ゴルフスイングの練習しすぎがシャンクの原因?

最終更新日:2018/09/18

ゴルフスイングの練習しすぎがシャンクの原因であると言う説があります。

確かに上手くなる過程で起こるのがシャンクですから、練習がその一因になっているのかもしれません。

そこでシャンクの原因と対策、また練習のしすぎによる功罪も含めてシャンクの対応を紹介していきます。

シャンクは偶然の産物?ゴルフの練習しすぎは関係ない

ゴルフでは「シャンクがでたら上手くなった証拠」と言われることがあります。

これは揶揄した表現ではなく、真に上達の過程であることに間違いありません。

そもそもシャンクはどうして起きるのかを知れば、およそシャンクしたゴルファーの狙いが分かってきます。

つまり練習しすぎとかで、偶然にシャンクがでたわけではないのです。

良く起こるシャンクは、シャフトの先端の延長線上にある、「ホーゼル」と言う部分でボールを打つために起こります。

本来はフェースの真ん中でボールを打つべきなのに、根元で売ったことで右方向に飛び出します。

しかもボールには右回転がかかっているので、飛び出したボールは強いスライスになり、「シャンクしたボール」になるわけです。

しかし考えてみると、ホーゼルでボールを打ったとしても、右方向にだけシャンクするのは不思議ではありませんか?

当たりどころによっては、左側にシャンクしてもおかしくはないはずです。

実はシャンクが成長過程にあると言われる理由はここにあります。

ゴルフでギリギリを狙う練習しすぎがシャンクになる?

ゴルフを始めたころは、ボールにフェースを合わせるために、真っ直ぐにクラブを引いて、引いた通りの軌道でボールを打とうとします。

ところが正しいスイングを知ると、インサイドにクラブを引いて、円を描いてボールを打とうとします。

このスイングを真上からみると3時の方角からダウンスイングを開始して、0時でインパクトをします。

このときヘッドの軌道も時計の文字盤と同じように、円を描いて進むわけです。

スイングのときの姿勢をみると、グリップはボールよりも身体に近いところにあるため、手元から斜めに伸びるシャフトは、ボールの外側だけを打つことはできません。

ミスショットをするとしたら、ボールの手前(身体に近いほう)を打つしかないということになります。

ではなぜ、ホーゼルでボールを打つようなシャンクショットをするのでしょうか?

それはスイートスポットでボールをとらえようと、あまりにも意識した練習しすぎが原因にあります。

芯を狙ったゴルフの練習しすぎがシャンクに繋がっている?

練習しすぎでシャンクするのは、スイートスポットでボールを打つ練習をした結果です。

スイートスポットとは、フェースの中でもっとも弾む1点のことで、トランポリンであれば丸い円の真ん中にあたります。

しかしゴルフクラブの場合には、もっとも弾む1点は、シャフトの延長線上にあるホーゼル側に寄っています。

ボールの直径は約4センチですから、どんなにホーゼル側に寄っても、ボールの半径である2センチ以上は離れないとシャンクする可能性が高くなります。

一方でアイアンのフェース面の広さは、番手によって違いはありますが、一般的なフェースの長さは約8センチとしたら、フェースの中心からホーゼルまでは4センチに満たない長さです。

ここからフェースの中心点からホーゼルの中間点までで、シャンクにならないギリギリの点は中心から2センチホーゼル側と言うことになります。

もしも、その点より3ミリ以上根元側によると確実にホーゼルに当たることになります。

つまりセンシティブにスイートスポットを狙って、わずかに根元側に寄っただけでシャンクは起こるわけです。

少し大げさかもしれませんが、究極のインパクトを狙った結果、ミスショットが起こっていることが分かります。

ゴルフの練習しすぎでシャンクするメカニズム

ゴルフスイングがブレているから、シャンクが出ているわけではありません。

何度も同じスイングを繰り返すうちに、悪い癖がついたことが考えられます。

なぜならシャンクは狙って打つことができないかわりに、止めることもできないものです。

すべてのショットがシャンクするわけではなく、気を許した瞬間にシャンクが出るのは、身体にしみこんだスイングが原因と考えたほうが良いのではないでしょうか。

そして身体にしみこむようなスイングとすれば、練習しすぎがその一因にあると考えるのは普通のことです。

ではどこを直すとシャンクは止まるのでしょう?

シャンクの原因は、グリップの構え方やスイング軌道、上半身先行のスイングなど多岐にわたりますが、もっとも多いのはダウンスイングで右膝が沈むことです。

右膝が沈むと身体が左を向いて「開く」ことになり、ヘッドのトゥ(先端)側が遅れて、ヒール(根元)からボールに向かっていきます。

これではホーゼルでしか打てない状況になっています。

練習しすぎで身についたシャンクを直すゴルフスイングとは

練習しすぎで身体にしみこんだ悪癖を抜くためには、2つの方法で矯正します。

1つ目は両足のカカトをつけて、脚を揃えた状態でスイング練習をします。

脚を揃えているので、スイング中に右膝だけを沈めることはできません。

背骨を軸にしたスイングを身体に覚えこませてから、2つ目のグリップエンドを自分に向けてスイングをします。

スイングの振り幅は関係ありません。

グリップエンドが常にベルトのバックルを指しているようにして、テークバックからフォロースルーまで一貫した流れとします。

カカトをつけて背骨を軸に回転すれば、まるでコマのようなスイングになりますが、これでシャンクは止まるはずです。

「そんなスイングはできるはずはない!」と思われるかもしれませんが、実はこのスイングは「ジャイロスイング」として、多くのプロゴルファーを輩出した坂田塾の坂田プロが提唱したスイング法です。

コツをつかむまで練習は必要ですが、シャンクが抜けるまではジャイロスイングがもっとも効果的です。

ゴルフの練習しすぎでなくてもシャンクはする?

実は練習しすぎではなくてもシャンクが連発する人はいます。

腰が左右に動くことが原因で、テークバックで腰が右に動くと、バランスを取るために上半身は左側に傾斜します。

そのままダウンスイングに入ると、今度は腰が左側に移動するために上半身が右側に傾斜してしまいます。

このとき右脇腹は「くの字」に曲がり、その脇腹に右肘はくっついた状態でダウンスイングをしてしまいます。

そうしてグリップが下りてくると、右肘に押されるように、腰はさらに左側に逃げてしまい「身体が開く」ことになります。

おそらく右肩は下がった状態で、左肘は左側に逃げています。

これではシャンクしなくてもミスショットになってしまうので、スイング自体を矯正するしかありません。

そのためには、やはり練習をするしかないわけです。

ゴルフが上達するためには、練習しすぎで下手になることはないので、シャンクがでたとしても、もっと練習すれば必ず直すことができるはずです。

ゴルフの練習しすぎでシャンクしたらもっと練習しよう

ゴルフの練習しすぎがシャンクの原因という説もありますが、一方ではまだまだ練習が足りないからシャンクしているという考え方もあります。

シャンクが出たら練習をしないで直すことはできません。

練習しすぎるほど練習を重ねることで、シャンクは強制していくものです。