ゴルフスイング修正だけだとフック対策にはならない?

最終更新日:2018/05/27

グリップの握り方や構え方、またゴルフスイングが間違っていることで、フックすると考えがちです。

確かに間違いではありませんが、本当はフェースの向きが間違っていたり、ヘッドの軌道が違っているからフックが起きているかもしれません。

そこでフックを簡単に直せる対策法を紹介します。

ゴルフスイングを見直すだけでフック対策は大丈夫?

フックは、インパクトする時にボールを擦ることで起きます。

インパクトの時にボールに左回転をかけると、飛び出したボールはカーブしていくわけです。

この左回転がかかる理由は2つあります。

1つ目は、ヘッドのトゥ側が先行してヒール側が遅れて、フェース面が斜めの状態でインパクトしているからです。

2つ目は、ダウンスイングのヘッドの動きがインサイド側からアウトサイド側になっていて、ボールと接触した時に側面を擦るからです。

理由が分かれば対策は簡単なはずです。

スイング軌道とフェース面が合っていれば、フックが起きることはありません。

インサイドインのスイングで、スクエアなフェースでインパクトすれば、サイドスピンはかからずに真っ直ぐに飛び出します。

しかしゴルフが難しいのは、この当たり前のスイングができないところです。

たくさんあるスイング理論の中で、自分にとってどれが一番合っているのかを選択できれば、フックの悩みはすぐに解消されることになります。

フック対策はノーコックのゴルフスイング!

フックの対策をする時は、グリップの握りやスタンスの向き、またスイングアークを変えれば、すぐに結果を得ることができます。

フックグリップをやめてオープンスタンスにして、アウトサイドインのスイングにすれば、必ずスライスボールを打つことができるからです。

ただこの対処法は、根本的なフックの原因を修正していません。

フックの原因をそのままにして、スライス打法に変えただけのことです。

フックを直す時は、その原因を確認して対策を立て、じっくりと直していくのが本来のあり方です。

またフックするということは、ゴルフスイングで必要なヘッドの返しができているので、すべてが悪いということになりません。

タイミングのズレやわずかな力加減によってフックが起きているだけで、そのスイングを活かしながら修正していくことが必要です。

例えばヘッドスピードを上げるために左右の腕をローテーションしますが、左手を甲側に折り曲げてインパクトするとフックします。

確かにヘッドは走りますが、タイミングが早いとフックフェースになるのです。

このゴルフスイングの対策はノーコックです。

一旦コックを使わずに、ゆったりとしたスイングに慣れれば、左手が甲側に折れる悪癖も直るはずです。

フック対策は左手主導のゴルフスイングで!

「ヘッドを効かせる」と表現することがありますが、まさにフックするスイングはヘッドが効きすぎている状態です。

腕の振りが強く、しかも右手の人差し指に力が加わっています。

右手の人指し指の第二関節の横側の皮膚が擦れていたり、表面が厚くなっているようだと、スイング中にシャフトを押している傾向があります。

一般的には「手先の使いすぎ」とか、「返しすぎ」と言われるもので、インパクトの時には爪先立ちになって上半身が伸びた状態になります。

ダウンスイングで右手の力が強くなりすぎているために、指の皮が擦れてしまったわけです。

飛距離が欲しい時のゴルフスイングなのでしょうが、右手が効きすぎているのでインパクトの時にスイートスポットから外れてしまいます。

芯に当たらないショットは、強く打ち込んでも飛ぶことはありません。

対策法は、左手主導のスイングを再確認します。

左手1本でヘッド側のネックを握り、グリップ側を先にしてスイングします。

最初は右側でスイング音が聞こえますが、左手主導でスイングができるようになると、音は左側で鳴るようになります。

フックするアイアンのゴルフスイングの対策とは?

左手主導のゴルフスイングができれば、フックを防止することができるはずです。

ただし、これはドライバーを使う時のスイング法であり、アイアンはライの状況によって右手の力が必要になる時もあります。

そもそもドライバーとアイアンでは球筋が違います。

アイアンは、ドライバーのようにティーアップしていませんから、同じようなスイングはできません。

ドライバーはボールの手前にスイングの最下点を置き、フェースが上がりはじめた時にインパクトするアッパーブローが基本です。

一方でアイアンは、ボールの真下に最下点を定める、レベルブローが基本です。

ただライが悪ければ、ボールの上から打ち込むダウンブローもあり、さらにフェース面を開いてバックスピンをかけるロブショットなど、さまざまな打ち方があります。

飛球距離が短ければフックは気になりませんが、100ヤードを越すショットであれば、フックは禁物です。

しかもフックボールにはランが付き物で、正確な距離を刻むことができません。

アインアのフック対策は、クローズドスタンスと手打ちの防止です。

フック対策はフェース面とゴルフスイングを一致させる

アイアンのフェース面は平らですから、フェース面とスイング軌道が飛球線に対してスクエアであればフックすることはありません。

フェース面が左側を向いていれば、打ち出すボールはフックします。

ところがゴルフスイングがアウトサイドインであれば、スイング軌道に対してフェースはスクエアなので、単に左方向に飛ぶだけです。

一方で、フェースはターゲットとゴルフボールを結ぶ線に対してスクエアであっても、スイングがインサイドアウトであれば、ボールの側面を擦ってフックします。

これもフェースが開いていれば、ターゲットよりも右方向に真っ直ぐ飛んでいきます。

インサイドアウトはフックの典型的なスイングですから、さらにフックフェースでインパクトすると強烈なフックボールが出ます。

またアウトサイドインはスライスのスイングですが、これもフックフェースでインパクトすると、やはりフックボールが出ます。

フェース面とスイング軌道を修正することが、アイアンのフックを直すための最大の対策と言えます。

そのためには、手打ちではなく捻転のスイングを習得する必要あるでしょう。

フックの対策法はゴルフスイングを変えないこと!

アウトサイドインもインサイドアウトも手打ちのスイングです。

真上から見た時、ヘッドの軌道が外側から内側、内側から外側の一方通行になっています。

このスイングには身体をねじる必要はなく、グリップを高く上げて振り下ろすだけのスイングです。

捻転するゴルフスイングとは、真上から見た時に身体を中心にヘッドが弧を描くようなスイングです。

インサイドインのスイングをするためには、身体をねじりヘッドの重みを感じながら横に振っていかなければなりません。

一般的にはこのインサイドインが「正しいスイング」と言われていますが、それでもフックが出るとしたら、スイングが縦振りになっているかもしれません。

イメージとしてはダウンブローでボールに打ち込むスイングです。

スイングプレーンが立っていると、フェースの開閉する間隔が早くなり、スタンスのアップダウンやボールの位置によってはフックすることがあります。

ラフなどライの状態によってはダウンブローを選択することもあるかもしれません。

そういったダイレクトにボールをヒットしたい時の対策法は、スイングの最下点をわずかに左(先)側に移動することです。

何度か素振りをして最下点を確認してから、ボールをわずかに右に置くだけで、スイングフォームを変えずにダイレクトにインパクトすることができます。

スイングフォームを変えないことが、最大のフック対策と言えます。

ゆったりしたゴルフスイングが最大のフック対策

ゴルフスイングによってフックするのではなく、同じスイングをしていないからフックが起きます。

どんな場面でも同じタイミングでスイングをすれば、「ドライバーだけ」とか「ミドルアイアンが」と言ったことはなくなるはずです。

もしもフックが出たらスイング改造で対策を講じるのではなく、ゆったりしたスイングを心がけるだけでフックは直るはずです。