皆さんはゴルフ練習場へ行ったらどのような練習をしていますか?
練習をがんばっていてもなかなか上達しないと悩んでいる人は、練習メニューに問題があるのかもしれません。
ゴルフ上達のため、プロたちがどのような練習メニューをこなしているのか参考にしてみましょう。
多くのゴルファーが間違っている練習メニュー
練習場へ行くと、気持ち良いくらいにドライバーをビュンビュン振り回している人を見かけます。
もちろんドライバーの練習も大切なのですが、それよりも力を入れて欲しい練習がたくさんあります。
ドライバーはゴルフラウンドで多くても14回しか出番のないクラブです。
もちろんOBやハザードに大きく曲がってしまうようなショットが出ない程度の練習は必要ですが、ドライバーばかりをバンバン打つほどの練習はあまり必要ではありません。
それでは練習場での練習メニューとはどのようなものが良いのでしょうか。
「今日はこの練習を徹底的にする!」と練習目的をしっかりと持って練習場へ行く人は、その練習に十分な時間を掛けてください。
そうでない場合はまずウェッジやショートアイアンの練習から始めましょう。
これらは縦の距離の正確性を求められるクラブになるので、ゴルフの基本となる練習にもなるからです。
次にミドルアイアン、ロングアイアンと長いクラブに変えていくのです。
最後に時間とボールに余裕があればドライバーの練習をします。
これは一般的なゴルファーにオススメの練習メニューですが、プロはどのような練習メニューをしているのでしょう。
プロゴルファーが確認をするための練習メニュー
プロゴルファーの練習メニューには2種類あります。
本番のコースでプレーする状況に近づけた確認するための練習メニューと、スイングの修正点を徹底的にする練習メニューです。
まずは前者から説明していきましょう。
一般的な練習メニューは、まずAW→PW→8番アイアン→6番アイアン→4番アイアンを15球くらいずつ打ちます。
その後ウッド系を10球ずつ打ち、最後にドライバーを5球打って終了です。
確認をするための練習メニューではおよそ100球程度しか打ちません。
「それだけで良いの?」と思うかもしれませんが、あくまでも確認をするための練習なので打ち込む必要はないのです。
実際のラウンドでは間を空けずにバンバンボールを打つことはありません。
何十球、何百球も打って出たナイスショットをコースで出すことはできません。
『確認するための練習=コースで実力を発揮するための練習』と考えてください。
ですからラウンド前日の練習には最適です。
もちろんラウンド前日だけでなくタイミングを見て日頃の練習メニューに入れるのも良いでしょう。
プロゴルファーがひたすら打ち込む練習メニュー
何もプロゴルファーだから100球程度打つ練習メニューで十分と言うわけではありません。
もちろんプロゴルファーだってひたすら打ち込む練習もします。
調子の悪い時やスイングに修正点がある時に、それを身につけるために打ち込む練習をします。
プロゴルファーであっても、身につけるには反復練習で徹底的にボールを打って体に覚えさせるしかありません。
修正したいポイントが改善されるまで、1000球を超えて打ち込むこともあるようです。
ただし打ち込む練習をする際には、自分の修正点をきちんと把握することです。
修正点がハッキリせず、ミスショットを繰り返すような状態で打ち込んでしまうと、改善するどころかミスショットの要因が体に染みついてしまうデメリットもあります。
これが雑誌等で良く言われている「下手になるための練習」になるのです。
初心者ゴルファーであれば、とにかくボールを打つことでゴルフは上達するでしょう。
なぜならボールを打つことに慣れることが一番大事だからです。
しかし中~上級者は、打ち込む練習でも練習目的をしっかり持って意識して練習をすることがゴルフ上達に繫がります。
女子プロゴルファー最強のアニカ・ソレンスタムの練習メニュー
優勝回数全米女子72勝、メジャー10勝、世界ランク最高位1位、賞金ランク最高位1位を8度と歴代女子プロゴルファー最強と言われるのも納得の経歴を持つアニカ・ソレンスタム。
そんな世界を8度も制した彼女の練習メニュー、気になりますよね。
まずはウェッジの練習からスタートします。
その後偶数、又は奇数のアイアン、そしてウッドの練習を順番にします。
ドライバーの練習に入る前にウェッジでもう一度ウォームアップをします。
この偶数や奇数のアイアンを順番に打っていくと言う方法は、男子プロが良く行う練習方法です。
そんな彼女の練習メニューで注目したいのは、ドライバーを打つ前にウェッジに一度戻るところです。
スイングのリズムやテンポを再確認するために、ウェッジの練習を挟むのはかなり効果的なようです。
また彼女のアドバイスとして、ドライバーからの練習は力が入り、他のクラブにまでその影響が出てしまうのでオススメしないと話しています。
そしてその練習メニューの時間配分は、70%がショートゲームの練習に時間を費やします。
パッティングでは3~4.5mの距離がバーディーパットになる確率の高い距離として最も練習していました。
驚くべき韓国プロたちのジュニア時代の練習メニュー
世界的に大きな活躍が見える韓国女子プロゴルファーたち。
そんな彼女たちの強さの秘訣は、ジュニア時代の膨大な練習メニューにあります。
韓国ではプロゴルファーになりたいのなら1日1000球、一流になりたいのなら1日2000球打ちなさいと言われているそうです。
ジュニアと言えども毎日少なくとも1000球、そして6時間の練習メニューをこなします。
また多くの選手はゴルフを始めたばかりの頃はボールを打たしてもらえません。
2~3か月は体作りのための体力トレーニングに徹するというのです。
そのためボールを打てるようになった時に、ボールを打てることを楽しく思うようです。
膨大な練習メニューをこなせるのも、このボールを打つことが楽しいと言う気持ちが生まれるからなのかもしれません。
またオフシーズン中の韓国女子プロゴルファーたちの練習メニューも膨大な量です。
朝一にジョギングや筋トレから始まり、1000球打ち込みます。
その後ラウンド練習をし、パッティングの練習、そこからまた体力トレーニングをするのです。
それだけこなしても内容に納得いかない人は追加で自主練習をするようです。
リッキー・ファウラーのラウンド前の練習メニュー
最後に普段の練習とはちょっと違う、プロゴルファーのラウンド前の練習メニューを紹介します。
そこで紹介するのが、リッキー・ファウラーの練習メニューです。
彼のラウンド前の練習時間はきっちり55分間です。
まず練習グリーンでパターの練習を行います。
その後ドライビングレンジでその日のセッティングで使うウェッジを、打ち方や距離を変えながら練習します。
次に8番アイアン→6番アイアン→5番ウッド→3番ウッドの順に練習をし、ドライバーのショットの練習をします。
順に練習をしますが、ショートアイアンからミドルアイアンの練習量が多めです。
ドライバーは9球フルスイングで練習するのみです。
最後に練習グリーンに戻りパターの練習をして終わります。
先に紹介した確認するための練習メニューを短めにし、パターの練習の時間を増やした練習メニューになっています。
皆さんもラウンドへ行く際は、早めにゴルフ場へ行き、これくらいの練習をしてラウンドに挑むようにしましょう。
無駄な練習はお金と時間がもったいない!
プロゴルファーの練習メニューを見ると無駄な部分がありません。
ひたすら打ち込む練習でも我武者羅にバンバン打ち込むのではなく、その日の目的をしっかりと意識しながら打ち込みます。
何も考えず1000球打つのと、修正点を意識しながら1000球打つのとでは、結果が何十倍も違います。
せっかく練習するのですから身になる練習をするように心がけましょう。