ゴルフスイングで右手の返しができたら飛距離はアップする!

最終更新日:2018/10/13

ゴルフスイングを速くしようして、一生懸命振ったとしても限界はあるものです。

女子プロのようにゆったりとしたスイングで、ヘッドスピードが速くするには右手の返しが必要になります。

今回は、上達するために必須でもある右手の返しについて紹介します。

飛距離アップの格言『右手を使うゴルフ』は右手の返しという意味?

一般的にゴルフスイングは左手主導と言われています。

滑り止めを兼ねたグローブは左手にだけつけています。

左手でスイングを主導するからこそ、片手だけにグローブをはめているのかもしれません。

一方で右手が強いとマイナスになるとも言われていますが、「飛ばすなら右手を使え」とも聞いたことはありませんか。

右手を使わなければボールは飛ばないことを経験値で表したものと言えます。

車に例えて、左手は方向を示すハンドルで、右手はパワーを与えるアクセルの役目を担っていると考えている人もいるようです。

左手の甲をターゲットに向けてインパクトをすると、想定した飛球線にボールを打ち出すことができ、フォロースルーで右腕をターゲットのほうに伸ばすと飛距離がアップします。

ゴルファーであれば誰もが「飛距離は欲しい」とは思うはずですが、実際に右手を使った本当のゴルフスイングの仕方を知っている人は少ないようです。

正しくは、インパクトで右手の返しを「右手を使う」と言います。

ゴルフスイングの速さと右手の返しで飛距離アップ

ゴルフスイングは、あくまでも左手主導でスイングしますが、強いインパクトをするためには、右手の返しが重要になってきます。

この右手の返しとは、インパクトに合わせて右手の甲を上にする動作のことです。

スイング中にこのような動きを加える理由は、ヘッドスピードを上げるためです。

ヘッドスピードが上がれば、インパクトで強い衝撃を加えることができます。

ここで大事なことは、「ヘッドスピード=スイングスピード」ではないということです。

小柄な女子プロ選手がゆったりとスイングしても、飛距離は一般男性ゴルファーよりもはるかに飛んでいるのは、このヘッドスピードの速さに関係があるからです。

ゴルフクラブをビュンビュンと振り回す腕力を持っているゴルファーよりも、右手の返しができるゴルファーのほうがヘッドスピードは速くなります。

これは腕の振りと右手の返しという、2つの動きを同時に行なっているからです。

正しいゴルフスイングには右手の返しが必要!

まずは右手の返しの前に、正しいスイングを確認しましょう。

前傾姿勢で構えて、身体の中央で両手を合わせてください。

グリップを握るときは左腕が手前側で、右腕は先端側になるので、わずかにグリップを左に寄せてシャフトを斜めにすると腕は均等になるはずです。

テークバックでは右手の甲が下を向きながらトップへと引き上げていき、ダウンスイングに切り替わっても、しばらく右手の甲は同じ形をしています。

いわゆるインパクトゾーン入ると、下を向いていた右手の甲を、アドレスのときと同じように両手を合わせた状態に戻します。

そしてインパクトでは右手の甲を上に向くように、手の甲をローリングさせます。

これが右手の返しなのですが、インパクトゾーンに入る前は、シャフトが飛球線と平行な形だったものをインパクトでは垂直に切り替えたわけです。

進行方向に対して縦に動いていたシャフトを、瞬時に90度左回転させたのですから、ゴルフクラブの先端であるヘッドのスピードは加速します。

ゴルフスイングではフォロースルーまで右手の返しは継続する

ゴルフスイングは一瞬の出来事なので、右手の返しでタイミングが遅れるとスライス、早すぎるとフックします。

このタイミングをコントロールする目安はグリップエンドです。

インパクトゾーンに入る前は右手首が甲側に折れていて、これを「ヒンジ」と呼びます。

一般的には右腿の少し手前でこのヒンジをリリースして、アドレスのときと同じ形に戻します。

それまでボールを指していたグリップエンドは、ヒンジのリリースで自分を指すように切り替わるでしょう。

この勢いとともに右手親指の付け根をかぶせるようにすると、右手の返しはスムーズに行なうことができます。

インパクト以降も右手でターゲットを指すようにフォロースルーをとれば、強いインパクトを与えることができるはずです。

このとき右手を返しすぎているとフック、または失速する可能性があるので、「フォロースルーを大きくとる」イメージでボールの行方を追うようにしましょう。

ゴルフスイングの右手の返しでヘッドの遅れを取り戻す!

ゴルフスイングで右手の返しは、強いインパクトとともにスライス防止にも役立っています。

ダウンスイングでヒンジをリリースせずにインパクトを迎えると、フェースが開いてヒール側が先行する典型的なスライスフェースです。

インパクトしたボールには右回転がかかり、右方向に打ち出してのスライスということもありえます。

そこで右手を返してフェース面を矯正するわけです。

ここで問題となるのは、インパクトで右手を返したとしたら、フェース面は下向きになっていると言うことです。

これではフックかチーピンになって当然ですが、実際にはフェースの角度はぴったりターゲットに面しています。

これはダウンスイングの勢いが勝っているため、グリップの位置がセンターよりも左側でボールをとらえているからです。

センターでフェースを合わせて、グリップを左に移動するとフェース面は右を向きます。

この動きを想定してハンドファーストで構えるわけですが、それでも開き気味になるのはシャフトが反ってしまうからです。

ゴルフスイングでの右手の返しは諸刃の剣でもある

勢い良くダウンスイングをすると、シャフトがしなってヘッドが遅れてきます。

このままの状態でインパクトを迎えると、例えハンドファーストで構えていたとしても、ヘッドの遅れは解消できずにフェースが開いた状態でショットすることになります。

シャフトのしなりを戻せば問題は解決するのですが、戻ると言うことは遅れていたヘッドが正常な位置まで加速するということになるので、スイングスピードの勢いとヘッドスピードの加速、そしてゴルフクラブの反り返しのプラスアルファで、さらにヘッドスピードは速くなります。

しなりの反り返しは、右手の返しの動作でコントロールできます。

ヒンジをリリースして右手を返すと、グリップエンドの向きが切り替わります。

このときシャフトのしなりが止まり、逆方向に反り返してくるわけです。

釣竿の遠投のように、しなりを止めた反動でより遠くに飛ばすことができるのと同じですが、右手の返しが早すぎると反り返したシャフトが逆方向にしなり、フックフェースになってしまうでしょう。

ある意味「諸刃の剣」でもありますが、右手の返しを覚えると、飛距離アップが期待できるのは間違いありません。

右手の返しができたらゴルフでは一人前!

ゴルフスイングで右手の返しができるようになったら一人前と言われることがあります。

勢い良くスイングすることだけで飛距離アップを狙っていたのに、右手の返しができるようになれば、ゆったりとしてスイングでシャフトの特性を活かして、それまで以上の飛距離を叩き出すことができるようになります。