ゴルフ上級者が発症する打てない病気イップスの対処法とは

最終更新日:2018/08/08

主にゴルフ上級者や中級者がかかる打てない病気があるのをご存知ですか。

一般的にこれはイップスと言われていて、根本原因が分からないため、1度発症すると対処法で切り抜けるしかありません。

そこで代表的なイップスの対処法から、イップスにかかった時の切り抜け方を紹介していきます。

ゴルフ上級者がかかる打てない病気とは?

ゴルフクラブをセットして、テークバックに入ろうとすると、どうしてもグリップを持つ手が動かずに打てないことがあります。

これはイップスと呼ばれる症状で、比較的経験豊富な上級者に多い病気とされています。

ただし「打てない」のはスイングの結果であって、身体が動かないことに原因があります。

症状には個人差があり、残念ながら身体が動かない根本の原因はまだ解明されていません。

一般的な症状は、始動ができずに固まってしまい、ゆったりとしたテークバックができずに、スイングのタイミングが取れなくなります。

またインパクトの手前で動きがストップしてしまう場合もあるようです。

さらに症状が悪化すると石のように固まって、アドレスでお地蔵さんのようにジーっとしている場合もあり、呼吸をするだけでもつらくなることもあります。

このイップスの症状で有名なのがパッティングです。

パターヘッドを引こうとしても身体が動かずに、反対側から綱引きをされているように、汗を流すほど力をこめてテークバックを頑張らなければいけなくなります。

しかし根本の原因が分かっていないので、イップスにかかると対処療法で切り抜けるしかありません。

ゴルフのプレッシャーが習慣化して打てない病気に!

ゴルフだけでなく、野球など他のスポーツでも打てない症状が出ることはありますが、その症状は本人にしか分からない程度のものです。

ところがゴルフの場合は、素人が見てもすぐに「イップスだ」と分かるくらいスイングスタイルが変貌します。

まるで電気ショックを与えられている状態、もしくは接着剤で固められて抜け出そうともがいている状態に見えることがあります。

アドレスで上半身だけが前後に揺れて、身体を動かそうともがいていますが、一向にその呪縛から逃れることができません。

まるで金縛りにあっているように、自分の意思と身体の動きが一致していないようです。

その原因の1つに、極度の緊張からくるのではないかと言われています。

必ずワンパットでカップインしようという大きなプレッシャーが、徐々に習慣化して、アドレスしただけで身体が硬直していく現象です。

ただそんな病気でも打ち方を変えれば、すぐに身体が動くようになることがあるのです。

習慣化から脱却することで、イップスを改善することができるようになれるでしょう。

ゴルフで打てない病気を克服するとまた発症する?

イップスはゴルフの上級者にかかりやすい病気と言われています。

それまで何気なく打っていたショットなのに、突然「打てない」と感じると、あとはまったく身体が動かなくなってしまうのは、それまでの習慣化が原因かもしれません。

パターを例にとると、スタンスをとってヘッドボールの後ろに置いて、そこから動きが止まってしまうようです。

ところが両手の位置を逆にして、左手が先端、右手がグリップエンド側を持つと、滑らかな動きでパッティングすることができるようになることがあるものです。

この理由は良く分かっていませんが、習慣化したパッティングフォームではないことが、改善につながった要因のひとつと考えられています。

ただこれで、メデタシ・メデタシになるわけではありません。

イップスを改善してくれたクロスハンドグリップも使い続けると、また習慣化して新たなイップスを発症してしまうことになる可能性があるのは否めません。

ゴルフの神様が打てない病気を治してくれる?

ゴルフが上手いからこそ打てない病気になるとは、なんとも理不尽なことですが、救いの神はいるものです。

竹ぼうきのような長いシャフトのパターを使って、振り子のようにヘッドを動かすとイップスから脱却することが容易にできます。

正確には振り子のように動かすのではなく、グリップエンドを顎や首元に固定してヘッドを引き上げるだけです。

右手は添えるだけで、ヘッドとシャフトの重みによって、ボールをストロークすることができます。

これだとパッティングのプレッシャーを感じることはなく、簡単に転がすことができるようになりました。

ところがあまりにも簡単に打てることが分かり、ルールを改正してその打ち方を「違反」と定めてしまったのです。

正確なパッティングのために長尺パターを使用したわけではないのに、グリップエンドを身体に付けるようなアンカーリング(支点を決める)する振り子打法ができなくなりました。

そこでイップスのゴルファーが次に考え出したのが、クローグリップという握り方です。

たくさんのカニ爪のお陰で打てないゴルフの病気が克服できる

「アンカーリングはいけない」というのが改正したゴルフルールです。

そこでイップスで悩むゴルファーは、自分の身体の一部を支点にすれば、長尺パターと同じ打ち方ができることを発見します。

長尺パターの構え方は、左手でグリップエンドぎりぎりを握って顎につけます。

そこからシャフトを真っ直ぐに立てて、右手は中間部にあるもうひとつのグリップを握ります。

右手でシャフトを持ち上げた時のヘッドの高さが転がる距離になり、シャフトが真っ直ぐでフェース面がスクエアであれば、ストレートに打ち出すことが機械的にできるようになれます。

それと同じような動作をするには、通常の長さのパターの場合、左手1本でグリップを握ります。

右手は親指を身体側に、手の甲を外側にして親指と人差し指でつまむように添えるだけです。

この右手の形がカニの爪に似ていることから、クロー(カニ)グリップと呼ばれています。

この状態でパターを構えると左肩が支点になり、右手は長尺パター同様に添えるだけなので、打てない病気から開放されることができます。

変則ゴルフで打てない病気に対処する

ゴルフ上級者の病気と言われるイップスですが、クローグリップにすればその悩みはきっと解消できます。

ただし長尺パターのような自重がないので、持ち上げて手を離すだけというわけにはいきません。

多少は右手で押す必要があり、その動作がイップスを呼び起こすことにも繋がります。

打てない病気から開放されるためには、右手を使っている感覚をなくすことが必要と考えたのでしょう。

今ではカニの爪とは言えないようなクローグリップがたくさん考案されています。

イップスの苦しみを知らない人からは、「なぜあんなへんな握り方をしているの?」と、不思議に思うほどの変則グリップが考案されているのです。

しかも「習慣化」する間もなく、握り方を変えていくゴルファーが多いため、どの握り方が本当に良いのかさえ、分からなくなっています。

どちらにしても左肩を支点にしてパッティングができれば、イップスからは開放されて、打てないと悩むことはなくなるはずです。

打てない病気が理由でゴルフを止めないために!

打てない病気と言われるイップスにかかると、克服するため努力するくらいならゴルフを止めてしまおうと考える人もたくさんいます。

ゴルファーにとっては深刻な病気ですが、全員が発症するわけではありません。

運悪く打てない症状を感じたら、なるべく早めに習慣化から脱却することを目指すようにしましょう。