がりを抑えます。
故に、シャフトで重要視されるキックポイントが2点あるのです。
日本のゴルフメーカーにもぜひ研究を重ね、このような幅広いタイプのゴルファーが使えるシャフトを作ってほしいです。
敬遠せずに、試してみる価値ありのシャフト
ゴルフを始めたばかりとか、まだゴルフ経験がそこまでないゴルファーは、シャフトにまでこだわりません。
しかしゴルフが早く上達したいのなら、シャフトまでしっかりこだわるべきです。
幅広いタイプ向けのuniフレックスを使用することで、自分にどんなシャフトが合うのかが分かってくる可能性もあります。
今後のゴルフライフのため一度使ってみて、uniシャフトの魅力を垣間見ることをオススメします。