皆さんが良く知っているゴルフメーカーと言えば、ほとんどがゴルフの総合メーカーではないでしょうか?
全国の量販店に並ぶようなダンロップやブリヂストンといった大手メーカーです。
でも大手ではないけど、日本の優れた技術で一つ一つ手間暇掛けて作り上げる地方のパーツメーカーも多数存在します。
その中でも飛ぶと噂の中条カムイのタイフーンシリーズ。
ひとつ前のモデルtp07sから、その噂の真相を見ていきましょう。
カムイと言えば、(株)中条のカムイ?
ゴルフクラブのメーカーでカムイと検索すると、カムイ(KAMUI)とカムイワークス(KAMUI WORKSがヒットします。
前者のカムイが今回の話の軸になる(株)中条のカムイ。
後者の(株)カムイワークスジャパンはまた別の会社です。
ゴルフをやっている人でカムイといったら、どちらのメーカーを思い浮かべるのでしょうか?
素人から見たら、同じメーカーにしか感じられないかもしれませんね。
実際、どちらも富山県にあり、直線距離にして30km程度です。
良く調べると、元々は同じ会社だったということ。
赤いロゴもよく見ると似ていますよね。
中条カムイと言えば、タイフーンシリーズ。
カムイワークスと言えば、アシリシリーズが有名です。
どちらもヘッドパーツへのこだわりは半端ないです。
カムイを調べると神威と書き表すことから、由来を勝手に想像するに「神ってる」クラブを目指しての名前なのでしょう。
名前からして使ってみたい気がしてきます。
今回注目するタイフーンシリーズのtp07s。
ものすごく飛ぶイメージがプンプンしてきます。
ゴルフ通なら知っているカムイタイフーンtp07s
今回注目していく中条カムイ自慢のゴルフヘッド。
正式名称「タイフーンプロシリーズtp-07s AERO」。
このヘッドはいかにも通が好みそうな形状をしています。
正面から見るとディープフェースなのが良く分かります。
ディープフェースだと低重心でも深重心でもないので、ある程度打点をまとめられて操作性を求める上級者が選ぶほうが多いかもしれません。
タイフーンプロが話題になったのは、初代のtp03からです。
もうあのモデルも10年前のクラブになるのですね。
懐かしいです。
顔はアスリート好みのシンプル形状でしたが、アスリートモデルのヘッドにありがちなロングホーゼル(シャフトを挿し込むところ)ではなく結構短かったため、短重心でつかまりが良く、また見た目以上に低重心のため、ロースピンで吹けることなく棒玉のように打てました。
そして次の後継機種として出たtp05になり、特殊素材と特殊技術によりフェース強度を高め反発性能とフェース面の軽量化に成功したことで、さらに飛距離が出るようになりました。
5種類のウェイト(初代は3種類)があり、ヒールに重いものをつけると本当につかまりのいいヘッドになりました。
そして、さらにフェース面での溶接を排除したカップフェース構造のtp05sを続けて発売し、その後tp07sへとつながっていくのです。
初代から受け継がれた性能は間違いなく代を重ねる毎に進化しているのは間違いありません。
中条カムイtp07sの性能
中条カムイのタイフーンプロの歴史を簡単に辿ってお話しましたが、今回の話の中心tp07sはどういったヘッドなのでしょうか?
基本的なコンセプトや構造は前作モデルを継承していて、パーシモン時代から続くトラディショナル(伝統的)な形状でディープフェースです。
なんと前作のtp05sより4mmさらにディープにしているということ。
そしてディープにも関わらず、フェース面上の低重心率は58%を実現しているのがすごいところです。
ゴルフクラブは、いわゆる芯(スイートスポット)で打つと一番初速が得られます。
芯はフェース面上に現れる重心点です。
そしてもっとも効率良く飛ぶと言われるのが、芯から少し上で少し先側(トゥ側)。
なぜかというと、重心からずれた分ギア効果というのが働きます。
重心より上で当たるとバックスピンの減るギア効果。
重心より先で当たるとドロースピンが増えるギア効果が働くからです。
すると、芯でとらえたボールより、つかまったドローで風にも負けないランも稼げる弾道になるのです。
これを実現したのが、普通のメーカー以上に手間暇かけてフェースを鍛造したり、コストを掛けても強度を高める金属配合をしたりする熱意があったからです。
大手メーカーのヘッドがダメではなく、量より質を何より優先したメーカーにこそできるヘッドがあるということ。
それが、tp07sといったヘッドパーツなのです。
カムイのゴルフクラブはtp07sで終わりではない
中条カムイのヘッドラインナップを見ると、tp07sはまだ販売していますが、さらに後継機種が発売しています。
まずは兄弟機種となるtp07ニトロゲン。
いかにも飛びそうなネーミングですよね。
このモデルはヘッド内部に窒素ガスが入っています。
窒素によって内圧を高め、柔らかい打感と高初速を得られます。
さらに打音の響きもよくなるようです。
また、窒素とともに発泡剤を入れたタイプもあります。
発泡剤によって、金属音を抑えられ、しっかり打感を得られます。
この2つ、丸っきり見た目は同じで知らない人では見分けがつきません。
違いはソールのLOFTロゴが金色か赤色かの違いだけです。
また、さらに飛距離を追求した超高級高反発ヘッド、tp07HRもあります。
これはソールがゴールドで見た目からして高級感が漂っています。
カムイテクノロジーと、ニトロゲン、そして高反発という3つが相まって生まれる未知の飛距離は、体験しないと分からないかもしれませんね。
一度は試打してみたいところです。
まだまだあるカムイタイフーンプロシリーズ
何と言っても大手メーカーでもないのに、しっかりとレフティも満足させることができるのが、素晴らしいです。
tp07sにはレフティモデルもあるのです。
カムイの圧倒的な飛距離性能と打感や音をレフティも体験することが可能です。
そして、最新モデルはtp09dとtp09s。
歴代モデルを周到したディープフェースのdと7mmシャローフェースにしたs。
とくにsのほうはボールの上がりやすさとつかまり過ぎを抑えるフラットライ角設計。
これは、少し背の低いスイングプレーンがフラットなゴルファーに絶対最適だと言えます。
また、ガンメタブラックのイオンプレーティング加工が施されているため、高級感と重厚感を得られ、持っているだけでカッコよく見えます。
このように中条カムイはタイフーンプロを進化させ、大手メーカーでは実現し得ない一つ一つ時間とコストをかけた高性能ヘッドを作り続けて現在に至るのです。
中条カムイを試打したいゴルファーへ
この記事を読んで、もしくは前々から中条カムイ、タイフーンプロシリーズ、tp07sなど気になっていたゴルファーの方、今まで試打をした経験はありますか?
お住まいの地域によって、販売代理店の数がだいぶ違うと思います。
大手量販店だとゴルフ5が全国的にあり、試打クラブを用意、そしてカスタムクラブ、ヘッドパーツ交換を行っております。
また、かなり限定的ではありますが、試打会も全国どこかで開催しているようです。
ホームページには2月までの試打会情報が載っていました。
ぜひともお近くの店舗や試打会でカムイタイフーンプロのすごさを体感していただきたいです。
今回お話してきた中条カムイのタイフーンプロはオリジナル設計のシャフト付き完成クラブとしては、販売価格80,000円を超えています。
高反発モデルtp07HRに関しては250,000円です。
tp07sはヘッド単品としても購入できますが、60,000円程度します。
他の大手メーカーのクラブのように、大幅値引きをするところも少ないでしょう。
なぜなら、それだけの価値があり、ひとつひとつ精魂込めて作られている高性能ヘッドだからです。
試打をしてその価値を認められたなら、購入してみてはいかがでしょうか。
アフターメンテナンスとして、保証期間内ならウェイトの交換もしてもらえるのでオススメです。
人とは違うゴルフの楽しみ方
ゴルフの量販店でもどこでも手に入る有名メーカーのクラブを使うのもいいですが、人と違うデザイン、高性能ヘッドを使ってゴルフをするのもいいものですよ。
超高級高性能シャフトで組んだら、間違いなく世界に一本のあなただけのゴルフクラブになるでしょう。
どうせ選ぶならとことんこだわり、ヘッド重量、リアルロフトやライ角、シャフトからグリップまですべてを指定してください。
あとはそのクラブと自分のスイングを融合させ、最高のドライバーショットを目指してくださいね。