スイングプレーンを意識したアイアンショットで上達する?

最終更新日:2018/04/18

レッスン書で良く目にする「スイングプレーン」ですが、すべてのスイングが対象になるものなのでしょうか。

多用な球筋が求められるアイアンショットでも、スイングプレーンを意識したスイングが「良いスイング」と言えるのか検証していきましょう。

ドライバーやアイアンのショットで聞くスイングプレーン

ドライバーやアイアンのスイング作りで良く耳にする「スイングプレーン」ですが、言葉の意味を分かっているようで、実はあまり内容について理解していないことが多いようです。

レッスン書などにはスイングプレーンの重要性が記されていますが、実際のスイングにおいて、スイングプレーンの何が重要なのかご存知ですか。

またそれを知ることでどんな良いことがあるのか理解できているでしょうか。

まずスイングプレーンとは、多くの場合は「スイングで生まれるヘッドの軌道」を円盤に見立てたものと解釈されます。

確かにヘッドの軌道に基点を置くと、この考え方で間違いありません。

元々「スイングプレーン」という言葉を作り、レッスン書に載せたのは往年の名手ベン・ホーガンです。

彼の著書『モダンゴルフ』は、今もゴルフの基礎を学ぶ上で重要な指針となっています。

その1つにスイングプレーンという概念を持ち込みましたが、実はベン・ホーガンの言うところのプレーンはヘッドの動きとともに、両肩や両肘を意識した「板」を指したものだったのです。

アイアンの時はスイングプレーンの基準が変わる?

ベン・ホーガンがモダンゴルフで伝えたスイングプレーンですが、それから半世紀以上が経ち、ゴルフクラブも含めて道具は進化しています。

提唱した頃はカーボンシャフトやチタンヘッドなど軽量クラブはなく、まさか47インチのクラブを一般ゴルファーが振り回していると想像もしていなかったはずです。

元々ベン・ホーガンが「スイングプレーン」を使ったのは、インサイドインのスイングを伝えるためです。

仮想するプレーン(板)よりはみ出さず、また下回らずにヘッドを動かすことで正しいスイング軌道を伝えたかったわけです。

ところがこの斬新的な概念は、ヘッドの動きを伝えるどころか、スイングそのものの正しさを証明するためのものとなります。

そのため、道具の進化とともにスイングプレーンの解釈も変わっていきます。

もっとも違うのはアイアンを構えた時、ヘッドの動きでできるスイングプレーンと、ヘッドからグリップまでのシャフト全体でできるプレーンの差異を比較する分析があります。

またテークバックのスイングプレーンと、ダウンスイングのスイングプレーンの差異も良く取り上げられています。

つまり「スイングプレーン」といっても、現在ではたくさんのスイングプレーンがあるので、レッスン書がどのプレーンを指しているかを確認する必要があります。

アイアンを構えた時の2つのスイングプレーン

そこで現在のスイングプレーンについて確認してみましょう。

アイアンを構えてフェース面をスクエアにセットする時、グリップの位置はシャフトの傾きであるライ角によって変わります。

そのためシャフトの動きをスイングプレーンとしている場合は、シャフトの傾きが変わるということはプレーンの傾きも変わることになります。

つまりこの時の正しいスイングプレーンは、ライ角によって導き出されるわけです。

一方でクラブヘッドの動きをスイングプレーンにしている場合は、円そのものの形が気になるところです。

本来の考え方は、首からヘッドまでに1枚の仮想の板を張って、その板に添ってヘッドを動かします。

ところがスイングは常にインサイドインではありません。

アウトサイドインであればスライスの原因となりますし、インサイドアウトならフックの原因となります。

まして体重移動を伴うスイングをする場合は、楕円形の円を描くことになり、より複雑なプレーンを求めることになります。

このように多用な考え方があるので、スイングプレーンでスイングチェックする時は、「1つの目安」として押さえておくほうが良いかもしれません。

仮想のスイングプレーンで正しいアイアンショットを!

ではアイアンのスイングプレーンについて確認しましょう。

スイング自体はロングもショートも同じと考えて、クラブの長さとロフト角が違うだけとします。

スイングチェックはボールを中央で構える7番アイアンが便利です。

7番アイアンを用意して、両足を揃えてボールの前に立ちます。

左足を半歩そして右足を半歩、両側に開いてスタンスを決めましょう。

そして膝を軽く曲げて上半身を前傾させ、肩から腕を下ろしたところでグリップを握ります。

すると視線の下にはグリップを握った両手があるはずです。

そのグリップの先にはボールの後ろでセットしたアイアンのヘッドがあります。

この状態でインサイドにグリップを引いていきます。

そのままグリップを右腰の横に引くと、スイングプレーンから外れています。

また飛球線の後方に引いても、同じように外れていることになります。

そこで仮想のプレーンに添ってヘッドを引き上げると、正しいテークバックができるはずです。

アイアンショットには引きと振りのスイングプレーンがある

テークバックのスイングプレーンができたら、次にダウンスイングに入ります。

本来であればテークバックの軌道と同じようにアイアンを振りますが、実際にはテークバックのほうが緩やかに低い軌道で、ダウンスイングのほうは急勾配で振り下ろすことになります。

この角度の違いは意識的に行うものではなく、身体の構造上の問題です。

テークバックはパワーを溜めるために捻転しますが、ダウンスイングではそのパワーを一気に開放するため、身体の回転と腕の動きがテークバックの時と同じ軌道にはなりません。

正しいスイングプレーンは、テークバックより急勾配になりますが、やはり斜めの板に添ってヘッドを動かすことに変わりはありません。

特に気をつけなければならないのは、ヘッドがアウトサイドに出ないことです。

ダウンスイングでは、右に移動した軸が左側に移動することから、右肩から突っ込むようなスイングになりやすく、ミスショットの原因となります。

そこで左手甲をターゲットに向けてインパクトすれば、スイングプレーンを崩さずにアイアンショットを放てるはずです。

アイアンショットの種類によってスイングプレーンは変わる

スイングプレーンで大事なことは、トップからのダウンスイングと、インパクト後のフォロースルーが均等の振り幅であることです。

特にアイアンショットの場合には、打ち込んだ状態でスイングを止めてしまい、均等のスイングを完結できていない場合があります。

スイングプレーンにこだわりを持つのであれば、フォロースルーでトップの位置と同じところまで、ヘッドを引き上げることが大切です。

ただしショートアイアンの場合には、ピタッと止まる球筋のために、右足の前にボールを置くことがあります。

当然テークバックでのトップは低くなり、フォロースルーは大きくなります。

つまり球筋によってはスイングプレーンを崩すこともあるわけです。

またヘッドの軌道が直線的になる、アウトサイドインやインサイドアウトなどの場合はスイングプレーンよりもフェースの向きが重要になります。

現在は多用なスイングがあるので、スイングプレーンは1つのチェック法として位置づけたほうが良いと言えます。

インサイドインのアイアンショットはスイングプレーンを重視

スイングプレーンは、スイングチェックのための1つの指針です。

しかしアイアンを使う場合には、すべてのショットで指針となるわけではありません。

振り子のようにヘッドを動かしたり、芝面に打ち込むようなショットであったり、求める球筋やライの状況によって変わるものです。

アイアンでインサイドインの時だけは、スイングプレーンを意識したスイングを心がけるようにしましょう。