ゴルフのコンペで獲りたいドラコン、一体どういう意味?

最終更新日:2018/08/06

ゴルフのコンペに参加すると、今度のドラコンは誰が獲得したなどということが話題になることが少なくありません。

他の賞はさておき、ドラコンだけは是が非でも獲りたいと思っている男性ゴルファーは結構いるようです。

コンペにはドラコン賞の他にニアピン賞などもありますが、男にとってこのドラコンだけは他には譲れない格別の意味というか、男のロマンが詰まっている賞なのです。

ゴルフのコンペで良く聞くドラコンのそもそもの意味

ゴルフコンペで使われるドラコンのそもそもの意味は、「ドライビング・ディスタンス・コンテスト」の略語です。

つまりドライバーで飛ばした飛距離を競い合うものです。

通常は一番遠くに飛ばした者が権利を得てドラコンの旗を立てます。

この時の快感は格別で、この瞬間を味わうためにゴルフをやっていると言うゴルファーも少なくありません。

けれども喜ぶのはまだ早いのです。

第1組のあなたは取り敢えずその権利を確保した1人にしか過ぎないからです。

後ろに続く強者たちの顔がちらついて「どうか誰も越えないように!」と、祈るような気持ちで旗を立てているのです。

ゴルフのコンペは通常複数組ありますから、いま旗を立てたのは、取り敢えずその組で最も飛んだということだけです。

後続の誰かがあなたを越えれば、その人が新たな権利保有者として名前を記入するのです。

こうして全ての組が終えた段階でドラコン賞が確定することになります。

その時にあなたの名前だけが残っていれば「おめでとうございます!」ということです。

ゴルフコンペのドラコン賞には格別な意味と様々な条件がある

ゴルフコンペの華でもあるドラコン賞の意味とは、単に遠くへ飛ばせば良いものでもありません。

また筋肉隆々の強者だけがその候補かと良く思われますが、必ずしもそうではありません。

ドラコンはできるだけ遠くに、しかも真っ直ぐに飛ばさないといけないからです。

それはフェアウェイをキープするという条件がつくためです。

飛距離はダントツでもラフに外せば失格です。

そんな時はこの強者の歯ぎしりの音が聞こえてきそうですね。

フェアウェイをキープすることを条件として課すことは、別に不条理でもなんでもありません。

それは誰より飛んでも、それがOBでボールが見つからない場合、距離の測定のしようもないからです。

ですからフェアウェイという境界内を指定しているのです。

またパーで上がることも同時に課している厳しいコンペもあるようです。

ゴルフは上ってナンボと良く言われますが、そうは言ってもドラコンはやはり男のロマンです。

ティーショットを曲げてOBになろうが、男としてはあくまで勝負していきたいものなのです。

ゴルフのドラコンに意味があるように飛距離向上は上達の秘訣

ゴルフコンペのドラコンの意味を考えると、やはり飛距離はゴルフ上達の基本と言わざるを得ません。

ドラコン賞を獲得できるほど飛距離が出れば、残る第2打の距離は当然短くなり、よりパーを獲れる可能性が増えてきます。

けれどもティーショットを曲げてOBや林の中に打ち込んだりすると、脱出するのが精いっぱいでパーどころではなくなります。

このため飛ばすとともにフェアウェイをキープすることが何よりも必要なのです。

ここまで書いた内容を見ると、ドラコン賞の対象者は腕っぷしの強い男ばかりを想像されるかもしれませんが、ホールによっては女性にも大いにチャンスが巡ってくることもあるのです。

それは女性のティーグラウンドが男性のそれより前方にあるからです。

ホールによっては100ヤード以上も前方の場合もあり、距離の出る女性には剛腕の男たちでさえも敵わないことが少なくありません。

幹事さんの中には女性に優しい人もいて、女性に有利なホールを選定してくれる可能性が高いです。

ですからドラコン賞は女性にも大いにチャンスがあるとも言えます。

ゴルフのドラコンの意味を再考させられる競技ドラコン

ゴルフのコンペでドラコンの意味とその概要について触れてきましたが、次の話を聞かされると、ついその意味を考えさせられてしまいます。

それは競技ドラコンのことです。

これは普通のコンペでのドラコンと違って、ドライバーの飛距離だけを争う競技です。

つまり18ホールを回るでもなく、アプローチやパットするでもなく、とにかくドライバーの飛距離のみを競うもので、たまにゴルフネットワークなどでテレビ放映されることもあります。

このゴルフ競技ドラコンは通常のゴルフコンペと同じように、距離と共にフェアウェイをキープすることが必要です。

それではこの競技方法についてみていきましょう。

競技のルールは持ち時間の3分以内に6球を打ちます。

ゴルフ場によっても異なりますが、幅が40ヤード以内に設定されたフェアウェイに飛んだボールの最長距離を競います。

一般のゴルファーがその距離を聞くとショックを受けるかもしれませんが、270ヤード以下は対象外で記録すらされません。

ゴルフのドラコンの意味を問い直すゴルフ競技ドラコン

ゴルフのドラコンの意味を問い直すきっかけになる競技ドラコンですが、その飛距離を聞くと、一般のゴルファーはおそらくびっくりすることでしょう。

その飛距離を紹介する前に、細かく定められているクラブやボールなどについての規則について触れておきます。

「高反発」のクラブは普通の大会でも禁止されていますが、この競技でももちろん禁止されています。

またフェース面を加工したヘッドを使うことも禁じられていて、発覚すると失格になります。

それからクラブの長さは48インチまでのクラブと決められています。

そしてボールも公認球と指定されています。

使用するティーまでも4インチを超えないことと、細かく規定されているのです。

これまで競技ドラコンについて触れてきましたが、日本での競技ドラコンの大会には次のような団体が主催して、大会が行われています。

①JPDA(日本プロドラコン協会)
②JPLA(日本プロフェッショナルロングドライバーズ協会)
③L-1 Grand Prix(ドラコンイベント大会)

なお、LDA世界ドラコン大会に出るためには、次の日本の予選に出場しなければならないようです。

①LPJ(世界ドラコン選手権日本大会)
②ゴルフダイジェストドラコン日本選手権

ゴルフのドラコンの意味を問い直すその飛距離のもの凄さ

ゴルフのドラコンの意味を問い直す、驚きの飛距離の競技ドラコンですが、その飛距離とは一体どのくらいなのでしょうか。

日本の最高記録は岡部健一郎選手の431ヤードのようです。

この距離は通常のパー4の長さですから、十分ワンオンが可能です。

そして女性の記録は斎藤かおり選手の336ヤードです。

ついでに日本の男子プロでは、2012年の額賀辰徳プロの305ヤードの記録が残っています。

また女子プロでは渡辺彩香プロの280ヤードです。

日本の男子の競技ドラコンの優勝ラインは、400ヤード台ではじめてその可能性が出て来るようです。

では世界に目を向けてみると、その記録はどうなのでしょうか。

世界記録は07年にマイク・ドビン選手(米国)が出した551ヤードというから、もの凄いですね。

また世界のツアープロでは、男子がババ・ワトソンの442ヤードで、女子はレキシー・トンプソン選手の300ヤードということになっています。

いずれにしても、ドライバーで200ヤードを何とか越えたいと日頃思っている一般ゴルファーにとっては、次元があまりにも違っていてピンとこない数字でしょう。

ゴルフコンペのとは意味の異なる競技ドラコンの凄み

競技ドラコンの、もの凄い飛距離には驚かされますが、一般のゴルファーにとってもドライバーの飛距離はやはり大切です。

つまり距離が出ればそれに越したことはありませんが、それでスコアを崩しては意味がありません。

500ヤード以上も飛ばす人は、世界のトッププロにはなれないように、各ショットのバランスが大切なのです。

つまりゴルフは上がってナンボの世界なのです。