ゴルフルール規則!バンカーなど2019年に大幅なルール改正

最終更新日:2018/06/02

プレー時間短縮とゴルフ人口増加が目的で、ゴルフルール規則が大幅なルール改正を2019年より施工する予定です。

これは100年に1度の大きな、そして革新的な改正と言われています。

その内容はコースの呼び名に始まり、バンカーやグリーン上と様々な状況の中のルールが緩和的になっています。

これによってスコアアップできるゴルファーが増えるかもしれません。

ゴルフルール規則の大幅ルール改正の目的

2017年3月1日にR&A(ロイヤル・アンド・エンシェント・ゴルフクラブ・オブ・セントアンドリュース)とUSGA(全米ゴルフ協会)が「ゴルフ規則を近代化するための変更案」を発表しました。

その革新的な内容に多くの関係者が驚きました。

大幅なルール改正の目的も発表されていて、その目的とは、

①複雑かつ難解なゴルフのルールをシンプルにすること
②時代の流れや変化に即し、ゴルフそのものを近代化すること

です。

少し分かりにくい説明となっていますが、簡単に言うと、プレー時間の短縮とゴルフ人口の増加のためのルール改正です。

近年ゴルフ人口が減少していることがゴルフ協会にとっては大きな問題になっています。

多くの人が敬遠している理由として、ルールが難しく複雑であること、そしてプレー時間に丸1日使ってしまうことを挙げています。

ただ長年ゴルフをしている人からしたら、それがゴルフの面白いところだと言うでしょう。

ゴルフルールは、バンカーなどのハザード等判断に迷ってしまうようなものが34項目から24項目まで減ります。

ただし2019年の1月1日になるまでは現行のルールが適用されるのでご注意ください。

初心者ゴルファーを意識したバンカーでのルール改正

初心者ゴルファーに限らずバンカーが苦手なゴルファーは多いものです。

そう言ったバンカーショットの苦手な人や女性ゴルファーには嬉しいルール改正があります。

それはもちろん条件付きではありますが、バンカーショットを避けることができるようになります。

現在は、バンカー内でアンプレヤブル宣言をすると、1打罰を加算してバンカー内へのボールの移動が認められています。

もしくはその前に打った地点まで戻る必要があります。

それがルール改正では、アンプレヤブルを宣言したら、2打罰を受けることで、バンカーからボールを出し、バンカーの後方、ピンとバンカー内のボールを結んだライン後方から救済措置が受けられるようになります。

バンカーから何度打っても脱出できないような初心者ゴルファーや、最低3回は打たないとバンカーから出せないようなバンカー恐怖症の人には嬉しいルール改正と言えるでしょう。

バンカーでいつも大叩きしている人にとっては得のように感じるかもしれませんが、やはり2打罰はスコア的に痛い罰則です。

嬉しいルール改正ではありますが、2打罰も十分惜しいので、改定を待つまではバンカーから1回で出られるように練習をがんばりましょう。

バンカーなどハザード内でのルールが緩和されるルール改正

今回のルール改正では、バンカーやウォーターハザードからのプレーでのルールが大きく緩和されます。

現行のルールでは、バンカーやウォーターハザードの内側からボールを打つ時は、ルースインペディメントを取り除いてしまうと2打罰のペナルティが科せられます。

しかしルール改定されたら、それらを無罰で取り除くことができます。

元々のルールでラフの場合はルースインペディメントを取り除くことが可能なので、混乱することを無くす狙いでしょう。

またバンカーでは、今までとは大きく変わり、ゴルフスイングをする前に手やクラブで砂に触れてしまっても無罰となります。

ソールすることは変わらずダメなのですが、無意識に触れてしまったり、バックスイングで思わず触れてしまった場合に無罰になるので、思わぬハプニングが起きてもペナルティが科せられないのは安心ですね。

またボールの近くに何かがあると、集中力も欠けますし、当たったらどうしようと言う不安感も生まれてしまいます。

また硬めのものだったらクラブに傷がついてしまう可能性もあるので、このルール改正を喜ぶ人は多いのではないでしょうか。

バンカーなどでの救済処置のドロップもルール改正

バンカーなどハザードで救済処置を受ける場合に、決められたところへドロップします。

その場合に限らず、カート道がスタンスにかぶった時などもボールを移動してドロップできます。

実は現在はその際の救済処置のやり方が結構複雑です。

ニアレスポイントから、1~2クラブレングスの範囲内でドロップするのですが、そのドロップする高さは肩の高さからと決められています。

プロゴルファーが救済処置を受けている場面で、上手く落ちずに何度もやり直しているのを見たことありませんか?

ドロップしたボールが決められた範囲外まで転がったら、もう一度ドロップしなければなりません。

一度だけなら良いですが、範囲内に落ちるまで何度もドロップしなければならないのです。

それが今回のルール改正では、範囲が80インチ以内と20インチ以内と明確になります。

それよりも大きく変わるのがドロップする高さで、膝の高さからドロップすることになります。

膝の高さからであれば、今までのように何度もやり直すようなことはなく、良いライにボールを落とすことも可能になるでしょう。

ゴルフコースの様々なところの呼び名が変更

ゴルフをプレーすることで直接的な影響はないのですが、2019年からはゴルフコース内の様々な名称の呼び名が変わるルール改正もあります。

ゴルフに関連する書籍を読む時や、ゴルフ番組を見る時などのために覚えていた方が良いので紹介します。

①ティーグラウンド→ティーイングエリア
②スルーザグリーン→ジェネラルエリア
③バンカーは変更なし
④ウォーターハザード→ペナルティエリア
⑤パッティンググリーンは変更なし

④に関しては、現在赤杭がラテラルウォーターハザード、黄色杭がウォーターハザードとなっています。

それらも変更され、赤杭はレッドペナルティエリア、黄色杭はイエローペナルティエリアとなんとも分かりやすい名称に変更されます。

ただしペナルティエリアは黄色杭にする特別な理由(コースの真ん中に池がある等)がある場所以外は赤杭に指定するように推奨されています。

故に今後はほどんどの場所がレッドペナルティエリアとなるでしょう。

またウォーターハザードがペナルティエリアとなることで、ルールブックの中では「ハザード」と言う言葉を使わなくなります。

まだまだあるルール改正

まだまだルール改正されるものはたくさんあります。

紹介しきれないので最後に他のルールも簡単に紹介します。

まず距離計測器を使うことが認められます。

ボールの位置からピンまで、2点間の距離を計測器などを使いながらプレーするのがOKになります。

しかし高低差や風向きなどを計測するのはNGなので気をつけましょう。

またボールを探す時間が5分から3分と短くなります。

ルール改正の目的が時間短縮なのでプレー進行を早くする効果があるでしょう。

それからグリーン上でうっかりボールを動かしてしまっても無罰になります。

わざとは当然NGですが、誤ってならばOKとなんとも曖昧なルール改正です。

またピンを立てたままパットしても良くなります。

するとピンを抜かずにパッティングするゴルファーが出てくるかもしれませんが、後続者がホールアウトしたかどうかの判別が難しくなる問題が出てきそうです。

バンカーでのルール改正はゴルフに慣れていない人向けですが、その他は主にプレー進行を早くするための改正のように感じます。

新しいルールはすべての人へ向けてのルール改正

ゴルフルールは、ゴルフルール規則本を持ち歩いているような上級者や、競技ゴルフに参加するような人が詳しく理解しているものと言う印象でした。

しかし今回ルール改正されたものは、初心者ゴルファーやアベレージゴルファーに向けた内容がほとんどです。

ですから新しいルールはそう言った人ほどしっかりと覚えていた方が良いでしょう。