旅館へ泊まるときにお世話になった仲居さんに心付け(チップ)を渡しませんか?
では、ゴルフでお世話になったキャディさんへはどうでしょう。
ゴルフ場の中には「キャディへの心付けは固くお断りします」と書かれているところもあります。
そうでなかったとしても渡すタイミングや金額などハテナがいっぱいです。
お礼の気持ちを上手くキャディさんへ伝えられるように、いろいろなシチュエーションで考えてみましょう。
ゴルフでキャディさんへの心付けはいつ?
日本には心付け(チップ)制度がありません。
ゴルフ場ともなると、キャディさんへどのタイミングで渡せばいいのか悩みますよね。
ハーフでキャディさんが変わることもあります。
そんないろいろなことを考えると、いつ渡せばいいのか分からなくなってしまいます。
朝、「よろしく」といった気持ちで渡すよう書いているところもあります。
しかし、心付け(チップ)とは受けたサービスに対しての個人的な感謝の気持ちを表すものなので、ラウンド終了後が本当です。
「心付け(チップ)をもらったからがんばる」というのは本当のサービスではありません。
ハーフでキャディさんが変わる可能性もあるので、ハーフ終了後に渡すのも良いでしょう。
主に現金を渡すのですが、裸銭を渡すのは日本人的に違和感を感じるでしょうから、封筒やお年玉袋みたいなものに入れて渡すことをオススメします。
ただ、ゴルフ場によっては客からの貰い物は提出する決まりになっていたり、禁止していたりするので、マスター室から見えないところでそっと渡すようにしてください。
ゴルフでキャディさんへの心付けはどれくらい?
慣れない心付け(チップ)で悩むもう一つは金額です。
金額は庶民的なところで言うと、1,000~5,000円くらいでしょう。
しかしあくまでも心付け(チップ)ですので、自分が受けたサービスを考えて決めてください。
もちろん決まり事ではないので渡さなくても構いません。
ただキャディさんへ迷惑や手間を掛けそうだなぁ、という人は気持ちだけでも…と個人的には思います。
また個人的に渡すのではなく同伴競技者と合わせて渡しても良いです。
注意して欲しいのは、賭けゴルフをする方で勝負に勝つと大金を渡す人がいます。
それが悪いこととは言いませんが、キャディさんが一番嫌うプレーヤーとして「掛けゴルフをする人」と挙げています。
賭ける金額が上がるほどキャディの責任は重くなり、トラブルの元にもなりかねません。
最後に心付け(チップ)で大金をもらっても快く思うキャディさんは少ないでしょう。
プレーヤーもキャディさんも気持ちよくゴルフができるというのが一番大切です。
厳しくキャディ教育されているゴルフ場では、心付け(チップ)を受け取ってもらえない可能性の方が高いでしょう。
心付けがダメなゴルフ場ではどうする?
心付け(チップ)を認めていないゴルフ場は多いです。
でも、自分たちのプレーのサポートでがんばっているキャディさんに、少しでもお礼の気持ちを…と思いますよね。
別に感謝の気持ちを表すのは「お金」だけではありません。
ラウンド中に暑いときは冷たい飲み物を、寒いときはお汁粉などの温かい飲み物を買ってあげるのも良いでしょう。
ゴルフ場によっては、軽くラッピングされた「キャディのお土産」を販売しているところもあります。
仕事中には飲めないアルコールなどが入っているので、感謝の気持ちにはもってこいです。
しかしキャディさんが一番喜ぶのは「ありがとう」という言葉と、仕事を気持ちよく、そしてやり易くしてあげることです。
心付け(チップ)が禁止であったり、どうしても受け取ってもらえない場合にどうしますか。
①マナーやエチケットをキャディさんに強制せず朗らかにラウンドをする
②無駄なおしゃべりをせず、楽しくプレイに集中しスマートな立ち振る舞いをする
③キャディさんに迷惑をかけない
この3点をきっちり守ることが一番の心付けになるでしょう。
心付け、現金以外でキャディさんが喜ぶもの
実際にキャディさんが現金以外でもらって嬉しかったものや、困惑したものなどいろいろあります。
まずはやはりペットボトル飲料です。
「今日はよろしくお願いします!」や「暑いから(寒いから)どうぞ」などと一言添えて手渡しされると、キャディにまで気を使ってくださるという気配りが嬉しいようです。
また、ゴルフ場と言えば常連さんだけでなく県外や国外からのお客様も来ます。
そのお客様の地域のお菓子などは普段手に入りにくいこともあって、嬉しいようです。
わざわざ用意して、持ってきてくれるという気持ちもありがたいのです。
「白い恋人」「ひよこ」「うなぎパイ」といったようなもので、そこからお客様の地元の話も広がったりとコミュニケーションツールとしても大活躍です。
女性のお客様からもらう手作りの品も喜ばれます。
ちょっとした小物が多いのですが、プレゼントにするだけあってクオリティが高いと関心してしまうようです。
困惑したけど嬉しかったという変り種の物は、お米だそうです。
「2kgのお米がゴルフ場で!?」と困惑したようですが、一番使うものなのでとっても嬉しかったようです。
コンペの景品などを渡す方も結構いるようなので、もしかしたらそれかもしれませんね。
外国のキャディさんは心付けが全て
東南アジアのゴルフ場のキャディさんは原則的に給料がありません。
もちろん日当もありません。
キャディの仕事についた時に受け取るキャディーフィーと心付け(チップ)が収入になります。
故に心付け(チップ)がなければ、キャディの仕事をしている意味がないとも言えるのです。
友人の話になりますが、某国のゴルファーに付いたキャディさんのライン読みが良かった上に、自身のパッティングも調子が良かったので、嬉しさのあまりハーフ休憩のときに1万円のチップを渡したそうです。
そのキャディさんは、後半ハーフはグリーン上で地面に貼り付き、スパイダー姿勢でお客様のために更に真剣にラインを読んだそうです。
アメリカでの心付け(チップ)は、サービスに対する対価です。
金額を指定されることはないですし、サービスに満足いかなければ一切渡す必要はありません。
しかしサービスを仕事としている社員の給料は、この心付け(チップ)を見込んで通常の給料より安い場合がほとんどです。
そういった事情を考えると違和感なく渡せるかもしれませんね。
キャディさんに喜んでもらうには
ゴルフをしているともちろん常にナイスショットなわけもなく、ミスショットもありますよね。
人間ですから、ボヤきたくもなるし、態度に現れてしまうときもあります。
スマートな立ち振る舞いをしたくてもなかなか難しいときもあります。
そこで気持ち的なサポートをしてくれるのもキャディさんなのです。
心付け(チップ)やプレゼントで感謝の気持ちを表すのも良いですが、言葉で伝えることも大切です。
キャディさんは仕事柄「自分のコース」に思い入れが強いです。
ですから、コースがいいと褒められることを何よりも喜びます。
芝のコンディションが悪いと申し訳ない気持ちになるし、バンカーの砂が少ないと恥ずかしいと思ってしまいます。
ミスをしたときは自分を戒め、上手くいった時にはコースを褒めて下さい。
キャディさんはあなたの良きアドバイザーとなってサポートしてくれます。
初めてのコースであれば大げさなくらい褒めてあげると、キャディさんのテンションはだだ上がりでしょう。
そして忘れてはいけないのが、終了後の感謝の言葉です。
「お世話になりました」「1日ありがとう」「楽しいゴルフをありがとう」「お疲れ様でした」
これらの言葉だけでその日のラウンドをお互い気持ち良く終えることができるのです。
心付け(チップ)は必要や不必要ではありません
日本には心付け(チップ)を渡す習慣がないので、金額やタイミング、渡し方などハテナがいっぱいです。
本当に必要なのか!?
不必要じゃないのか!?
と考える人もいるでしょう。
心付け(チップ)というのは感謝の気持ちを表す手段の一つというだけです。
ですから、必要とも不必要とも言えません。
あなたがキャディさんへの感謝の気持ちを持ったときに、どのような形でそれを伝えるかということだけなのです。
あなたが選んだその表現方法にキャディさんが不満を持つことは決してないでしょう。