アプローチでロブショットが使えるための打ち方と練習方法

最終更新日:2018/06/23

アプローチで難易度の高いといわれるロブショットですが、ポンと上げてピタッと止めることができたら、それだけでも嬉しいラウンドになるかもしれません。

そんなロブショットの構え方と打ち方、そしてどんな状況で使うのかについて、今回はお話していきます。

アプローチでロブショットを選択する前に準備すること

アプローチの意味は「ピンに近づけること」ですが、グリーン面の傾斜やピンの位置によってはピンポイントに落としたい時があるものです。

そんな時は、プロトーナメントで良く見るロブショットが効果的です。

ロブショットの意味は「高く上げる打ち方」ですが、難易度が高くしかもミスが出た時には、大怪我をするといわれるリスクのあるアプローチの方法です。

そのためアプローチでロブショットを選択するためには、ショットで距離感を出せることが必須です。

せっかく転がらないようにピンポイントで落としたのに、結果としてワンパット圏内でなければ、リスクを背負って打った意味がなくなります。

そのためにはアドレスに入る前に、ロブショットの放物線をイメージできることが大切でしょう。

どの程度の高さまで打ち上げるかを想像し、ボールの勢いやバックスピン量を想定してロブを上げることになります。

簡単なイメージ作りとしては、想像したボールの高さと距離を、実際に下手投げで目に焼きつけることです。

その放物線の残像がインプットされれば、およそのイメージを持つことができ、そこに向かって練習することができます。

ロブショットのアプローチでフェースを開く時の練習法

それでは実際のロブショットの打ち方を確認してみましょう。

ロブショットはボールを高く上げる打ち方をしますが、そのためにはフェースを開いて打たなければなりません。

このフェースの開き具合によって、高さと距離が決まるので、とても重要なポイントです。

まずはトイレットペーパーの芯、もしくは軽くて立たせやすい形状のものを用意しましょう。

フェースの上にトイレットペーパーの芯を立てて、開き具合をチェックします。

もちろんすべてのアプローチでこの角度になるわけではありません。

ただロブショットをイメージするのであれば、この程度のフェースの開きに対応できるように練習をします。

芯を立ててグリップのトップラインや構える高さを確認してください。

ロブショットの時に毎回位置を探るのではなく、トップラインの向きやグリップの高さを事前に身につけておけば、構える時に迷いがなくなります。

ここで大事なことは、ロブショットに使うウェッジが、サンドウェッジなのかロブウェッジなのかです。

ロフト角の大きなロブウェッジのほうが、わずかな開きでフェース面が上を向くので適していますが、実際の使用頻度を考えると意識的に開かなくてはいけないサンドウェッジで習得しておくと良いでしょう。

アプローチはオープンスタンスのロブショットを打つ

アプローチでロブショットを打つ時、スタンスのとり方は2種類あります。

1つ目はオープンスタンスです。

アゴの高いバンカーショットなどでも同じですが、フェースを開いたショット打つ時に、スムーズにヘッドを抜くことができるショット方法です。

スタンスを広めにとるのが特徴で、膝などの下半身を使わずに、ターゲットに向けてヘッドを出していきます。

ピンまでの距離にもよりますが、オープンスタンスは左足を45度程度開きます。

ボールポジションは身体の中央で、バンスを使って芝面を滑らせるようにボールを捉えるイメージです。

ウェッジの底の脹らみの部分であるバンスがあると、フェースを開いた時にリーディングエッジ(フェースの刃)が浮いて、トップするように感じられます。

しかし実際にはバンスのお陰で芝の上を滑って、ボールをしっかり捉えてくれるのです。

ちなみにボールの半径は約2センチですから、それ以上リーディングエッジが浮かなければ何も問題はありません。

アプローチで柔らかいロブショットを打つ方法

アプローチでロブショットを打つ時に、グリーン周りのアンジュレーションやライの状況によってはオープンスタンスが取りにくい、もしくは別の打ち方のほうが良いことがあります。

そのため2つ目のスタンス方法として、幅を狭くすることです。

ボールの前に両足を揃えて立ち、右足をわずかに横に移動します。

両足の間隔は拳1つ分程度です。

両足を揃えていても問題はありませんが、スイングした時にクラブの重みでバランスが崩れるのを防ぐために、わずかに足を開いているだけです。

ですから、この両足の間隔は個人差があります。

あとは手打ちにならないように、左肩と身体の正面が一体になるようにテークバンクし、右手と一体になるようにダウンスイングします。

インパクトでは手首を柔らかく動かせるようにしておくことがポイントです。

このスタンスを狭くする打ち方を選択する時は、サンドウェッジではなく、ロフト角の開いているロブウェッジが必要になります。

レベルブローで柔らかくスイングをすれば、あとはロフト角を信じるだけなので、難しいことはありません。

アプローチで2つのロブショットを選択する基準とは

ロブショットをオープンスタンスにする場合には、手首を固定して左肘を抜くようにスイングをします。

そのためにはハンドファーストで構えて、打ち込むようなスイングをしてください。

払い打つようなアプローチをイメージすると、すくい打ちになってトップの原因となります。

対してスタンスを狭くとるロブショットの場合には、手首を柔らかく使ってチップショットのように捻転を使ったスイングをします。

手首を固定していないことから、ヘッドが芝草の抵抗を受けてフェースの向きが変わる恐れがあります。

ライが悪ければフェースを開いて手首を固定したショット、ライが良ければ手首を柔らかくしたショットがオススメです。

ちなみにV字スイングや強いダウンブローのような、普段ショートアプローチで使わないスイングをするのは、ミスショットの元です。

バンカーショットで使う打ち方やチップショットのアプローチで使う打ち方など、馴染みのある中でロブショットを打つようにしたいものです。

ロブショットは右手主導のアプローチ法

アプローチショットになると、右手主導・左手主導が気になるところですが、ロブショットは右手主導が良いとされています。

左手主導になると、ハンドファースト=フックグリップになりやすく、結果的にロフトが立ってしまい、せっかく開いたフェースが閉じてしまうからです。

またフックグリップを維持したままでスイングすると、インパクトからフォロースルーですくい打ちのように跳ね上げてしまい、距離感が悪くなる可能性があります。

一方で右手主導にすると、ウィークグリップを保つことができると言われています。

ウィークグリップは左手甲をターゲットに向けられるため、その形を崩さないように振り抜けば、ボールは左手甲が示す方向に飛んでいきます。

この右手主導で気をつけることは、スイングの最下点をボールの下にすることです。

手前から入ると右手のひらが返り(上を向き)、二度打ちやダルマ落としの危険性があるからです。

ロブショットは難易度の高いアプローチ法ですから、練習で100%と打てるようになってから、ラウンドで使うようにしましょう。

アプローチでロブショットを選択する基準とは

ピンに近づけることがアプローチの基本です。

ただし技量に合わないロブショットで攻めて、結果ミスショットになっては元も子もありません。

ここでロブを上げなければ3パットになるかもしれない状況で選択するショットです。

日ごろから練習しておくことは良いことですが、実際に使う時には再度考えてからにしましょう。