アマチュアゴルファーのゴルフスタイルとしては、趣味や健康のためにゴルフを楽しむ人と、所属クラブやゴルフ連盟や協会、または新聞社などが主催する競技に積極的に参加する人がいます。
後者では、参加者全員に順位がつくために問題となるのが、競技の順位の決め方です。
前者でも、ゴルフコンペなどに参加することもあり、その順位の決め方を最初に参加者に知らせることで、同スコアになった際のトラブルを避けることもできます。
また、プロのトーナメントの場合はホールアウト後、同スコアで1位が2人以上いる場合の1位決定の方法など、いわゆるゴルフにおいての順位の決め方についてお話します。
ゴルフで順位を決める目的
プロのツアートーナメントの場合、順位は予選の際、予選通過のカットラインを決めるために必要になります。
また、本戦に至っては優勝者を決定するためと、賞金額の決定のために必要になります。
プロの試合でマッチプレーではなく、ストロークプレーでは、どうしても同スコアが多く出てしまいます。
そのために、1位に2人もしくは複数人が存在してしまい、そのような場合には、プレーオフにて1位を決めることとなっています。
そして、それ以下のあとの順位付けは決定せずに、同じ順位で賞金を分け合うことになります。
次に、アマチュアの場合は賞金ではなく、順位による賞品の授与になることが多く、また下位でも入賞することになり、分け合うことは不可能になります。
よって、下位でもきっちりと順位を決めて、後のトラブルを回避する必要があります。
以上のようなことから、ゴルフの順位の決め方は重要になってきます。
ゴルフの順位の決め方【プロの場合】
プロのトーナメントで、決勝の全ホールアウト後、同スコアの1位が2人以上いた時に1人の1位を決めなければいけません。
その方式がプレーオフです。
プレーオフは、サドンデス形式が一般的で、それは最終の18番ホールで1人が決まるまで戦います。
ホール数を決めずにストローク数に差がついたら、その時点で試合終了とするのがサドンデスです。
先に少ないスコアを出した方が優勝者です。
また、プレーオフのもう1つの形式としてストローク方式があります。
同スコアが2人ではなく複数人いる場合は複数のホールをプレーして、最下位のプレーヤーを振り落としていく形式です。
テレビでの放映上、中断を避けるためもあり、最近ではプレーオフと言えば、決着時間の短いサドンデスが採用されています。
ただ、男子の世界4大メジャー大会では、マスターズトーナメントのみがサドンデスを採用していますが、全米オープンでは、改めて18ホールのストロークプレーを行い、それでも同スコアの場合にはじめてサドンデスになります。
全英オープンと全米プロでは、3ホールのストロークプレーを行い、それでも同スコアの場合、サドンデスとなります。
このように、プロのトーナメントでの順位の決め方はサドンデスが主流です。
ゴルフの順位の決め方【アマチュアの場合】
アマチュアゴルファーが競技に出場するケースですが、まず、ゴルフ連盟の主催競技があります。
出場資格は連盟に加盟しているコースの会員であり、JGAのハンデキャップが必要です。
但し、学生に関しては、大学連、高ゴ連加盟の各ゴルフ部に所属していれば参加資格があります。
そして、クラブの会員ではなくても、パブリック選手権や、各スポーツ新聞社主催競技は誰でも参加できます。
あと、国体などは、各都道府県の代表になれば参加可能です。
そのような、アマチュアの予選競技で上位〇名まで本戦出場という場合、予選通過のための順位を同スコアでもつけなくてはなりません。
その方法として、まずカウントバック方式です。
それは、トータルスコアが同じ場合、18番ホールのスコアの良い人が上位になります。
18番スコアが同じ場合は、17、16番と決着がつくところまで、スコアを比較していく方法です。
もう1つの方法は、マッチングスコア方式で、後半の9ホールのスコアを比較する方式です。
9ホールのスコアが同じならば、ベストの6ホール、それでも同じなら、ベストの3ホールと比較していきます。
ゴルフ順位の決め方【アマチュアのゴルフコンペの場合】
アマチュアがゴルフをしていると、ゴルフコンペに参加することがあるかと思います。
その場合、参加者でもハンデキャップを持っている人と、持っていない人がいるのでどのようにネットスコアを出すのかが問題となります。
特にコンペの場合、優勝者だけではなく、多様な賞が設けられているので、明確に順位をつけることが、不可欠になってきます。
コンペで優勝する人が偏らないように考えられたシステムが、ダブルペリア方式で、ハンデが分からない参加者も平等にプレーすることが出来ます。
ダブルペリア方式は18ホール中に12の隠しホールを公表しないで設定しておきます。
パー3、パー4、パー5にそれぞれあり、スコアは平均してきます。
計算方法は隠しホールのオーバー数をすべて足して、その数字を1.2倍します。
そして、それがハンデになり、ネットスコアが出るというものです。
仮に隠しホールで大叩きしても、そのホールのパーの倍の数が上限となります。
例えば、パー4を9であがっても、4のダブルの8が上限で、そのホールはプラス1です。
それをダブルパーカットと言います。
ハンデを用いない、コンペなどの順位の決め方の主流がダブルペリア方式です。
ゴルフの順位の決め方【アマチュアのクラブ競技の場合】
アマチュアでもゴルフクラブのメンバーになっているゴルファーは、その所属クラブのハンデを取得した上、競技規定に定められた条件を満たしていれば、クラブ競技の参加が可能です。
競技は各クラブによって違いがありますが、主な競技としては3大競技と言われるクラブチャンピオン杯、理事長杯、キャプテン杯です。
その他に月例杯、レディースやシニア会員向けの競技、主に祝日に開催されるメンバー競技などです。
これらの順位の決め方は各クラブで違いますが、3大競技などは1ヶ月に及んで勝敗をつけることになります。
1週目にストロークプレーで予選通過した者が、次週からは2人でホールごとの勝ち負けで勝敗をつける、マッチプレー方式になり、最終週に優勝者を決定します。
その他の月例杯やクラブ競技、3大競技の予選会などはストロークプレーで、同スコアが出た場合はマッチングスコア方式を採用するのが多い様です。
また、同スコアの勝敗のつけ方に、サドンデスのプレーオフを採用するクラブもあります。
このように、ゴルフの順位の決め方でもクラブ競技の場合は、各クラブの競技委員会が決定した規定が優先されます。
ゴルフで順位を決定されるメリット
以上のようにゴルファーであると、度々スコアを提出する場面があり、それにより順位が決められたりします。
そしてそれがゴルフをする上でのメリットになる場合がかなりあるものです。
まず、参加しはじめは、かなりの緊張感でミスショットが通常より多くなりますが、回を重ねると、良いショットを打った時の快感も増え、適度の緊張感が味わえるようになります。
そのような中でプレーしていると、一打の重みを感じることも出来ます。
また、順位が思わしくなかったりすると、悔しい思いが練習への動機になり、自分のスイングや欠点を見つめ直すきっかけにもなります。
あと、競技ゴルフの方の上位者はゴルフ上級者なので、そのような上手なゴルファーとプレーできるメリットもあります。
そして、ダブルペリアのコンペなどは、その時の運もあったり、賞品も上位者だけではなく、誰にでも当たる確率があるので、順位が決定されるとしても気軽に参加できます。
ゴルフの順位の決め方のルール
以上のように、ゴルフ競技やコンペなどには決まった順位の決め方があります。
ゴルファーとして、プレーオフ、サドンデス、マッチングスコア方式、そしてカウントバック方式などの用語と方式のルールを知識として知っておくと、プレーする上だけではなく観戦する上でもよりいっそうゴルフを楽しむことができるかと思います。