【ゴルフルール規則】使えるクラブの本数は最高14本まで

最終更新日:2017/10/17

ゴルフルール規則でコースに持っていけるゴルフクラブの本数は、14本までと決まっています。
もちろん、パターやウェッジを含めての14本なので、多いようで少ない感じです。

そこで自分がラウンドで必要なクラブをしっかりと選択しなければなりません。

今回はルール違反やマナー違反にならないように、このルールに関して詳しくお話ししていきます。

ゴルフクラブの本数が14本以内と言うルールの理由とは

ゴルフルール規則4-4-a(クラブの選定と補充)では、

『プレーヤーは、14本を超えるクラブを持って正規のラウンドをスタートしてはならない。プレーヤーの使用クラブは、そのラウンドのためにスタート時点で選んだクラブに限られる』

という世界共通のルールです。

このルールが決まったのは、1859年に全英アマチュア選手権で2台のリヤカーに樽を載せ、なんと55本のクラブを持ってきた選手がいたことがきっかけです。
クラブを選ぶのに時間が掛かり、それ以上に55本のクラブを運ぶキャディさんの労力も相当なものでした。

そのときのキャディさんがルールを決めるR&A(The Royal and Ancient Golf Club of St.Andrews)に直訴した結果、クラブ本数は1ダースとパター1本の合計13本と意見が一致しました。
しかしそこで理事の1人が、「ゴルファーは縁起を担ぐ。13と言う数字は不吉な数なので1本増やして14本にしたらどうでしょう。」と言いました。
この意見に全員一致し、ゴルフトーナメントは14本までと言う本数制限が設けられたのです。

ゴルフルール規則を違反して本数を超えていたら

ではゴルフルール規則を違反して本数を超えるクラブがバッグに入っていた時は一体どうなるのでしょうか。

当然ルール違反なのでペナルティが科せられます。
その罰則は ストロークプレーであれば、 1ホール目で発覚したら2罰打になります。
また2ホール目、もしくはそれ以降で発覚した場合は、4罰打となり、それ以降ずっと加算され続けるように思いますが、そうではありません。
ペナルティは1ラウンドにつき最高4打までと定められています。

そしてマッチプレーであれば、違反が発覚したホール終了時点でのマッチの状態を違反があった各ホールについて1ホールずつ差し引いて調整し、差し引くのは1ラウンドにつき最高2ホールまでと定められています。
少し分かりづらいので例を挙げますと、3ホール目で2ダウンしている選手に違反が発覚した場合、その選手はその時点で4ダウンとなります。

このルール違反は、うっかりと言うことが多いので、ラウンド前にクラブの本数をしっかり確認するようにしましょう。

またうっかり違反したとしてもそれを発見した時点ですぐに競技委員か同伴競技者、またはマーカーにその事実を報告する義務があります。
その際にどのクラブを抜くか、また入れておく14本のクラブがどれかを宣言しなければなりません。

ラウンド中の本数の追加や変更についてのルール

ゴルフルール規則で、定められている本数を超えるクラブを持ってスタートしてはダメで、プレーヤーが使うことができるクラブは、そのラウンドのためにスタート時に選んだクラブに限られると定められています。

しかしスタート時に持っていたクラブが14本未満だった場合に限り、クラブを追加補充することができるという規定もあります。
ただしクラブを補充する際にプレーを不当に遅らせてしまうのはルール違反になります。駐車場やクラブハウスまで取りに戻るようなことです。
またコース上でプレーしている同伴競技者が、自分のプレーのために選んだクラブを加えたり、借りてはならないとの決まりもあります。

例えば、9ホール終わった時点でクラブハウスに戻り、クラブ本数が14本未満であれば、ラウンド中に14本以内になるようクラブを追加することが許されるのです。
あまり考えられませんが、もう1本ドライバーやパターを追加することができると言うことです。

また途中でクラブが傷ついたり壊れたりして使えなくなった場合、そのクラブの代わりに別のクラブに変更することはできます。
あくまでも「使用できないレベル」であることが条件になります。

またイライラし過ぎてクラブを叩き付けたり、放り投げたりするような行為でクラブが損傷した場合のクラブ変更や追加はできません。

ゴルフクラブは9本でも十分回れる

もちろんゴルフルール規則でクラブは14本以内となっているからと言って、張り切って最大の14本に揃える必要はありません。
自分がそのラウンドに必要だと思う本数だけを持って行けば良いのです。

プロゴルファーは1打1打に賞金が関係してくるので、その日ラウンドするゴルフ場の形状や自分の調子、起こる可能性のあるトラブルに対応できるようにしっかりとクラブセッティングします。
しかしアマチュアゴルファーのラウンドでは実はそこまで必要ないのです。

実はゴルフクラブは9本あれば十分ラウンドすることができます。
それよりも少ない7~8本でも大丈夫です。

・ドライバー
・フェアウェイウッド(得意番手1本)
・7番アイアン
・8番アイアン
・9番アイアン
・ピッチングウェッジ
・アプローチウェッジ
・サンドウェッジ
・パター

これだけ揃えておけば十分回れますし、コースや自分の調子によってはそれでも使わないクラブが出てくることもあるでしょう。

そして不思議に感じるかもしれませんが、フルセット14本持ってラウンドしたスコアと9本だけを使ってラウンドしたスコアはさほど変わりがないのです。
すると何のために重いゴルフバッグを抱えていくのか分からなくなってしまいますよね。

ゴルフクラブの使用に関するルール

しっかりとチェックして本数もルールに則って完璧だったとしても、思わぬことでルール違反になってしまうことがあるので気をつけなければなりません。

同伴競技者が自分と同じメーカーで同じブランド、もしくは非常に似たクラブを使っている場合に起きやすいルール違反を紹介しておきます。

自分のクラブと思って使ったけれど、実は同伴競技者のクラブだった場合、その理由の如何を問わず、2罰打が科されるのです。
例えば、キャディが誤って別の競技者のクラブを自分のバッグに入れたり、別の競技者のパターを手渡したとしても、それに気付かずにそのクラブを使えばルール違反になります。

このような場合は明らかにキャディさんに非があるのですが、キャディさんにペナルティは科せないですし、しっかりと確認せずに使ってしまったプレーヤーにも多少なりとも非はあることになります。

韓国のキャディさんは、スタート前にプレゼントとして目印になるバッチやシールをヘッドカバー等に付けてくれます。
クラブに何かつけるのを嫌がる人がいそうですが、韓国ではそれを拒否する人はあまり見かけません。

このようにお互いに間違いのないようにすることもゴルフでは大切なことなのです。

宣言は公式競技等の正式なラウンドで

ここまでラウンドでのクラブの本数に関するルールについて話してきました。

もちろん仲間内とのプライベートなラウンドでそこまで厳格にする必要はありません。
あまり14本を超えてラウンドに来るゴルファーもいませんが、いたとしてもスタート前にみんなでクラブチェックはあまりしないでしょう。
しかしキャディ付ラウンドの場合は、スタート前にキャディさんがクラブ確認をするので指摘される可能性があります。

何よりプライベートだからとルールを緩和せずに、日頃からしっかりとルールを守るようにするのが一番です。
本数に関しては少なくてもスロープレーに繋がるようなことはないので、公式競技でなくともなるべく守るようにしましょう。
そうでないと、いざ公式競技等に出る際に「うっかり」多めに入れてしまうかもしれません。

ただ練習ラウンドだからといろいろなショットをコースで練習する場合は、クラブを多めに入れて、思う存分練習してください。
しかし正式なラウンドではペナルティを科せられるので、事前に防ぐよう毎回しっかりと確認する癖を付けましょう。

自分のことだけでなく周りもしっかり見よう

競技やコンペに限らず、プライベートのラウンドでもスタート前に自分のバッグに14本以上のクラブが入っていないかを毎回チェックするようにしましょう。
またそれだけでなく、同伴競技者がどのようなクラブを使っているかもチェックするのも必要です。

同じブランドのクラブ、または同じようなクラブである場合は十分注意することを忘れないでください。

不安なようであれば、自分のクラブに分かりやすい目印を付けると良いでしょう。