ゴルフでオープンスタンスに構えるのはバンカーだけではない

最終更新日:2018/06/15

ゴルフの基本のスタンスはスクエアスタンスです。

そして基本のスタンス以外にオープンスタンスとクローズスタンスがあります。

状況に応じてそれらのスタンスを使い分けます。

今回はオープンスタンスについて説明します。

オープンスタンスにするのはバンカーだけだと思っていませんか?

オープンスタンスによるゴルフのメリット

スクエアスタンスがゴルフの基本であるのにオープンスタンスに敢えてすると言うことは、それなりのメリットがあるからです。

ではオープンスタンスにするメリットとは一体何なのでしょう。

1つは、掴まり過ぎてボールがフック気味に飛んで行く人は、ボールの掴まりを軽減することができます。

プロのスイングを見ていると身体の前に余裕がありますが、それがなくどうしても詰まるようなスイングになってしまう人がいます。

そのような人はオープンスタンスにするだけで手前を広く使うことができます。

またそうすることで色々な球を打ち分けられるようにもなれます。

下半身リードがしやすくなるので、力がボールにしっかりと伝わり力強い球が打てるでしょう。

そしてバックスイングがコンパクトになるのでスイングのブレが無くなり、安定性とショットの正確性が高まります。

何よりダウンブローで打ちやすくなり、スピンの効いたショットを打てるので、プロのスタンスに注目すると若干オープンスタンス気味にしている選手は多いのが分かります。

以上がメリットなのですが、バンカーに必要なものでもなく、これらのメリットがあるからオープンスタンスにするわけではないのです。

ゴルフバンカーで脱出するためにオープンスタンス

ではゴルフバンカーではなぜオープンスタンスにするのでしょうか。

バンカーショットではフェースを開きます。

フェースを開いた状態でスクエアスタンスに立ち、普通通りのゴルフスイングをするとボールは右へ飛んでいきます。

ですから、ボールが右に行かないように目標より左方向に向けるオープンスタンスに構えるのです。

つまりクラブを振り抜く方向にアドレスすると、結果オープンスタンスに感じるのです。

先ほどバンカーではオープンスタンスにするメリットがあるわけでないと話ましたが、振り抜く方向に対してスクエアに構えるとオープンスタンスになるだけなのです。

ですからゴルフバンカーではオープンスタンスが基本とは言われているのですが、フェースを開かない状況であったり、バウンスが大きめのウェッジの場合はオープンススタンスに構える必要はないのです。

雑誌やレッスン番組で言われるからと鵜呑みにせずに、何故そうするのかを理解しておかないと、間違った解釈をしてしまい思うようにいきません。

ゴルフバンカー以外でオープンスタンスにする状況(アプローチ)

ゴルフバンカー以外でも、オープンスタンスに構える必要がある状況と言うのは多々あります。

まずは100ヤード以内のアプローチショットです。

100ヤード以内まで来ると、基本的にフルショットではなくコントロールショットになります。

そうなると目標までの距離は徐々に短くなり、それに合わせてスイングの振り幅も小さくなってきます。

スイングの振り幅が小さくなるとボディーターンがしづらくなり、体重移動も上手くできなくなってしまいます。

そうなるとゴルフでは絶対ダメな「手打ち」になってしまうものです。

それを防げるのも、オープンスタンスのメリットでお話したように、下半身リードがしやすいスタンスになっているので、スイングの振り幅が小さくなってもスムーズに下半身を回すことができるのです。

またアプローチでは安定性と正確性が重要です。

オープンスタンスに構えるとバックスイングを小さくしやすく、大きさを調整しやすいので、アプローチに必要な距離感を正確に出せるようになります。

目標までの距離が短くなるほど開き具合を大きくするとさらに調整しやすくなります。

ゴルフバンカー以外でオープンスタンスにする状況(つま先上がり)

ゴルフ場でフラットな足場のところは意外と少なく、傾斜のあるところが多いです。

そんな傾斜のあるところではスタンスを調整する必要があります。

バンカーショットでも傾斜によってはクローズスタンスにすることもあるくらいです。

特にオープンスタンスに構えた方が良い傾斜は、つま先上がりです。

つま先上がりの傾斜では、フック回転が掛かります。

フック回転を少しでも減らすためには、オープンスタンスで構え、アウトサイドイン軌道になるようにしましょう。

さらに目標方向にフェースを開いて打つことでよりフック回転を減らすことができます。

これはバンカーショットと少し似ています。

ここで注意するのは、アウトサイドイン軌道を極端にしてしまうと、ヘッドが地面に引っかかりダフりやチョロのミスが出てしまうことです。

傾斜の度合いに合わせて足の開き具合を調整するようにしましょう。

どのくらいと言うのは人によって変わるので、ショートコースなどで実際に練習をして、感覚を掴むと良いです。

オープンスタンスで気をつけること

オープンスタンスに構える際に気をつけなけらばならないことがあります。

まずは足だけをオープンスタンスにしないことです。

足の位置を意識し過ぎるあまりに、オープンスタンスを取る際に足だけをオープンスタンスにしてしまうゴルファーが多くいます。

それでは上手くショットすることは絶対にできないので、きちんと上体もオープンにしてください。

オープンスタンスで構えた際にどうしても上手くいかない場合は、一度自分のスタンスを上体から確認してみてください。

バンカーではフェースを開くのですが、基本的にオープンスタンスに構えた時にはフェースを開くように調整しなければなりません。

調整せずに打つとボールは左に飛んでいってしまいます。

アウトサイドイン軌道でボールには右回転が掛かるのですが、フェースを開かないとフックになってしまうので、打つ前にフェースが目標方向をしっかりと向くよう調整するしましょう。

オープンスタンスに構えると簡単に言いますが、意外と考えることや気をつけることがたくさんあります。

オープンスタンスの取り方

バンカーでもアプローチでも、普通のショットでもオープンスタンスが上手く取れないと言うゴルファーのためにオープンスタンスの取り方を説明しておきましょう。

上手くできていると思っていても意外とできていなかったりするので、確認のためにもしっかりと読んでおいてください。

オープンスタンスを取る際にはライン取りからします。

先に話したように足だけオープンスタンスにならないようにこのライン取りは非常に大事な工程になります。

肩→太もも→足の順にオープンになっているかを確認します。

慣れるまでは、肩や太ももにクラブを当てて確認すると良く分かるでしょう。

オープンスタンスを取る際に悩むのがスタンス幅です。

バンカーでは、飛ばしたい距離に合わせてスタンス幅を変えるのですが、それ以外ではクラブの長さに合わせて立ちやすいスタンス幅で問題ありません。

クラブが長いほど幅を広くしていくのが一般的な幅の取り方です。

また傾斜がある場合もスタンスを広めに取るなど、シチュエーションによってスタンス幅を調整していかなければなりません。

スタンスでゴルフの全てが変わる

アドレスはゴルフを制すると言われていますが、それはスタンスも含まれています。

今回はオープンスタンスに絞ってお話をしましたが、状況によってスクエア、クローズスタンスと使い分けられるようになると、ラウンドでのゴルフレベルはグッと上がることになるでしょう。