ゴルフコースに行くと様々な杭や標識が立っています。
赤杭だけでなく、白、青、黄など様々です。
ハザードの範囲を教えるなど、それぞれが違う役割を持って立っているのは分かるかもしれませんが、どういったルールがあるのか、ラウンドデビューする前に勉強していきましょう。
ゴルフコースのハザードとは何?
ハザードとは英語の意味で、危険の原因・危険物、障害物を意味します。
ゴルフでは、打ったボールが池に入ってしまうことで発生するペナルティを『ウォーターハザード』と『ラテラルウォーターハザード』と言います。
通称は『池ポチャ』です。
『ウォーターハザード』とは、ゴルフコース内にある池や小川(クリーク)など水のある場所とその周辺エリアで、その境界線は黄杭と黄ラインです。
また『ラテラルウォーターハザード』であれば、赤杭と赤ラインでエリアを示してあります。
そして水のない場所でも場合によってはプレーをするのが難しいエリア、例えば岩場やブッシュが多数ある場所などをゴルフ場によっては(水はないが)ラテラル・ウォーター・ハザードに指定することもあります。
それらのハザードの方にボールが入った場合、規則に従って1罰打で救済を受けられます。
しかし、そのエリアに入ったということが合理的な状況証拠がなく確実でない場合は、ロストボール扱いとなり、ハザードのルールに則った救済を受けることはできません。
ゴルフコースのハザードで赤杭が示すものは何?黄杭との違いは?
先程も触れたようにゴルフのハザードの印には、赤杭と黄杭があります。
『ラテラルウォーターハザード』の場合は、赤杭です。
フェアウェイ横のウォーターハザードのことを言います。
そして『ウォーターハザード』の場合は、黄杭です。
1罰打で打ち直しができるのは共通した救済です。
しかしドロップできる選択肢が異なります。
赤杭の場合、ハザードラインを横切って入った点とピンを結んだ後方線上で、入った点から2クラブ・レングス内と決められています。
海外のコース等でよく目にしますが、コース横が全部池や川で、最後に横切った地点とグリーン上のピンを結んだ後方線上に戻ろうとすると、とてつもなく遠い場所にしかドロップできるところがないような場所があります。
そのようなときに円滑にプレーを進めるために救済措置を増やしたのがこの赤杭エリアです。
黄杭の場合は、ハザードラインを横切って入った点とピンを結んだ後方線上であれば、どんなに離れても距離に制限はないと決められています。
ゴルフで赤杭を越えてしまったらどうする?
ゴルフで赤杭を越えてしまったら、5つの救済処置があります。
1つ目は、無罰でウォーターハザードの中からそのまま打つことです。
但し、ショット前に水面に触れてしまうと2罰打になってしまうので気をつけてください。
そのまま打てるような場所はなかなかないですが、日本で池から打てるコースとしては「太平洋クラブ御殿場コース」の18番ホールが有名です。
有名選手の名場面で良く出ます。
2つ目は、1罰打でプレイしたところから打ち直すこと。
打ち直しがティーショットの場合はティーアップしても問題ありません。
3つ目は、1罰打でボールがハザード境界線を最後に横切った地点と、ホールを結ぶ線上の後方にドロップし打ちます。
規則上はOKですが、実際赤杭の場所でこれが可能な場所はありません。
4つ目は、1罰打でハザード境界線を最後に横切った地点から2クラブレングス以内で、ホールに近づかない位置にドロップし打ちます。
5つ目は、1罰打でハザードを最後に横切った地点の対岸地点(ホールから等距離)から2クラブレングス以内で、ホールに近づかない位置にドロップし打ちます。
以上の5つの中から状況等を考えて選択し、プレイ続行できます。
赤杭ではなく白杭の方がたくさんあるかも?これもハザード?
赤杭はハザードと言いますが、白杭はハザードとは言いません。
ゴルフコースでは、赤杭よりも断然白杭の方がたくさんあります。
難しく狭いコースなどは特に多いかもしれません。
そんな白杭は、OBを意味します。
『OB』は悲しいけど、よく耳にしますよね。
英語で、『Out of Bounds』です。
この白杭を越えてしまった場合は、そのボールを使ってプレイ続行はできません。
例え打てそうな位置にあったとしても続行不可です。
ティーショットでOBした場合、1罰打(打った数1+1罰打なので3打目スタートという意味)で打ち直ししてください。
またセカンドショットがOBになってしまった場合は、打ったボールの近くで、グリーン上のホールに近づかないようにドロップしてください。
もし白杭が邪魔になってストロークできないからと杭を抜かないようにしてください。
白杭はルール上「固定物」として扱われるので、2罰打になってしまいます。
しかし、赤杭や黄杭は「動かせる障害物」として扱われるので抜いてショットしても構いません。
赤杭ではなく赤線のところもあるかも?
ハザードの場合、必ずしも赤杭だけが立っているとは限りません。
ゴルフ場や場所によっては赤杭とセットで赤いラインが引いてある場合もあります。
そのラインを「ハザードライン」と言います。
もちろんラインがあるからといってルールが変わるわけではありません。
処置は赤杭だけの場合と同じ処置をしてください。
また赤ラインに限らず、黄ラインもあります。
これもまた杭がある場合と同様の扱いです。
杭だけの場合は、杭と杭を結ぶ仮想ラインが境界線となります。
しかし杭とラインが並存する場合は、仮想ラインではなくハザードラインが境界線となります。
ハザードの境界線上のボールは、一部でもハザードに触れている場合は、ハザード内にあるものとしてプレーしなければなりません。
故に杭だけの場合より、ハザードラインがある方がより厳密な判断となります。
補足で、白杭のところで白ラインがある場合ですが、ハザードと違ってボールの一部がコース内にあればOBになりません。
ゴルフ場だけのローカルルールもあるので要注意!
ゴルフ場によってはローカルルールが存在します。
ティーショットで白杭を越えた場合、ローカルルールがあるゴルフ場では、特設ティーと言ってホールの先の方に特別に設置されたティーボックスから、プレイング4などでプレイ再開できるところもあります。
これを前進4打とも言いますね。
また、ハザードにあるローカルルールは、パー3のショートコースにあります。
ここにある特設ティーに関して少し混乱してしまうかもしれません。
ここでは、ハザードに入った部分まで前進でき、救済の場合1罰打になります。
故に、4打目再プレーでなく、3打目再プレーになります。
また特設ティーでのティーアップも、ハザードでの特設ティーでは使用してはいけません。
なぜなら、OBの際の処置と違って『救済処置』扱いになるからです。
救済ということは、その特設ティーを言い換えると、『ドロップエリア』ということになります。
いろいろと複雑で細かいようですが、円滑にプレイできるように決められたルールなので、その場合はローカルルールに従ってプレーを進めるようにしてください。
仲間うちのときこそルールの勉強を!
仲良しグループでのゴルフのときに、「OK!」というルール緩和は絶対にしないようにしましょう。
仲良しグループとのラウンドだからこそきっちりとルールを守って、分からないところはお互い確認し合い間違った認識等を再確認できる良い機会です。
特に初心者だからと甘い判断をせずに、初心者だからこそ最初にしっかりと教えてあげましょう。
他の人とラウンドした際に間違ったことをしてしまうと本人も恥ずかしいですし、一緒にラウンドした方にも迷惑をかけてしまうことになります。
仲間とのラウンドこそ、なかなか学べないコースでのルールがしっかりと勉強できるのです。